働き方革命 ――あなたが今日から日本を変える方法
駒崎弘樹(著)
/ちくま新書
この作品のレビュー
平均 4.1 (137件のレビュー)
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本書が世に出たのは2009年。まだ、電通事件も起きておらず、時短などは言われていたけれどもまだまだ夜中まで働く文化はある種よきものとして残っていたように思う。時を経て、2017年現在、自分が働く会社に…おいても「働き方改革」ということで残業抑制の指示が出ている。それが「働き方革命」という本を手に取った理由である。
今までの日本人の働き方が、パートナーの働き方を制約するものであり、日本全体としても生産性を落としている理由ではないかとするのは理解できる。特に今後労働者人口比率がどんどん下がってくるにあたっては女性もこれまで以上に社会に出て働く機会が多くなるだろう。もっときちんと言うと男性と女性とで同じように働き、同じように家庭の中で役割をこなすことが当たり前になっていかないといけないのだろうと思う。
著者の駒崎さんは、障害児保育をサポートするNPO団体フローレンスの代表を務めるなど、その筋では有名な方らしい。本書の中にも描かれているように政府の様々な委員会にも呼ばれている。もともとは著者も学生時代にITベンチャーを起業し、無茶な働き方をしていたのだが、あるアメリカでのセミナーをきっかけにそれまでのやり方ではいけないと気付いたという。
実際に自分もそうなのだが、「忙しい自分」というのがセルフイメージの安定領域になってしまっていたことに気が付いたという。そのままではいけないという認識から、新しいセルフイメージを持つこと、ありたい自分を肯定的に想像すること、が大切だと気が付いたというのだ。
そもそも経営とはリソース配分をいかに行うのかということである。「自分の時間」という絶対的に有限のリソースの配分を考えることこそ第一にやる必要があることである。その時間を使って、よい会社にしようということから、よい社会にしようと言う考え方に変わっていこうというのがメッセージといえる。そこから「働き方革命」が始まる。
他にもいくつかのメッセージが含まれている。オープン化が進むこの時代においては、内よりも外を見ることが必要。短期よりも長期を見て行動する。何よりも他の組織、他の会社に行っても通用する「ポータブルスキル」を獲得することが大切。そのためにアウトプットだけでなくインプットを継続することが重要な行動規範になってくるだろう。
色々と考えるきっかけにはなった。変わるきっかけにはなるだろうか。続きを読む投稿日:2017.08.14
読みやすい文章だった
認知的不協和
安定領域
忙しい状態が安定領域となっていないか
自分が忙しいのは忙しがっている自分自身の責任
どういう人生を送りたいか、それに向かって行動する
側を楽にする 他者と…自分のために価値を生み出すことを働くと定義する
スリムタイマー使ってみたい
続きを読む投稿日:2023.10.23
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