いまこそ、ケインズとシュンペーターに学べ
吉川洋(著)
/ダイヤモンド社
作品情報
不況期における有効需要の大切さを説いたケインズ、イノベーションこそ資本主義の原動力だと喝破したシュンペーター。20世紀を代表する二人の経済学者の足跡をたどりつつ、そのビジョンをわかりやすく解説。1930年代の世界大恐慌時代を生きた本物の天才が、我々を襲う現在の経済危機克服に向け、再び光を放つ!
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商品情報
- シリーズ
- いまこそ、ケインズとシュンペーターに学べ
- 著者
- 吉川洋
- 出版社
- ダイヤモンド社
- 書籍発売日
- 2009.02.26
- Reader Store発売日
- 2013.09.27
- ファイルサイズ
- 11.1MB
- ページ数
- 312ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (26件のレビュー)
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経済政策への蒙を啓く良書
まず前提として、当方教養課程で(新)古典派を学習、現代思想的関心による興味本位で資本論を読了。ケインズ派というかマクロはとっつき辛いと思っていたが山形浩生氏翻訳のクルーグマンの一連の公刊物で関心を抱き…「一般理論」を(こちらも興味本位で)読了という経歴の、床屋談義メインな市井の野良ケインジアンという立場です。
現在の世界的不況、及びクルーグマンのノーベル賞受賞で(それまで古典派に何度目かの葬送が行われたにも拘わらず)改めて脚光を浴びたケインズ、そしてある意味ケインズ以上に「経済学者」でありながらあまり注目を浴びておらぬ同時代人のシュンペーター、この2人の人生を辿りながら、それぞれの主張と独創性を大づかみに描き出したのが本書といえます。
人生のタイムラインに沿った学説概略紹介は分かりやすく、また双方の欠点についても避けることなく触れているので、不況対策にどういう経済の捉え方をすればいいのかを理解するには好適書と言えるでしょう。個人的にはほぼ事前知識皆無だったシュンペーターについて理解を深められました。
現在アベノミクスへの評価という形で、(政権への支持は別として)消費増税以外は概ね支持を見せるケインジアン側と、強固な批判者として旧来のIMF的な財政健全論(これはかなり問題外)と「金融政策よりも構造改革」な古典派系との対立が見受けられ、両者の論議の断絶が気に掛かっていたのですが。
シュンペーターの主張する「イノベーション」を現在的に捉え直すと、「経済」はマクロな政策とミクロな経済活動、それと別の第三の評価検討軸として産業構造というものが必要になっているのではないでしょうか。産業全体を「第〇種産業の規模は…」と語るのでなく、各種産業自体の構造が硬直化していないか、「創造的破壊」を封殺して緩やかな自死を容認する構造になっていないかといった視点。そうすると、財政健全論はともかく構造改革論とケインジアン的マクロ政策論双方の強みを生かせるように思います。特に企業依存型経済になっている日本の場合においては。
シュンペーターが主に主張していた景気循環論は著者も批判しておりますし、個人的にも(経済史の視点としてならともかく)お話にならない印象があるのですが、この点については検討すべき視点を提供してもらえたし、価値があったと感じられました。続きを読む投稿日:2013.11.21
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第一次世界大戦に翻弄された二人の経済学者の話。わかりやすく解説。戦争で覇権を奪われた英国、戦争で帝国が崩壊したオーストラリア。
企業家のイノベーションの動機とは、「自己の帝国建設の夢想と意志」、「勝利…への意志、成功への意欲」、「創造の喜び」である。
続きを読む投稿日:2022.09.19
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