法のデザイン
水野祐(著)
/フィルムアート社
作品情報
インターネット・カルチャーと法が交錯するなかで、今何が起きているのか?
よりよい社会や文化をいかに設計していけるのか?(そして、本当によい社会、豊かな社会とは果たして何なのか?)
本書では、アフターインターネット時代における、法をとりまく環境を考察し、国家が一方的に定めるルールに従うのではなく、自発的にルールメイキングしていくための、「法」×「デザイン思考」=「リーガルデザイン」という新しい考え方を提唱する。
法律や契約などの法は、私たちの自由を規制し、創造性やイノベーションを阻害する、と思いがちだが、果たして本当に法の役割は規制のみだろうか。逆に、創造性やイノベーションを加速するための「潤滑油」のように法を捉え、そのような視点で上手に設計することはできるのではないか。
著者は以下のように説明する。
「大切なことは、ルールは時代とともに変わっていく/変わっていくべきという認識と、ルールを「超えて」いくというマインドである。ルールを超えていくことは、ルールを破ることを意味しない。ルールがどうあるべきかということを主体的に考えて、ルールに関わり続けていくことを意味する。ルールを最大限自分寄りに活かすことは知性の証明に他ならない。」
音楽、出版、アート、写真、ゲーム、ファッション、二次創作から、不動産、金融、家族、政治まで。
本書は、クリエイターの“自由”を守り、表現を加速させる気鋭の弁護士が、インターネット・カルチャーと法が交錯する中で見る現代の社会と文化の風景を素描する、法律を媒介とした社会設計論であり文化論である。
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商品情報
- シリーズ
- 法のデザイン
- 著者
- 水野祐
- 出版社
- フィルムアート社
- 書籍発売日
- 2017.02.28
- Reader Store発売日
- 2018.08.31
- ファイルサイズ
- 5.8MB
- ページ数
- 344ページ
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この作品のレビュー
平均 4.1 (9件のレビュー)
-
弁護士として、インターネットに関する法的問題を専門とする著者の問題意識は極めて明確であり、重要なものである。それは端的に「イノベーションや創造性の阻害要因として法を捉えるのではなく、むしろドライブさせ…るものとして新たな法をデザインすることができないのか?」というものだ。
インターネットと法律に関する現代の基本理論は、言うまでもなくローレンス・レッシグが「CODE」で明らかにした4つのルールの有り方であろう。そこでは、我々の社会のルールを形成する要因として、「法」、「市場」、「規範」、「アーキテクチャ」があるとされ、特にレッシグはCode/Codingに基づく「アーキテクチャ」が知らず知らずにうちに現代社会のルールを形成していくこと、そしてその重要性が増すことを予言した。そして、実際、「CODE」が発表されて20年弱が経過した現在は、このレッシグの予言通りであると言って良いのだが、著者の問題意識は、この中での「法」の存在である。なぜなら、「市場」と「アーキテクチャ」は、経済学的要請、技術の変化といったトレンドによって日々刻々とかつスピーディに変化し続ける。一方で、「規範」とは我々の文化が過去から引き継いだ文化的習慣などの累積であり、即座に変化するような類のものではない。
そうした背景を考えたときに、一見「慣習」と同じく固定的に見える「法」に、環境変化に応じた柔軟性を持たせるようにリ・デザインすることはどのように可能なのか、その可能性を本書では、音楽、二次創作、アート、ゲーム、ファッション、ハードウェア、不動産、金融、家族、政治などの様々な産業/社会領域ごとに明確化させていく。例えば、アートの領域のおいては、人工知能が生み出した創作物に対する著作権の問題など、昨今メディアで話題になるような各論点も含め、非常に網羅的にまとめられている。
問題意識の鋭さ、広範な論点の可視化と初期的な方向性の提示など、多くの人にとって有用な価値があるのではないか。続きを読む投稿日:2017.05.21
禁止権ではなく、報酬請求権に。
日本にフェアユース規定はないが、ゆらぎ、あいまい、だからいいんじゃないか、とも言いたくなる。投稿日:2021.06.28
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