日露戦争史 20世紀最初の大国間戦争
横手慎二(著)
/中公新書
作品情報
日露戦争は、日本とロシアにとってそれぞれにきわめて影響の大きい戦争であったが、客観的になかなか評価が確定していない。戦後一〇〇年にあたり、その地球規模での意味に言及する試みがなされているが、本書は、ロシア近現代史の視点も含めて、戦争の背景・経過・影響を通覧しようとするものである。双方の認識に極端な差があったことが、戦争の帰趨にどのように影響を及ぼしたかを明瞭に伝える。
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商品情報
- シリーズ
- 日露戦争史 20世紀最初の大国間戦争
- 著者
- 横手慎二
- 出版社
- 中央公論新社
- 掲載誌・レーベル
- 中公新書
- 書籍発売日
- 2005.04.25
- Reader Store発売日
- 2014.12.21
- ファイルサイズ
- 3.9MB
- ページ数
- 212ページ
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この作品のレビュー
平均 4.1 (18件のレビュー)
-
日露戦争終結(戦勝)100周年の年に出た本。知人(著者の授業を受けたそう)の勧めで読む。
その当時、両国の当事者(戦争指揮者)が、知り得た情報を元に、どう状況を読み、何を得ようとして、どう動いたか、そ…のすれ違いのさまを丹念に追った作品。
敵のある作戦が偶然にもうまく行った場合に、相手を過大評価したり、ある作戦が上手くいきつつあるのに、完遂前に放棄したり、と、色んなことが起こり得る。最後の方での考察は、後付け史観ではなく、俯瞰的に述べる感じで、全ての人は歴史の住人である感じがしてよい。
日比谷焼き打ち事件(折角講和に持ち込めたのに賠償金が取れなくて一般民衆が暴徒と化した事件)は、民主主義の限界を感じる。
日清戦争で「戦争は儲かる」という誤った認識が世間に根付き、日露戦争で、「戦争は儲からないけど、戦争が起こると新聞社は儲かる」という世俗が染み付き、社会が抑止力を失っていったのだろう。
神社に行けば、多くの場所で、戦没者を弔う石碑がある。その地区から出征して亡くなった人たちの名前が刻まれている。大東亜戦争と並び、日露戦争は多い。そんな人たちの礎の上に生きているわけですね。続きを読む投稿日:2022.04.29
日清戦争とともに華々しい勝利を遂げた日露戦争であるが、では、なぜ、明治維新が起きて間もない日本が、超大国ロシアに勝てたのかを分析した本である。20世紀において世界各国で帝国主義を掲げて、植民地を求め…て他国との戦争が勃発した時代であったが、当時列強諸国に遅れて発展した日本が勝利したのは不思議である。なぜなら、当時のロシア(ロマノフ王朝)は、近代において世界中を震撼させた天才軍師ナポレオンですら突破できなかった国であるからだ。しかし、ある点に注目すると、ロシアが敗北した要因が見えてくる。
それは日本とロシア双方の軍隊に注目すると一目瞭然である。日本はたしかに、資源が乏しく、軍も結成してそれほど日は立たなかった。しかし、軍隊としては十分に機能しており、とくに陸軍、海軍双方の連携が良好であったことがわかった。そのため、たとえ単純な国力では劣っても、十分にやりとげたのであった。
その一方、ロシアでは、軍隊の連携が不十分で、とくに司令官が無能であったためか、成果をあげられず悲惨な結果となった。これはクラウゼヴィッツ『戦争論』が指摘したように、軍としてはならないことを犯してしまったのである。そういう意味で、本書は大国がある小国に負けた要因を分析するのに最適な例であろう。
ほかにも、本書は20世紀における各国の外交、交渉の論理がよくわかり、これは今世紀においても、国家が存在する以上、使える手法だと思われる。これと併せてクラウゼヴィッツ『戦争論』を読むと、国家の論理が理解できるだろう。続きを読む投稿日:2023.06.27
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