着眼と考え方 現代文解釈の基礎〔新訂版〕
遠藤嘉基(著)
,渡辺実(著)
/ちくま学芸文庫
作品情報
半世紀近くにわたって読み継がれた、至高の現代文教本がここによみがえる! 「文章を読む」とは、書かれた言葉の何を拾い上げ、それらをどう関係づけることなのか――。数々の小説や評論を題材に、重要な箇所をどのように見分けるかを、実演を織り交ぜながら徹底的に解説する。本書は、「文学的な文章」「論理的な文章」の2パートに分かれ、高校教科書の定番教材も多数収録。読者は、目の前にある文章について、内容や表現だけでなく、その表現を選んだ書き手の感性や想像力までも、つかめるようになるだろう。
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商品情報
- シリーズ
- 着眼と考え方 現代文解釈の基礎〔新訂版〕
- 出版社
- 筑摩書房
- 掲載誌・レーベル
- ちくま学芸文庫
- 書籍発売日
- 2021.10.07
- Reader Store発売日
- 2021.11.12
- ファイルサイズ
- 354.9MB
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この作品のレビュー
平均 4.2 (11件のレビュー)
-
「半世紀にわたって読み継がれた至高の現代文教本がここによみがえる!」に惹かれて読んでみた。なんと1963年に初版が刊行されたものだそうだが、古さは全くない。これが「読むということ」だ。「読むことの」…王道だ、と思った。
自分が受験生だったのは、かなり前のことだが、現代文の問題を解くといつも、問題文の他の部分が読みたくなった。その年代が興味を持ちそうな文章で出題されているのだろう、ぐらいに思っていたが、本書で例題文を読み、設問の答えを考えていてふと思った。設問の答えを考えることで、その文章のよさや意味に近づくことができたから、おもしろさを感じたのではないか。現代文の設問は、その文章の理解するべき点を示してくれているのではないか。
受験が間近で少しでも点数を上げようとしているときには合わないので、ここに書かれているように、「高等学校の初学年」か、じっくり文章に向き合おうとする人向きかと思った。
推理小説は犯人が知りたくてどんどんとばし読みしたりする、せっかちな自分の読みを反省。本当に「読んだ」とは言えないのに感想を書いたりしているのかも。でもそれが今の時点での自分の読みということで、この「解釈の基本」を少しずつでも自分のものにしていこう、と思った。続きを読む投稿日:2022.03.14
初版は1963年、日本の国語政策にも関与したトップレベルの日本語研究者の二人が著者。2021年に復刊され、巻末の解説は有名な読書家?の読書猿さん。
現役の中高生の頃は、国語を学んで何になる、特に主人…公の考えを読み取ってどうする、などと考えていた。論理的な文章を読む力が仕事や生活に不可欠だということは、大学を卒業してから気づかされた。そして、十数年前から読書が楽しくなった頃からは、登場人物の考えなどを読み取れれば、もっと小説を楽しめるだろうと感じたり。今回、この本で解説を受けながら演習することで、少しは何かの足しになったかもしれない。中には、やっぱり難しい例題もあったが。
さらに、随筆の面白さ、興味深さを感じることもできた。著者が、どうやって論理を組み立てて展開し、自分の考えを的確に読者に伝えるか、登場する文章は、どれもレベルが高いもののよう。(難解という意味のレベルが高いではない)
文章の内容から興味深かったこと。
日本人には、現実をある枠の中に切り取って、そこに単純化された現実を見て安心する性癖がある。旅行先で写真を撮りたがること、歌に詠むことが一例。続きを読む投稿日:2024.01.28
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