幽霊を創出したのは誰か? Who Created the Ghost?
森博嗣(著)
/講談社タイガ
作品情報
幽霊が存在するために、死は、必要充分条件か?
触れ合うことも、声を聞くことも、姿を見ることすら出来ない男女の亡霊。許されぬ恋を悲観して心中した二人は、今なお互いを求めて、小高い丘の上にある古い城跡を彷徨っているという。
城壁で言い伝えの幽霊を思わせる男女と遭遇したグアトとロジの元を、幽霊になった男性の弟だという老人が訪ねてきた。彼は、兄・ロベルトが、生存している可能性を探っているというのだが。
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商品情報
- 著者
- 森博嗣
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社タイガ
- 書籍発売日
- 2020.06.19
- Reader Store発売日
- 2020.06.18
- ファイルサイズ
- 2MB
- ページ数
- 304ページ
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この作品のレビュー
平均 3.7 (34件のレビュー)
-
WWシリーズの最新作。
本作ももう4作目だ。
Wシリーズの直接の続編としてシリーズは続いているのだが、本シリーズはテーマはどこにあるのだろうか?
多分、人間は今後どうなっていくのかを突きつめようと…しているのだろうな。森先生は。
小説内で語られる人間の在り方はいちいちうなずかされる。
ヴァーチャルの世界に人間の脳みそだけを送り込んでそこで暮らす。
今のヴァーチャルの世界ならリアリティはほとんどすべて再現できるだろうし、いや、現実世界よりも素晴らしい世界を構築できるだろうね。
そこで幸せに何百年も(脳が死ぬまで)暮らすというのもありだとは思う。
でもこれって映画『マトリックス』の世界だよね。
機械に支配された人間は機械のために『電池』の役割をさせられている。その代わりに人間たちは『マトリックス』と呼ばれる仮想現実のなかで生きているのだ(人間たちはそれを現実だと思っているのだが・・・)。
ただ、それを自ら進んで人間がそれを選ぶってところが違いではあるのだが・・・。
映画『マトリックス』の中で、エージェント・スミスがいうこんな感じのセリフを言う場面がある。
最初のマトリックスは中につながれた人間は全員が豊かで人間にとって完璧な世界だったが、それは失敗した。人間は理想の世界を自ら拒絶し、最初のマトリックスにつながれた人間社会は崩壊した。それは人間の本能なのだろう。
これは至言だろうな。
人間は理想の世界では生きられないんだと思う。
幸せな人がいて、不幸な人もいる。
そういう不平等のなかにこそ、人間は生きている価値を見つけるのではないだろうか。
人間というものはいかに矛盾をはらんだ生き物だろうか。
僕もそれなりの時間を生きてきたが、「生きる意味はなんだ?」と聞かれたならば、まだ答えることはできない。深いな・・・。続きを読む投稿日:2020.10.11
このレビューはネタバレを含みます
面白かった!前作・前々作は少し難解で、ついていくのが難しくなってきたぞ…と思っていたけど、今作は初期のWシリーズが思い出される面白さ。
レビューの続きを読む
二人でデートに行くの微笑ましい。
一族の血統による後継者を、「…昔はそのようなルールを持ったグループ」があったとグアトが表現したのが印象的。
「個人が個人的としての権利を獲得する以前は、人類は家というグループで括られていた」「それが、いつの間にか家族になり、さらに、その家族も、いわゆるパートナーという最小単位になった。そのパートナーさえ、もう古くなりつつある。人間は孤独を愛しているようだ」とあり、この世界は完全なる個人主義のようだ。
現実でも、昔に比べて親族との繋がりが薄くなっているのは事実。いずれそうなっても何もおかしくない。むしろ納得。気楽でいいと思う。
一人は寂しいと思う一方、孤独には一種の安心感
があると思う。
ピクニックをやり直そうか、という話になったとき、二人とも溜息をついただけだった。頭の中で展開し、ピクニックに行ったつもりになれば良いか、となった。「人間の頭脳には、もともとヴァーチャルの機能が備わっているようだ。電子界に作られたヴァーチャルは、人間の頭の中の機能をただ外に取り出しただけのものなのだ」というグアトの独白になるほど、と思った。
確かに私たちは想像をする。それもある意味ヴァーチャルなのかも。続きを読む投稿日:2023.06.27
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