思想なんかいらない生活
勢古浩爾(著)
/ちくま新書
作品情報
「思想」というものは、私たちの生活に必要なのだろうか?あるいは、思想や哲学が、今のこの状況下の私たちに、果たして有効な何かを示唆してくれるのだろうか?本書では、日本の各方面で活躍中の知識人を片っ端から取り上げて、彼らの思考・表現活動が、いったいどれだけの意味をもち、一般読者大衆にどれだけの影響を与えているのかを考え、「ふつうに暮らすふつうの人びと」の立場から「思想・哲学」を問いなおす。
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商品情報
- シリーズ
- 思想なんかいらない生活
- 著者
- 勢古浩爾
- 出版社
- 筑摩書房
- 掲載誌・レーベル
- ちくま新書
- 書籍発売日
- 2004.06.10
- Reader Store発売日
- 2014.12.23
- ファイルサイズ
- 0.6MB
- ページ数
- 285ページ
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この作品のレビュー
平均 3.7 (11件のレビュー)
-
並いる思想家、批評家、哲学者を名指しで罵倒している本です。
竹田青嗣、加藤典洋、橋爪大三郎、小浜逸郎の4人については、社会的現実性を手放そうとしないことをそれなりに評価しつつも、なお思想的・哲学的思…弁に終始しており、「生活」している「ふつうの人」にとって彼らの「思想」など何の意味もないと著者はいいきります。柄谷行人、蓮實重彦に対してはさらに手厳しく、柄谷を「ぬけ作」呼ばわりし、蓮實の発言をつかまえて「バカ丸出し」と、いいたい放題です。大澤真幸には「言葉の見栄えを気にしているだけ」、福田和也には「やっていることは贅沢なことばかりなのに、佇まいが貧乏くさすぎる」、姜尚中には「食わせ者」、中島義道、永井均、池田晶子といった哲学者たちには勝手にやってろといった調子です。ついでに副島隆彦のトンデモ本にまで批判の刃は及んでいます。こうした「インテリさん」たちの醜態と対比して、E・ホッファーの生き方や、大岡昇平の嫌味のない知的探究心、そしてS・ヴェイユの真摯さが論じられています。
こう書くと、ただ品のないだけの本のように思われるかもしれませんが、著者の痛快無比な論罵が「芸」になっていてけっこう読ませる文章になっています。もっとも本書は、これまで「思想」とは無縁の「生活」を送ってきたひとに向けて書かれた本ではなく、一度は「思想」の持つ毒気にあてられた読者を対象にした本であることはまちがいありません。人生を豊かにしたり現在の状況を打開するといった役割を本気で「思想」に期待している読者なんているのだろうか、「思想」にこだわっているのはいまや「思想オタク」だけじゃないのか、という疑問もありますが、そんなことよりもなによりも、とにかくおもしろい本でした。そしてもちろん、それで十分であり、それ以外になにかを求める必要などないのでしょう。続きを読む投稿日:2019.02.27
「知」の脅迫と「知」への強迫。これがひとつのコンプレックスビジネスになっている事は否定できない。本を全く読まずにそういうのとは無縁に楽しく生きている人々は大勢いる。
人生に意味などないから意味を求める…。世界は具象であり、現実・事実を生きるだけ。人生に必要な3つのものはカネ・健康・同伴者。この有無によって絶望と希望(という人生の意味)が決まるとの事だが、全くその通りだと思う。だから、思想はイラナイのか???
自称「思想くずれ」の著者のルサンチマンに満ちてはいるのだが、高卒程度の学力で理解できない<難しい>思想は確かにイラナイだろう。また、「考える」事は結局はエゴイズムにしかならないというのも頷ける。
だから、思想はいらないのか?って事はなくて、著者が延々と述べているのも立派な思想である(特に「自分一身の思想」はよくできている)。構成は滅茶苦茶で特に4章は辟易するのだが、書籍全体の問題提起としてはオモシロくて、これもひとつの「思想ビジネス」になっているのかと。そもそも新書ってのが大衆向け思想ビジネスなわけで。
ちなみに「知」に「やまいだれ」をつけると「痴」
漢字って良くできてるなあと勉強になりました。続きを読む投稿日:2017.03.30
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