「国境なき医師団」になろう!
いとうせいこう(著)
/講談社現代新書
作品情報
誰かのために、世界のために、何かしたい。――でも、どうやって?「国境なき医師団」で働くのは医師や看護師だけではない! ハイチ、ギリシャ、フィリピン、ウガンダ、南スーダンをめぐる現地ルポと日本人スタッフへのインタビューで迫る、「人道主義」の最前線。 * * *MSFってどんな組織? どんな人が働いているの?どこに派遣されるの? 危なくないの?給料はどれくらい? …私でもなれるの?知っているようで知らないMSFのリアルを、稀代のクリエーターが徹底取材で明らかに! * * *[目次]はじめに第一章 「国境なき医師団」ってどんな組織?第二章 MSF日本インタビュー1 アドミニストレーター ロジスティシャン 人事部リクルートメントオフィサー第三章 現地ルポ1 ハイチ ギリシャ フィリピン第四章 MSF日本インタビュー2 国境なき医師団日本会長 活動責任者 ファンドレイジング部ディレクター+シニア・オフィサー第五章 現地ルポ2 ウガンダ 南スーダンおわりに
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商品情報
- シリーズ
- 「国境なき医師団」になろう!
- 著者
- いとうせいこう
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社現代新書
- 書籍発売日
- 2019.09.18
- Reader Store発売日
- 2019.09.18
- ファイルサイズ
- 6.4MB
- ページ数
- 272ページ
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この作品のレビュー
平均 3.8 (14件のレビュー)
-
いとうせいこう氏による「国境なき医師団(MSF)」の取材からまとめられたルポルタージュ。失礼ながら思っていたよりもずっと真面目に向き合って取材された本で関心したし、ほとんど偶然のような想起から寄付先と…して出会ったことやそこから取材に至るまでの経緯、そして何よりMSFについての現地ルポが本作で2作目となることを考えるとその姿勢は真摯なものと感じる。
本作では「誰でも国境なき医師団になりうること」を主要なメッセージとして、各国の活動地や日本で活動する多くのスタッフへの取材が進んでいく。「国境なき医師団」という団体名からも、医師を始めとした医療従事者が中心となった団体というイメージが強いが、実は全世界のスタッフの半数は非医療従事者である。
個人的に本書を読んで初めて知ったことは、意外とスタッフの年齢層が高いということ。全体の平均年齢については分からないが、入職するのに年齢制限はなく、60歳を超えてから挑戦をする方も少なくないということは驚いた。また、採用までの課程も、一度落として終わりではなく言語や技術の習得など必要な経験を伝えた上で関係を継続していくという姿勢は素晴らしいし、実際に2度目や3度目の面接で採用が決まった人が多くいるということもなるほど、と思った。ここら辺はMSF側の真摯な姿勢と、それを続けてきたことによるブランドの強さのなせる業なんだろうと感じる。
紛争地や被災地などの厳しい環境で緊急支援を主に行うMSFとしてはその医療活動を行うために、現地に医療の可能な場所を確保し、水や電気といったライフライン、食料や薬、そして厳しい環境で自分たちの安全を守るためのセキュリティ面への配慮といった医療活動を行うために必要なものをすべて自前で用意することが絶対で、それらを支えるのが非医療従事者の役割で
ある。
また、MSFはその財源のほとんどすべてを寄付で募っているため、各国の支部では活動を継続するための寄付活動を行うスタッフも大勢いる。
この資金調達担当者のことをファンドレイザーといいますが、この役割について日本の職員を取材してくれていたことも良かった。まだまだ日本ではNPO、NGOへの不信感が強く募金活動を行っても「中抜きが行われているのではないか」「現地の受益者にはお金は届かないのではないか」というような漠然としたイメージが独り歩きをしているので、本書を通して現地での活動を行うために必要な活動の幅広さであったり、お金を募る活動自体にも従事する専門スタッフが必要なこと、そしてそれらすべての活動に携わるスタッフが真摯に活動に向き合っていることが伝われば嬉しい。
さらにこの寄付活動の大切さは、私たち一人一人が寄付者として国境なき医師団の一員になれるというメッセージにもつながっている。本書を読んで寄付を行った方もきっといることでしょう。続きを読む投稿日:2020.04.14
いとうせいこうにはもう一冊『「国境なき医師団」を見に行く』というのがあり、どちらにしようか迷ったが、とりあえず新書を読むことにした。
あとがきでわかったが、『見に行く』は、「より自分の感情に近い書き方…」で書いたもので、こちらは「いわばMSFの一員になるためのハウツー本企画として」書いたとのこと。
だから、こちらはMSFがどんな団体で、どんなメンバーで構成されていて、どう運営されているかがよくわかる。
白川優子さんの本でも度々出てきた「ロジステシャン」や「アドミニストレーター」などの仕事の内容も、インタビューとともに載っている。
「国境なき医師団(MSF)」の資金のほとんどを個人の寄付で、しかも大口の寄付ではなく、少額の多数の寄付で成り立っていること(だからこそ、政府や国際組織、企業などに依存せず独立を保てる)、リタイアしたあと60代70代から始める人もいることなどは初めて知った大切な情報だった。特に医療担当者は年配の人の方が、専門が細分化されない時代を経験しているし、物資が足りないときどうするかもわかって役に立てると読んでなるほどなと思った。もちろん英語かフランス語ができて、体力があり、強い意志が必要なのが前提だが。
MSFの活動に参加してみたい、寄付する前に知っておきたい人には最適な本。
しかし、現場に関わった医師、看護師の本のような衝撃はあまりないので、リアルな活動内容を知りたい人にはそちらの方がいいとは思った。続きを読む投稿日:2024.02.20
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