わけあり記者の両親ダブル介護
三浦耕喜(著者)
/春陽堂書店
作品情報
2019年3月まで中日新聞に連載していた人気コラム「生活部記者の両親ダブル介護」(全65回)の書籍化。
政治部の花形記者であった著者が、過労で鬱となり、復帰後には両親のダブル介護に加えて、自身は難病パーキンソン病を発症。 さまざまな問題を抱えながら、毎日をどのように生き、立ち向かっているのかー
介護経験者の実体験に基づく手記やアドバイスをユーモアあふれる文章で綴る。 ある日突然やってくる現実問題。 その支えとなる一冊!
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商品情報
- シリーズ
- わけあり記者の両親ダブル介護
- 著者
- 三浦耕喜
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 春陽堂書店
- 書籍発売日
- 2020.01.20
- Reader Store発売日
- 2020.02.28
- ファイルサイズ
- 3.4MB
- ページ数
- 187ページ
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この作品のレビュー
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中日新聞での連載「生活部記者の両親ダブル介護」がまとまった本。巻頭「はじめに」で著者はこう記す。
▼…この本のタイトル冒頭にある「わけあり人材」とは、介護や闘病、障害、子育てなど、この世で生きていく上…でのハンディを抱えている人たちのことを意味しています。…
…これからは介護や子育て、闘病、仕事とをいかに両立させるかが企業経済でも重要になってくる。なぜなら、何らかのハンディを抱えながら生きていくのが、これからの日本人の「標準装備」となる。「わけなし人材」だけで仕事を組み立てるのは限界なのだ。「わけあり」人材でも働けて、キャリアも積める仕組みを作っておくかどうか。企業の経営戦略がかかっている、…。(pp.1-2)
著者の三浦さんは、難病のパーキンソン病を患いながら、並行して両親の介護をし、看取っている。70代後半の私の叔母もパーキンソンで、今は要介護5である。パーキンソンを患い…というところで、勝手に自分よりも年上の方だろうと思っていたら、三浦さんはほぼ同い年の人だった。40代で発症もあるのかと初めて知る。
叔母に会うのは年に二、三度で、パーキンソンのことは、母とは違うけれど(母はSCDだった)、似たような神経難病だというくらいの知識しかなかった。この本では、ご両親の介護の話とともに、思うように動けないパーキンソンの身体のことが書かれていて、もちろん個人差や年齢の違いはあるだろうけれど、叔母の心身はこういう風なのかもしれないと思いながら読んだ。
そして、50代の初めに難病と診断された母は、書いている三浦さんと歳が近い。パーキンソンについて書かれたところは、20年余り前の、病気がだんだん進行していた頃の母の気持ちはもしかしたらこんなだったのかもしれないと読みながら思った。
ダブル介護のうち、父上が2018年に、母上が2019年に亡くなられていて、そのご両親の年齢も自分の親と似たものだったから、介護の話のところは、読んでいて、2017年に死んだ父のことを思い出すところが多かった。父が救急搬送で入院し、要介護認定を受けたのが、ちょうど3年前の今頃だった。
あとがきの、こんなところが印象に残る。
▼…私にとって介護とは、両親との関係を見直し、壊れたところ、誤解だったところは修復し、家族にささやかな喜びを醸す試みでした。
そのような目から見れば、「介護」を、あたかも「災厄」のように扱う世間の雰囲気には違和感があります。(pp.181-182)
確かに、介護離職10万人とか、介護殺人とか、きつい現実はある。それでも、介護を「ささやかな喜び」を伴う穏やかな「日常」にしていかなければと、三浦さんは、自分で介護のなかの「ささやかな喜び」を見つけようとする。そして、ささやかな喜びを探しながら、介護をする相手、つまりは親への興味を持ち、その人生の軌跡を聞いて、記事にも書いている。
このことを、本書の目的は、と巻頭で記す。「介護をする側の苦労や辛さは、介護をされる側が歩んできた人生について関心を持つことにより、ある程度、場合によっては相当程度、軽減される。」(p.3)
こちらを先に読んだけど、前著『わけあり記者―過労でウツ、両親のダブル介護、パーキンソン病に罹った私』も読んでみたいし、ベルリン特派員をしていたときの取材なのか『ヒトラーの特攻隊―歴史に埋もれたドイツの「カミカゼ」たち』という本も書いてはるそうで、これも読んでみたい。
(2020/05/27了)続きを読む投稿日:2020.06.07
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