人間の偏見 動物の言い分 動物の「イメージ」を科学する
高槻成紀(著)
/イースト・プレス
作品情報
タヌキはマヌケで、キツネはズルい!?
生態学者がひもとく動物に対する「ステレオタイプ」の起源と変遷
加熱するシャンシャン・フィーバー、空前のイヌネコ・ブーム。フクロウ・カフェができたかと思えば、今度はカワウソが熱い!
現代社会でこのうえなく愛される動物がいる一方で、嫌われる動物もいる。ヘビ、カエル、ネズミ、……。一部の好事家を除けば、一般に忌避される存在だ。
こうした個々の「動物」に対する扱いの差は、どこから生まれたのか?偏見とも思えるような「ステレオタイプ」なイメージは、本当に正しいのか?
動物の生態を守るために調査研究を続ける生物学者が解き明かす、人による「動物へのイメージ」の由来と変遷。
都市生活のなかで失われた「人と動物のあるべき関係」を探る。
本書が取り扱う主な動物
(ペット)イヌ、ネコ、ウサギ、ハムスター、モルモット、ネズミ
(家畜)ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ニワトリ
(野生動物)サル、タヌキ、キツネ、クマ、オオカミ、ヘビ
(利用動物)シカ、イルカ、クジラ、アライグマ、トナカイ
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商品情報
- 著者
- 高槻成紀
- ジャンル
- サイエンス・テクノロジー - 生物・バイオテクノロジー
- 出版社
- イースト・プレス
- 書籍発売日
- 2018.05.29
- Reader Store発売日
- 2018.06.07
- ファイルサイズ
- 3.4MB
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この作品のレビュー
平均 3.0 (7件のレビュー)
-
案外、評価の低いレビューが多かったですが、私自身は楽しんで読むことができました。
かつて日本では人々の生活環境と自然の距離が近く、手が届く/目に触れるところに野生動物(タヌキヤキツネなど)がいました…。
農耕・畜産などの性産業も身近で、「食べる」という行為は食糧を確保する=採集/収穫するか、獲物を狩猟する→調理する→食べる→片づける、という一連の行動すべてを指していました。
現代では都市化が進み、身近な動物は「ペット」か「動物園のアイドル化された動物」か「TVで見る自然番組」となり、動物に対して抱くイメージも、その実態とはかけ離れたものになっています。
たとえば、「可愛いアイドル」として絶大な人気を誇るパンは熊に近い野生動物ですし、「卑怯者」「悪者」というイメージのあるオオカミはかつては「大神」として敬われる存在でした。「狡猾でずるい」と思われているキツネも、やはり神(=稲荷)だったのです。
これら、今の私たちが動物に対して抱く「誤った(動物生態学的な視点からみると間違いの)イメージ」がどこから来たのか、ということや、人と動物/人と自然の関係がどのように変化してきたのか、という点が丁寧に説明されています。
また、これらの考察を行うにあたって、人が飼育するかどうか/品種改良がなされたかどうかという点から、
・品種改良がされて飼育されるペット(イヌなど)
・品種改良がされて飼育される生産動物(ウシなどの家畜)
・野生動物のまま飼育されるペット(アライグマなど)
・野生動物のまま飼育される生産動物(鹿など)
・飼育されない野生動物で人に利用されるもの(兎など狩猟の対象となるもの等)
・そのほかの野生動物(人が利用しないもの)
の6つのカテゴリに分けるという視点は新鮮でしたし、理論的だったと思います。
人間と動物との関わり方に正解はありませんし、そのことについて筆者は「問題に対する処方箋は書けない」と正直に打ち明けつつも「ささやかな提案はできそうな気がする」と述べています。それは、子どもたちを中心に自然を体験させること。かつて(少なくとも高度成長時代以前には)あった、自然を身近に感じられるような生活を送って動物のありのままの姿を知り、「誤った」イメージを修正すること。
本書の最後の一文、「知りたいものがあれば、勉強は楽しい」は至言です。続きを読む投稿日:2023.04.01
教科書を読んでるみたいな感じでした。そんなにかたっ苦しい難しい文章でもないのに、なかなか読み進まず…。都市化が進んだ現代社会と、昔とで日本の生き物とのあり方、考え方が変化してる事はよく分かるが、だから…どうしたらいいのかがハッキリされてはなくなんかダラダラとした印象でした。動物のイメージについては、しっかり文章で書かれてるので、へ〜。となります。続きを読む
投稿日:2020.05.15
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