目からウロコ マンション管理のトリセツ
増永久仁郎(著)
/幻冬舎メディアコンサルティング
作品情報
管理会社と設計事務所の財布にならないために――
悩める管理組合理事・役員、必読の一冊
安全&快適なマンションライフを実現する極意が満載
・管理会社に聞いてはいけない「管理規約の解釈」
・マンション管理の「質」は、組合のリテラシーで決まる
・管理会社の一括管理を脱し、コストを削減
理事長や修繕委員長の経験しかなかった著者がマンション管理士になって17年。
さまざまなマンションのトラブルに遭遇する中で気付いたことは、マンション管理に「理屈・理論」がないことだった。
あなたのマンションが、管理会社や1級建築士事務所等の財布にならないための対策を徹底解説。
マンション管理に携わる全ての人に贈る、至高の実務書。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 目からウロコ マンション管理のトリセツ
- 著者
- 増永久仁郎
- 出版社
- 幻冬舎メディアコンサルティング
- 書籍発売日
- 2020.01.16
- Reader Store発売日
- 2021.09.30
- ファイルサイズ
- 7.2MB
- ページ数
- 216ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.0 (2件のレビュー)
-
マンション管理業界の裏の儲けのしくみが明かされる
分譲マンションに住むなら一読の価値はあると思う投稿日:2021.06.07
第1回マンション管理士試験に合格し、以後17年間マンション管理士として働いてきた経験を基に、マンション管理組合として留意しなければいけないことをまとめたもの。同じような内容が何度も出てくる箇所があるも…のの、管理会社、あるいは大規模改修時の設計事務所、修繕業者などとの関係が、よく理解できた。今までかなりの苦労をしつつ様々な経験を積んできた方のようで、内容に説得力がある。業界の悪しき慣習を是正していくことの難しさを知った。
「管理会社丸投げの管理組合の自立化を促すことは、寝ている管理組合を起こすようなものです。だから管理会社は、NPO近畿の主催するマンション管理セミナー会場を提供してくれた損保会社の会議室をドタキャンさせたり、業界紙に挙げてネガティブキャンペーンを行わせるなど想像を絶する仕打ちを私たちは受けてきました」p29
「マンションは非常に簡単な建造物で、長いコンクリートの箱を仕切って専有部を区画した代物です。この修繕に建築の知識なんて必要ありません(修繕に建築士はいらない)」p33
「マンションには自動火災警報装置やスプリンクラー設備、防火扉などの消防設備の設置が義務付けられていますから全焼リスクは極めて少ないにもかかわらず、マンション保険の保険金額(補償額)を新築マンションの建設費(再調達価格)に設定することは、無駄な保険料を支払うことになるので注意すべきです」p34
「マンション管理士の使命と役割は、管理組合に耳が痛い助言です」p45
「20%の区分所有者が動けば、60%の区分所有者がついてきます」p46
「大規模修繕業者が選考されると経営者や支店長と面談します。できるだけ経営理念や社員教育、大規模修繕工事の取組み姿勢を直接聞くように努力します」p50
「管理組合の役員は、総会で選任された段階で善管注意義務を負います。例えば、5年以上の管理費や修繕積立金の滞納は消滅時効になりますので、理事がその措置を怠ると、組合員から善管注意義務違反として賠償請求されることもあります。つまり理事会では理事長をはじめ、各理事は自らの責務を遂行する必要があります。これがガバナンスです」p73
「私の知る限り修繕業者と理事・委員などが結託して利益相反行為を行っている事例は僅かです。圧倒的に管理会社と設計事務所が仕組んだケースが多い状況です」p85
「マンション管理業界は管理会社を頂点としたピラミッド型産業構造で成り立っています。だから、管理会社にとって管理業務を受託しているマンションは彼らの領地みたいなものなので、あらゆる業者からピンハネをして、工事費や物品購入費にマージンを乗せ、領主様(管理会社)に貢物を要求します。そのくせ管理会社のフロントの実務能力は劣悪で、何かトラブルがあると理事会で業者に説明させるブローカー的な存在でした。各管理会社のフロントには商道徳や使命感、学習意欲などを感じられることが少なかったことを思い出します。たとえば、ピラミッド構造のマンション管理業界の底辺に設備業者が位置しており、管理会社からバックマージン・リベートを要求されるだけでなく、管理組合のコンサルタントである設計事務所からもリベートなどを要求される憤りも直接耳にしました」p95
「(管理会社丸投げの大規模修繕工事)管理会社は3社の協力会社から見積を取り、それを理事会に提出しても、ほとんど管理会社主導の元に談合されていますので、「うちは3社から見積を取るので談合ではない」と自慢するフロントにだまされます。管理会社が「劣化診断→設計監理→工事監理」のコンサルタント業務を受託することで、実に30~40%のマージンを手にすることができます(業者からのバックマージンは別に要求する)」p113
「(分散管理が適当)分散管理は管理会社にマンション管理を丸投げするのではなく、各々の業務、例えば管理会社には定額委託管理を任せ、消防設備点検業者には消防設備点検を、雑排水管洗浄業者には雑排水管洗浄を任せるというように専門業者と管理組合が直接契約する方法です」p116
「大規模修繕工事を名乗りながら、実態は化粧直しのような工事ですから、わざわざ1級建築士事務所がやるほどのことではありません」p130
「足場を組む費用は、1㎡あたり700円~1000円、工事費の約20%が相場なので高額です(大規模修繕を12年毎より伸ばす理由の1つ)」p136
「信頼できる修繕業者に小まめに営繕・小修繕工事を行ってもらうことです。そうすると「劣化診断」「設計監理」「工事監理」などのコンサルタント費用が不要になるだけでなく、管理組合は建物の劣化状況や劣化箇所などを把握している業者から生の情報を入手できて、かつ、管理会社が修繕業者から取るリベートやマージンなども防止できます。このようなことを継続することで、管理組合は潤沢な修繕積立金を確保できます」p141
「まず管理組合が行うべきことは大規模修繕工事を直接施工する業者を長年かけて探すことです。そのために業者の本社や支店を訪問し、できれば経営者や役員などから企業理念を聞いたり、社内の雰囲気を肌で感じたり、胸襟を開いて管理組合の将来像を語り合える機会を設けることを私は勧めます」p148
「(管理会社丸投げ方式)大規模修繕工事が計画されてから着工までの期間は平均約2年です。その間の業務は管理組合によるコンサルタントの選定、その後はコンサルタントによる劣化診断調査に始まり、設計仕様書の作成、修繕業者の選定を終えて総会での承認ですが、コンサルタントが決まれば彼ら主導で進みますので、管理組合はほとんど何もしません。一番大事な修繕業者の選定は、わずか1社あたり小一時間のプレゼンを3社から聞いて決める方法が一般的ですので、私に言わせるとこのコンペは美人コンテストと同じことです」p150
「(管理組合による責任施工方式)「責任施工方式で大規模修繕工事業者選定」と公募すれば6社程度は簡単に集まります。公募媒体は「建通新聞」(掲載無料)で十分です(ほとんどの修繕業者は購読している)」p151
「10社以上の応募社から6社に絞り込む方法は、まず修繕ゼネコンを外し、直接工事を施す修繕専門業者に絞り込むことです。年間売上100億円、全国に支店があれば修繕ゼネコンとみなせます」p152
「選んだ6社には劣化診断、工事の提案と見積もりをお願いしてください。そして彼らから大規模修繕工事のポイントや見積金額、修繕業者のアピール、万が一の施工不良対策、工事保証などの確認をしてください。これを2か月サイクルで行うと1年で6社終了します。そこから3社を選定し、理事会・修繕委員会合同のプレゼンテーションを開催し1社に内定します。内定を出す前に修繕業者の本社や支店を訪問し、生の姿は見てくださいね」p152
「(注意すべき公募条件)バックマージンを企んでいるコンサルタントは、例えば資本金1億円以上、工事実績が3年間で50件以上など、異常に高いハードルを設けることで兼ねて懇意にしている大手の修繕ゼネコンだけが見積参加できるように仕組みます」p163
「(業者公募で大事なこと)必ず添付しなければならない必要書類である経営事項審査(経審)の提出を義務づけます。経審を持っていないと、信用がない業者とみなされます。とりわけ経審のP点(業者の総合評点)とY点(経営状況評点)を重視し、最低でも各々700点以上、できれば800点以上を応募条件とします。その理由は各々が700点以上、とりわけ800点となれば中小企業でも一流とみなされるからです。更に応募書類に過去2~3年の決算書を添付させて財務状況を分析します。この分析により、将来に施工不良が発生した場合の補償工事の担保や倒産リスク回避、信用力などの指標に役立てることができます」p164
「管理会社を通した工事費、物品購入費は実費の倍か1.5倍になります。これが大規模修繕工事になると、実質工事費に10~30%のマージンが加算されます」p184
「不思議なことに、管理規約や使用細則を細かく制定しているマンションほど金銭トラブルが多い」p197
「実際のマンション管理業界には悪徳業者は少ないと思ってください。私がここで言う悪徳業者の多くは管理会社であり、理念や社会的使命感を持たない設計事務所です」p201続きを読む投稿日:2022.07.18
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。