社会的排除:参加の欠如・不確かな帰属
岩田正美(著)
/有斐閣Insight
作品情報
ホームレスやネットカフェ難民、長期失業の若者や日雇い派遣など、現代の貧困を考えるうえで欠かせないキーワード「社会的排除」。グローバリゼーションとポスト工業社会において、福祉国家の制度では対応できない、深まるばかりの社会分裂にどう対応すべきかを明らかにする。経済や労働のみならず、家族や教育、文化や住居、社会関係なども含めた総合的な視点からアプローチし、現代社会を照射する。新しい「社会的包摂」のあり方を考えるために。
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商品情報
- シリーズ
- 社会的排除:参加の欠如・不確かな帰属
- 著者
- 岩田正美
- 出版社
- 有斐閣
- 掲載誌・レーベル
- 有斐閣Insight
- 書籍発売日
- 2008.12.10
- Reader Store発売日
- 2013.12.27
- ファイルサイズ
- 1.5MB
- ページ数
- 216ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (11件のレビュー)
-
社会的排除というまだ耳慣れない言葉がタイトルとして名づけられている本ですが、問題の所在を明らかにするという点では、先日読んだ阿部彩さんの著書『子どもの貧困』(http://mixi.jp/view_d…iary.pl?id=1244910721&owner_id=320755)に匹敵するものがあります。一億総中流社会といわれて久しい日本ですが、現実はそうではありません。経済発展をへて裕福になった自分たちの社会に貧困など存在しないと思っていたい気持ちがいかにはかないものかを知らしめてくれます。
ホームレスの存在を認識していながら、それをあえて意識して無視することを私自身もしてきてしまいましたが、それがネットカフェ難民(参考:http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/08/h0828-1.html)などの別の言葉で語られるようになり始めたここ数年前からこうした問題は静かに裾野を広げていたのだな、とその深刻さに改めて気付かされました。また、ヨーロッパの研究成果を参照しながらの解説は、一部の人からは日本の風土や今ではすっかり聞かれなくなったアジア的価値観なるものを用いて反論される可能性ものこりますが、同じ人間社会で起こる問題として構造分析を多く引用、紹介しています。
本書で著者の岩田正美さん(http://mcn-www.jwu.ac.jp/~fiass/staff/sw_staff.html#iwata)は、ここ数年の間に実施された調査結果を紐解きながら、現在の日本の貧困状況を数字だけでなく人生のストーリーまでにも踏み込みながら人間の問題として、より現実味をもたせ身近なイシューとして浮かび上がらせたことに本書の大きな功績があるように感じられます。そして、社会的に排除された人々、排除されたがる人々が今ある社会との接合の強弱を読むにつれて、自分自身がどれだけ社会参画に関われているのかという自問が湧き出てきたのです。それへの回答がすぐに出てこなかったことがすでに接合の弱さを示しているのかもしれません。それこそが今の日本社会の弱点なのかもしれないとも思う訳ですが…。
本文中においては「脱落型不登校」、「緩慢な自殺」、「社会からの引きはがし」、「中途半端な社会との接合」など筆者(参考:mammo.tv記事=http://www.mammo.tv/interview/archives/no229.html)の独特の表現で形容される現代日本社会の様々な局面が時に的を射て、時に難解なイメージを抱かせ、時に自分の考えていたことを直球で表現するもであったりとそのボキャブラリーの多さから感銘を受けることもあり印象深い作品となりました。
そういうわけで、社会保険(http://www.sia.go.jp/seido/)制度を始めとした社会保障の体制に不安があったり、ホームレスやネットカフェ難民の存在を気にかけていたり、派遣や非正規雇用に対する何かしらの意見がある方はこの本から得られるものが多いように感じます。ですが、この本に答えを求めては行けないとも思います。物事の本質を見抜く視点が欲しいのならばぜひ手に取ってみてください。続きを読む投稿日:2009.10.14
社会的排除という概念、それを使ってホームレス、ネットカフェホームレスを分析していく。
学びの多い本です。
ただ、社会的排除と貧困を社会学的に分析することの差異や
がしっくり来ませんでした。
申し訳あり…ません。続きを読む投稿日:2022.05.21
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