「増やすより減らさない」老後のつくり方
平山賢一(著)
/講談社+α新書
作品情報
年金生活も視野に入る50、60代の投資のキーワードは「減らさないこと」。とはいえ、減らさないために節約してばかりでは充実した老後も覚束ない。「減らさない」投資、資金運用で「買うチカラ」を維持、拡大していくことが、せっかく築いた金融資産を上手に活用する最善の道。東京海上アセットマネジメント投信の敏腕ファンドマネージャーが説く、デフレ時代の必勝資産運用術!
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商品情報
- シリーズ
- 「増やすより減らさない」老後のつくり方
- 著者
- 平山賢一
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社+α新書
- 書籍発売日
- 2012.11.20
- Reader Store発売日
- 2013.02.08
- ファイルサイズ
- 2.4MB
- ページ数
- 192ページ
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この作品のレビュー
平均 2.0 (3件のレビュー)
-
インフレーションに勝つ投資法を紹介してあった。
著者が書くほどうまく投資できる人は少ないと思う。
特にタイミングについては。投稿日:2013.02.12
本書の前半はインフレに対するリスク、それもハイパーインフレのような極端なインフレや国がつぶれるなどして紙幣が紙くずになってしまうようなケースのリスクについて説明しています。自分の思うにはたぶんそこま…でのインフレは今後もないだろうと思うものの、1970年代くらいのインフレならば十分にありえるのではないかと思うので、その参考にはなります。
後半ではそのインフレに対する対策を述べていて、(1)インフレ率上昇期、(2)インフレ率低下期、(3)インフレ率安定期 の3つに分けて(コンドラチェフの周期になっているとか)、その時期どうしたら良いかの説明があります。ここが本書の中では一番重要なところなので、それを下にまとめておきます。
(1)インフレ率上昇期
・株価指数連動のパッシブ運用は減らし、エネルギーや資源株を増やす。
・債券投資は避けるべきだが、物価連動国債(日本では個人が物価連動国債を購入すること
はできないのでファンドということになる)は金融資産の中核として保有したい。
・定期預金は短期にする。
・コモディティETFもありだが、デメリット(スポット価格が変わらない場合は保管費用と
してマイナスになる、流動性が低い)もあるので一部に留める。
(2)インフレ率低下期
・株価指数連動のパッシブ運用を増やす。株式比率を高める。
・株式比率上限を高めにするタイミングは、インフレ率がピークアウトしてから。
・定期預金は長期にする。
(3)インフレ率安定期
・割安な銘柄に先月投資するアクティブファンドが有効。
・積立投資の株式比率を減らして、徐々に物価連動国債に移行する。
この他に資金プール法とう名前で、毎月預貯金で積み立てをして、株が大幅安になった時にそのお金でまとめ買いする方法が紹介されています。これは株価ニュース等ではなく、一般紙や一般のニュースに株価が大幅下落したと出たらそのタイミングで購入するというものです。
全体を通じての感想としては、どうも自分ではしっくりこない意見がいくつかあり、それがこの本の信頼を低下させているような気がしてしまい、例えば金。ここ数年で金の価格は非常に高くなっていますが(最近若干落ちてますが)それを持って金の有効性が述べられていたり、特定の銘柄の株価とインデックス指数を比較したり、etc。あとはパッシブ運用とアクティブ運用の比較とインフレの関係の説明も、言葉の説明のみで客観性がわからなかったりとかもあります。
この本を読んで物価連動国債がどんなものかもう少し知りたくなってネットで調べたら、現在国内で購入できる日本の物価連動国債ファンドはみずほ投信のMhamと東京海上のものしか無いようですが、実はこの本の著者って東京海上の物価連動国債ファンドを運用している東京海上アセットマネジメントの方なんですね-。これを知ってしまうと、う~ん・・・・・・ですねぇ。
でもまぁ物価連動国債なんて普通ではほとんど聞くこともないものを教えてもらっただけでも感謝しないといけないかも。アベノミクスでこれからインフレに向かっていく気配がありますが、本当にひどいインフレになりそうだったら物価連動国債ファンド、まじめに考えても良いのではと思います。続きを読む投稿日:2013.05.14
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