沖縄を売った男
竹中明洋(著)
/SPA!BOOKS
作品情報
仲井眞さんこそが県民の幸せと発展を考えて最善の努力をした人『売った男』でないことは歴史が証明するはずです-菅義偉官房長官-〈本書より〉
「辺野古に基地を造らせない」反基地運動の闘士として絶大なる人気を誇ってきた沖縄県知事の翁長雄志氏。今、その足元にほころびが見え始めている。
昨年末には辺野古の埋め立て承認を巡る裁判に敗れ、17年2月には側近中の側近であった安慶田光男副知事に教職員採用を巡る不正介入疑惑が浮上して辞任騒動が勃発。長らく翁長氏を"応援"してきた沖縄メディアとの間にも亀裂が生じている。辺野古新基地の建設を阻止する有効な手立てを示せていないことが、その一因だと考えられる。
この状況を歯がゆく感じているのが、前知事の仲井眞弘多氏だ。13年には一括交付金を含めて毎年3000億円規模の予算を政府から引き出したうえで、辺野古の埋め立てを承認したため、「裏切り者」「沖縄の心をカネで売った」などと非難された。
歴代の知事が軒並み新たな基地の建設に反対、ないしは基地問題に関する膝詰めの議論を避けてきたなかで、県民の反発を承知で仲井眞氏は辺野古の埋め立てを承認した。その葛藤と承認に至る政府との交渉の裏側を、仲井眞氏本人や当時の副知事、沖縄県庁関係者、歴代の防衛大臣に“防衛省の天皇”と言われた守屋武昌氏、菅義偉官房長官などへの取材を通じて明らかにする。
翁長氏とはまったく異なるアプローチで沖縄の基地負担軽減に取り組んだ仲井眞氏を通して、基地問題を見つめ直した一冊。
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商品情報
- シリーズ
- 沖縄を売った男
- 著者
- 竹中明洋
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 扶桑社
- 掲載誌・レーベル
- SPA!BOOKS
- 書籍発売日
- 2017.03.17
- Reader Store発売日
- 2017.04.17
- ファイルサイズ
- 3.1MB
- ページ数
- 256ページ
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この作品のレビュー
平均 4.3 (3件のレビュー)
-
仲井眞弘多元沖縄県知事(先々代だからすでに「前」ではないんだね)の批評本。タイトル的には、政府の支援と引き換えに辺野古埋め立て承認をしたことに対して批判的な本かと思いきや、そうでもなく、「そう言われて…いるけど実際のところはこういう行動様式だったんだ」ということを解説した形になっている。
自らを「陳情専門職」と表現し、かなり高めのボールを、政府に対しても県職員に対しても投げかけ、しかもそれを政府・与党の要路にしっかり要望、根回しすることで実現していく。今の沖縄振興には間違いなく大きな力になったのだと思う。
一方で辺野古承認についてだが、たしかに「いい正月になる」は非常に印象が悪かったわけだが、もともと仲井眞氏は県外移設を強く主張していたわけではなく、普天間移設のフィージビリティ(実現可能性)を重要視していたということ、改めて分かった。それを選対本部長だった翁長前知事が公約として県外移設を打ち出したと。その根底には民主党の迷走があるわけだが、全体が繋がって興味深い。
個人的に興味深かったのは中国との関係について。沖縄への総領事館設置を中国が持ちかけたことがあるとのこと。米国と協議の上で、断ったそうだが、同じ中国との深い付き合いがある長崎県が、かつて要請して在長崎中国総領事館を設置して、今でも尊重していることと比べるとスタンスの違いが面白い。続きを読む投稿日:2019.10.05
2013年の年末「これはいい正月になる」と言った
仲井真知事(2006年より知事)の発言は目にした。
中国にいた私には、辺野古の基地を容認して、
なぜ、良い正月になると言ったのか?
そのことが、全く …理解できなかった。
沖縄の普天間基地の危険性をなくすということから、
当初1997年には、辺野古への移転が決められていた。
2009年に民主党政権になることで、鳩山首相は「県外移設」を主張。
その時の知事は仲井眞弘多だった。
その民主党の沖縄基地問題に対する経緯を見ている本当に
情けないほど、統治能力がない。
鳩山は、結局「抑止力」と言って、県外移設を断念する。
なんじゃそれという感じだ。
そのことで、沖縄県民の多くは、県外移設が当然だと思った。
一方で、普天間基地にオスプレイが配備されることが決まり、
さらに危険性が増したことは、事実だ。
民主党政権は、首相、外務大臣、官房長官、防衛省大臣の意見
が違うのだから始末に負えない。
菅首相、岡田首相もある意味では、沖縄の基地問題は避けて通っている。
民主党政権は、原発事故による対応のマズさも、ひどいが
沖縄の基地問題も、ひどすぎる。
その中で、仲井真知事の信頼を勝ち取るのが 菅義偉官房長官。
いやはや。すごいね。この手腕は、民主党政権の頃とは見違える。
そして、沖縄の振興政策案を どんどんと認めることになる。
平成14年度の沖縄の予算が 3460億円。平成21年度までは3000億円。
このことを仲井真知事は喜んだのだ。
この本を読んで、仲井眞弘多は、沖縄電力の社長ということを知っていたが
東大卒で、通産省で25年近くお役人;官僚をやっていたんですね。
そういう意味では、リアリストだったのかもしれない。
また、その手法で、お金の引きかえに、沖縄を売り渡したと言われるようになった。
琉球新報、沖縄タイムスに徹底して叩かれることになった。
そして、新しいスタートして、オール沖縄の翁長が登場した。
この仲井眞弘多の物語を、沖縄の苦悩が伝わってきた。
日本の政府が、日米同盟 つまり 安保体制を破棄しない限り、
沖縄の基地問題は解決しないことは、確かだ。
また、日本政府が 沖縄の自主性に任せず、政府がコントロールする限り
沖縄の苦悩は、続いていくことになるだろう。続きを読む投稿日:2019.07.28
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