日本経済論 「国際競争力」という幻想
松原隆一郎(著)
/NHK出版新書
作品情報
リーマン・ショック後、日本を襲う急激な円高。輸出頼み、海外との価格競争では未曾有の不況を脱せない。構造改革論からデフレ論まで、経済政策の迷走を徹底批判。公共性の柔軟な解釈に基づく知的新機軸を打ち出す。国際問題や民主党政策など、2008~10年の社会事象を分析。
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商品情報
- シリーズ
- 日本経済論 「国際競争力」という幻想
- 著者
- 松原隆一郎
- 出版社
- NHK出版
- 掲載誌・レーベル
- NHK出版新書
- 書籍発売日
- 2011.01.08
- Reader Store発売日
- 2013.09.13
- ファイルサイズ
- 1.2MB
- ページ数
- 280ページ
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この作品のレビュー
平均 4.8 (6件のレビュー)
-
この著者については,朝日新聞「論壇時評」のときから注目していた。経済学者でありながら,社会の動きに広く目配りをして,説得力ある論旨を展開していた。本書はその改稿を含め,現在の日本社会・経済・政治の問題…点を指摘し,それに対して(著者なりの)一定の処方箋を与えようとしている。自民党の高度成長期が終了するころまでの政策を一定程度評価しつつ,その晩期における問題の指摘はうなずけるところであり,また一方,現在の民主党政権への政権交代に一定の時代的必然があるとしながらも,個別政策とその背景にある考え方に一定の疑問符をつけている。「コンクリートから人へ」は,現実には「コンクリートからカネへ」ではないかという,著者の指摘はなるほどと思わされる。
著者は,小泉政権時代に取られた「重商主義政策」によって,日本社会の「中間組織」がことごとく破壊され(自民党が依拠していたのはこの層であり,この崩壊が自民党が政権を失う原因の一つとなったという),人々がそれに代わる新たなコミュニケーション回路を模索している時代であるともいう。
こうした時代における政治の役割というものを考えさせる著作である。続きを読む投稿日:2011.02.24
このレビューはネタバレを含みます
2011年(東日本大震災前)刊。著者は東京大学大学院総合文化研究科教授。◆宇沢弘文の後継とも見紛うばかりの最終章。宇沢の社会的公共資本を現代にリビルドした感ある論考に加え、現代にケインズをどう再構築す…るか(サプライサイド経済への批判と、需要創出への注視)に意を払う件ある所以。◆一方、民主党政権期刊行の書だからか、自民党(特に小泉・竹中ライン)への批判は明快(個人的には竹中氏批判は真っ当なものと思える)。◇が、民主党への批判も手厳しい。特に、中国の旺盛な海洋進出と軸が見えない同国の問題を前提とした上で、
レビューの続きを読む
普天間基地の県外移設論の誤謬を突く点は明快(126頁)。◇また、オバマ政権誕生の意味と、新味はないが、中国の動向(特に対米関係)とは詳細(米国債を外交カードに等々)。が、中が資源・食糧をなりふり構わず奪いに来ている点は触れず。◆なお、円安誘導の小泉路線が重商主義と称するなら、安倍政権のそれも同様か。◆PS.「ネットは(中国)政府が…コントロールできておらず、…活発な発言の場…」の数行後に「インターネット…言論の動向に…党も注視…」「グーグルが撤退…なるほど党の締め付けが厳しく」ともある。念のため。
本書の表題には問題あると感じるが、その上で全体の叙述から伺えるのは、いわゆる国際競争力の強化という点で日本を捉えようとしても、かなり無理がある。こう著者は考えているということではないだろうか。日本の急速な人口減には触れないが、リフレ派批判の上、対応策が非常に長期的(教育、子供の貧困解消、人的インフラの強化、地縁を軸とする繋がりの回復)なものばかりな点がそう解釈する所以だが。どうなんだろうか…。続きを読む投稿日:2017.01.24
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