DVは なおる DVを終わらせるための提案と挑戦
味沢道明(著)
,齋藤道子(著)
,川島康史(著)
/ギャラクシーブックス
作品情報
DV防止法から十数年、多額の行政予算が使われながらDVや虐待は一向に減る様子を見せません。またDV法を悪用したとしか思えない冤罪DVの事例も多発しているようです。さらにDVがらみで親子の引き離しが行われ、司法が家族を壊しているという現実もあながち誇張とは言えません。
加害者も被害者も、援助者も司法も、DVに関わる人たちの本意に関わりなく、多くの人たちが傷ついてるのはなぜか。行政もマスコミも語らないDVの真実や、被害者支援の利権のからくりを語り、DVを終わらせるための全く新しい援助論や援助実践、さらに回復当事者の生の声を伝えます。
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この作品のレビュー
平均 4.0 (1件のレビュー)
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被害者を減らすには、ふたつの方法がある。ひとつは被害者となりうる人が、被害者にならないための注意や努力をすること。もうひとつは加害者を減らすことである。
本書では、問題解決の方法を「被害者の隔離」「…加害者の排除」に求めても根本的には解決しない、むしろアフターDVとして苦しみは続いていく、というのを当事者心理に加え日本の社会構造や福祉制度の面からも説明している。
「DVはなおる」とは加害者側にもケアが必要だとかいう浅薄な話ではなく、DVが起きる構造や、被害者が立ち直る過程を考えたときに、加害者側への働きかけは避けて通れない、という話である。
ちょうどいま、SNSでの誹謗中傷が話題になっている。オープンネットワークでの匿名の誹謗中傷と、クローズドな関係性の中で生じるDV、違っているようで、それぞれに通じるものを感じている。
加害者とされる側の、「加害性の認知の欠如」である。
いずれの問題を見ても、自他の境界が乱れてしまっている。また、どこまでが許されてどこからが「犯罪」になるか、線引きが非常にむずかしい。匿名の世界において意見と誹謗中傷はどう違うか、親密な関係において感情表現とモラルハラスメントはどう違うか。
これらにこたえるには、その一線がどこなのか、各々が自問自答を繰り返すしかないと思う。自己肯定感の低さを安っぽい正義感に転嫁していないか、正当性を見出して自分の加害性に目を背けていないか。常に自分の言動を、自分自身が観察していくほかない。
さいごに、自分はDVの当事者ではないが(そうでないことを願っているが)、大切な人のひとりに当事者がいる。
根掘り葉掘りきいたわけではないが、被害者側に立っていると感じた。そして残念なことに、いまはもう連絡を取ることができなくなってしまった。
状況が悪くならないうちに抜け出せていることを祈るばかりだが、難しいだろうとも思う。おそらく加害性というものは、自然消滅的にはなくならない。一度、殴ることで人をコントロールしてしまった人間は、次にその欲求が出てきたときに、別の手段は取れないだろう。
加害性の認知が必要と言いつつ、それができる人はそもそも加害者にはならないだろうし、逆説的にそれができないから加害者なり得るというジレンマがある。
だからこの問題を考えるのは正直つらくもあるけど、それでも自分に何かできることはないかを考えたい。
もしもいつか、SOSを感じ取ったときに、その状況に寄り添えるように。
いまできることは、構造的な問題を理解すること、解決にむけた選択肢を多方面で知っておくこと。
無駄な徒労に終わることを祈りながら。続きを読む投稿日:2020.05.31
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