葬式消滅 お墓も戒名もいらない
島田裕巳(著)
/G.B.
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自然葬、海洋葬を実際に行ない、葬送の自由を進めてきた著者が、現在、そしてこれからの葬儀のカタチを紹介。直葬(じきそう┴ちょくそう)などの登場でお葬式はますます簡素で小さくなってきました。見送る遺族はお骨を持ち帰らないという葬儀もいよいよ出現。高額な戒名も不要、お墓も不要となってきた新しい時代のお見送りの作法や供養の方法などこれからの時代を見据えた情報を宗教学者が教えます。『0葬』、『葬式は要らない』と葬送に変化を与えたヒット本に続く葬送の在り方を考える第三弾が本書です。
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平均 3.5 (7件のレビュー)
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メモ
葬式が消滅にむかってきたのも、結局は葬式がもともとビジネスとしてはじまったからではないか。ビジネスとしての価値がなくなれば、それは自然とすたれていくことになる。
今日の仏教式の葬式は、禅宗の修…行道場を維持するために開発されたもの。道元の開いた永平寺では修行のために全国から修行僧が集まるが、その間は食べ物をもらう托鉢にも出られない。南北朝時代から室町時代にかけ曹洞宗は大きく発展した。その修行道場を維持するための経済基盤の確立が求められた。それが儒教の教えを取り入れた、葬式だった。
悟りを開いた禅僧なら死んだらそのまま埋葬すればよい。だが修行途中で亡くなった僧(亡僧)の場合は、一旦正式な僧侶にしなくてはならない。これは一般の在家信者と同じことで、この亡僧の葬式のやり方を一般の人の葬式のやり方に応用した。・・葬式はもともとビジネスとしてはじまった。
先進国では宗教が衰退する事態が起こっている。日本における葬式消滅もそうした文脈の中でとらえる必要がある。これからの葬式は家庭葬が基本になると予想する。同居していた、あるいは日常的に関係のあったひと、おそらくは10人程度の人で営む葬儀になるのではないか。そうなるとセレモニーホールも必要ないかもしれない。家庭葬なら火葬場に直行する直葬でも十分ということになる。
戦前までは寺を継ぐ場合、住職の弟子が継ぐのが一般的。だが戦後になり住職の子供が後を継ぐようになった。ここで寺は住職一家のもの、という感覚が強まり、本来の、「寺は檀家全体のもの」と言いう感覚が薄れて来た。それは檀家が寺を支えているという形ではなくなったことを意味する。檀家が是が非でも寺を支えよう、という気持ちは薄まる。
長寿の社会になり、死者と同年代の葬儀への出席はほとんどない。葬儀はカジュアルになる。
2022.6.30初版 図書館続きを読む投稿日:2022.08.27
歴史的になぜ葬式仏教が生まれたか、流れが分かりやすかった。神道と仏教があるが、そのどちらが重んじるられてきたかは、その時代背景による作られたものであることがわかった。
仏式の葬儀の元は曹洞宗。江戸幕…府が庶民がキリシタンでない事を証明させるために寺に所属させた。(檀家)江戸幕府は、本山を管理すればよく、本山が末社を管理。末社は檀家を管理する。【寺請制度】
お布施をすることによって、信徒は得を積むことになり、寺は潤う。(近年は僧侶が妻帯するようになったので、家族の生活や子の教育費にもお金がかかるのでお布施も高くなっている。)
曹洞宗の流れを組んだのが、天台宗、浄土宗、真言宗。
流れをくまなかったのが浄土真宗、日蓮宗。
戒名とは言わず法名と言う。
。。。。。。
明治政府は神仏一緒だった昔からの流れを変えた。神社と寺を離し、神社の方を優遇した。天皇の直接統治型に変えるため。→尊仏毀釈の流れが生まれた。
。。。。
昔から作られてきたこれらの制度が今の日本人の生き方に合わなくなってきている。
⚫︎寺と離れ、檀家をやめる動き
⚫︎子孫が少なく、墓を管理する人がいないので、墓を持たない動き
(さらに進むと合葬さえせず、骨を火葬場で処分してもらう動きも考えられる。関東はまだ難しいらしい)続きを読む投稿日:2023.08.15
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