この作品のレビュー
平均 4.1 (15件のレビュー)
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右翼というと、自分のなかでヘイトスピーチをしてる差別主義者なのか?という印象が特に、在特会の影響であった。
だけど、日本らしさ、日本の伝統を愛する民族主義が右翼の源流であり軸なのだとすると、賛同はできないが考え方の一つとして理解できる。
その中で、右翼のなかでも民族主義的な人は、民族差別を認めるわけではなく、日本として独立して強くあることを考えているのだとすると、それも一理あると思う。
でも、結局日本らしさってなんだろうって考えたときにそれって言語化できるものなのだろうか?教科書を変えて加害の歴史をないものにしようとしてる人もいるけど、「愛国」なのだとすると、愛はいいところも悪いところも認めることじゃないのか?加害の歴史を隠したり、誰かを貶めたり、自由を奪うことは理想的なのだろうか?それは、愛することができる国なのだろうか?
現代の愛国者が望む、理想の世の中が気になってしまう。
リベラルは理想的、右翼は保守的というけれど日本においては戦前の日本を望む時点でそっちの方がかなり理想主義的なのではないか?
多様性を認めることってなんだろうか。グローバル化してアメリカなどに留学して海外の考えを自分の中にいれることだろうか、私は、自分らしさありきで多様性を認めることができると思う。
そこには、個人主義と集団主義の問題もまた出てくるけど、集団としてまだ国を捉えてもいいとするならば、日本らしさを認めて、かつ他国を認めるのもまたいいのではないだろうか?
文化の本質主義構造主義も学んだばかりなので意味不明なこと言っているかもしれないが、政治にも絡むこれらの思想についての知識はこれからも得続けたい投稿日:2021.05.11
右翼の流れがわかりやすい。
右翼は歴史と伝統を重んじた保守であり、異なる他者に対しては排他的で、復古主義であり、理念というよりも情念に近い。
日本右翼の源流は、江戸時代末期の水戸学にあるとされる。…儒学を基盤に、神話や道徳を尊重し、身分や社会の安定を説くもの。吉田松陰や西郷隆盛らの幕末の志士に大きな影響を与え、倒幕運動や尊王攘夷思想が生まれた。
大正時代には、大正デモクラシーによって人々が権利意識に芽生え、大正6年にはロシア革命が成功して日本の支配層に大きな恐怖を与えた。政治家や企業経営者は、労働争議や小作争議を弾圧しなければならないものとみなし、その先兵として右翼団体が利用された。
昭和15年、近衛文麿内閣の要請に応じて右翼団体・政党は大政翼賛会に組み込まれ、太平洋戦争が始まると、あらゆる社会運動は戦時体制に組み込まれた。戦後は、占領軍によって右翼団体の解散と右翼人の公職追放が指示されたが、 1950年に右翼関係者の追放が解除されると、右翼を糾合する動きが活発化した。
1960年代に発足した日本学生会議(JASCO)は、ヤルタ・ポツダム体制の打破を掲げて、右からの革命を主張した。 1966年、左翼に対抗するための早稲田大学学生連盟が結成され、他の大学に呼びかけて横断的・全国的な日本学生同盟が結成された。 1969年には、全国学生自治体連絡協議会が結成され、鈴木邦夫が委員長に選ばれた。1970年には、反核拡散防止条約で右翼共闘構想を打ち出し、日本学生会議、全国学生自治体連絡協議会、日本学生同盟統一派が反核防統一戦線を結成した。 1970年以降、新左翼が力を落としていくのに伴って、 右派の学生運動も先細りになっていった。
一水会は、三島由紀夫らの遺志の継承を目的に、1972年に設立され、対米自立、自主憲法制定、日米安保破棄、戦後体制打破をスローガンとした。
日本青年協議会は、生長の家学生会全国総連合のOBを集めて1970年に結成され、各地で改憲集会を繰り返した。
日本を守る会は、鎌倉円覚寺貫主を務めていた朝比奈宗源と、富岡八幡宮の宮司だった澤渡盛房が、生長の家の谷口の協力を得て1974年に設立し、右派宗教界が大同団結した。事務局は、生長の家に関係する日本青年協議会のスタッフが務めた。日本を守る会は、愛国心が希薄となった戦後を一掃することを趣旨とし、連帯と連携を意識しながら大衆運動を盛り上げていった。
日本を守る会は、1978年に元号法制化実現国民会議を結成して、生長の家や神社本庁が運動の実動部隊となり、翌年に法律を成立させた。 1981年には、日本を守る国民会議を発足させ、日本国憲法をアメリカの押し付け憲法だとして、改憲に向けた大衆運動を牽引した。
日本を守る国民会議は、1982年に、第二次世界大戦中の日本の植民地政策に関する教科書の記述をめぐって中国・韓国から強い抗議があったことに反発し、自ら教科書をづくりを進め、 1997年には新しい歴史教科書をつくる会を発足した。しかし、つくる会の教科書の採択は進まず、内部対立から日本会議系のメンバーが脱退して、 2007年に日本教育再生機構を設立した。教科書の出版社には、フジサンケイグループの扶桑社の子会社である育鵬社が当たり、現在は600校で使用されている。
1997年には、守る会と国民会議が統合する形で日本会議が発足した。この背景には、1990年代の自民党一党支配の崩壊、村山談話の発表、天皇制護持や国家神道に距離を置いていた創価学会と公明党への警戒心があった。続きを読む投稿日:2023.05.30
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