目に見えない資本主義―貨幣を超えた新たな経済の誕生
田坂広志(著)
/東洋経済新報社
作品情報
「これから資本主義はどこへ向かうのか?」今、誰もが知りたいテーマに、話題の著者が弁証論的アプローチでズバリ答える。「日本型へ進化する資本主義」の未来が見えてくる本です。
【主な内容】
第一話 これから資本主義に何が起こるのか
第二話 資本主義の未来を予見する哲学
第三話 「操作主義経済」から「複雑系経済」へ
第四話 「知識経済」から「共感経済」へ
第五話 「貨幣経済」から「自発経済」へ
第六話 「享受型経済」から「参加型経済」へ
第七話 「無限成長経済」から「地球環境経済」へ
第八話 「企業倫理」を身体化していた日本型経営
第九話 「見えない資本」を見つめていた日本型経営
第十話 「社会貢献」と「利益追求」を統合していた日本型経営
第十一話 「主客一体」を追求していた日本型経営
第十二話 「有限・無常・自然」を前提としていた日本型経営
第十三話 なぜ、日本型経営が復活するのか
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この作品のレビュー
平均 4.1 (25件のレビュー)
-
今、世の中にあるモヤモヤとした雰囲気を
うまくまとめあげているように感じた。
日本経営は、自信をもってよいように感じた。
現在の資本主義を知る上で、知っておいたほうが良い
側面がつづられていた。
…〜以下、◇○本より抜粋、●・コメント〜
◇「弁証法」ドイツ観念哲学論者のゲルク・ヘーゲル
○第一の法則:螺旋階段の法則
「世界は、あたかも螺旋階段を登るように発展する」
○第二の法則:対立物の相互浸透の法則
「対立し、競い合うもの同士は、互いに似てくる」
○第三の法則:否定の否定による発展の法則
「振り子は、極点で、必ず逆方向に振り戻す」
●なるほど!
まわりで起きていることと同じ!
これは、頭の隅にいれておくと、世の中の流れを予想
するときの参考になるかも!(投資?!)
◇マルクス「労働疎外論」
本来、人間にとって喜びであったはずの「労働」が
貨幣経済の誕生によって「商品化」され、その喜び
が失われていった。
◇CSR
残念なことに、CSRの動きそのものが
グローバル資本主義が標榜する市場原理や
競争原理の議論によって歪曲される傾向が
生まれている。
◇社会企業家
ある意味で「ボランタリー経済」が「マネタリー経済」
を取り入れていく動きにほかならない。
◇GNH(Gross National Happiness)
アジアの小国ブータン
http://tinyurl.com/y974jqs
で提唱された、「国民総幸福度」。
2009年ダボス会議においても
「GDPからGNHへ」というセッションが人気を集めていた
●日本は?!
◇働く
○日本では、「働く」(はたらく)とは、
「傍」(はた)を「楽」(らく)にすることの意味
働くとは、だれかを楽にすること
○英語の「labor」という言葉には、「苦役」という意味
が含まれているが、日本語の「働く」には、「苦役」
という意味は含まれていない
●滅私の精神
◇日本の企業文化
○日本企業において、社員に対して「責任」や「義務」という
言葉を使うよりも『使命』があった。
○日本の企業観は、すでに遥か以前から「社会貢献」と
「利益追求」を統合した「社会企業」のビジョンを先取り
したものであった。
●それぞれ個々人が生まれ持って持っている使命
自分でなければできないことは!続きを読む投稿日:2019.05.04
難しくて読了に2ヶ月かかりましたが、現代を読み解くのに参考になった。「利益追求」と「社会貢献」がそもそも融合されていた日本型経営から離れている現状を整理出来た。
投稿日:2019.01.07
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