史上最大のボロ儲け ジョン・ポールソンはいかにしてウォール街を出し抜いたか
グレゴリー・ザッカーマン(著者)
,山田美明(訳者)
/CCCメディアハウス
作品情報
1年で稼いだ額、150億ドル。
ジョン・ポールソンはサブプライムローンの破綻を予測し、一世一代の取引によって、巨万の富を手にした。彼は、単に取引を成功させたというだけではない。不動産投資に全く縁のなかった無名の投資家が、金融史上最大の取引を成功させたのだ。思い上がったウォール街の金融家たちの失敗を尻目に、金融崩壊の真っただ中で大成功を収めた。なぜ政府やFRB、投資銀行はバブルに気づかなかったか? なぜポールソンはそれを見抜くことができたのか?
ウォール街の歴史を塗り替えた男の驚くべき舞台裏を、ウォール・ストリート・ジャーナル紙のトップライターが見事に描き切った迫真のドキュメンタリー。
「まるで推理小説だ!」――ニューヨーク・タイムズ
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商品情報
- 著者
- グレゴリー・ザッカーマン, 山田美明
- 出版社
- CCCメディアハウス
- 書籍発売日
- 2010.12.08
- Reader Store発売日
- 2014.01.31
- ファイルサイズ
- 0.5MB
- ページ数
- 408ページ
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この作品のレビュー
平均 3.9 (35件のレビュー)
-
サブプライム証券のデフォルトに端を発した金融危機では、リーマンブラザーズ、ベアースターンズ、メリルリンチ等の大手金融機関が倒産・救済に追い込まれた。いずれもかつては、サブプライム証券の組成・販売で多額…の利益を享受していた金融機関である。
その混乱の最中、莫大な利益を上げウォール街の注目を一身に集めた男がいる。ジョン・ポールソン。本書はポールソンがいかにして一介のヘッジファンドマネジャーから、そのような成果・名声を得るに至ったかを丹念に叙述する。
本書の魅力の1つは、難解な金融用語を避け広範な読者にアピールする文章であることに加え、登場する人物のほとんどに生い立ちからのエピソードを付け、各人物毎のドラマを多層的に記述してあることだ。そのため、金融にさほど興味のない人でも小説のように楽しめる内容になっているように思われる。
一方、金融に興味のある人にとっても、いかにして住宅バブル崩壊への賭けが奏功したかについて、具体的な記述がされており、大いに参考になるだろう。取引内容は興を削ぐためここでは触れないが、ローリスク・ハイリターンな投資戦略は読んでいていい刺激になった。
最後に、ポールソンのファンドが投資アイデアを実現するまでに多くの時間・労力を要したことに触れておく。ポールソンのアイデアは優れたものだったが、当時の世間常識や住宅市場への楽観と真っ向から対立したものであったため、当初ファンドに思うように資金が集まらなかったのである。先が見えても、それだけではうまくいかない運用ビジネスの実態がわかり、非常に読み応えがあった。続きを読む投稿日:2011.01.10
2007年~2008年のリーマンショックで多くの投資銀行・ヘッジファンド・投資家が損失を被ったけれど、逆バリで莫大な利益を稼ぎ出した人達も一定数存在した。この本では、ジョン・ポールソンを中心に複数の…勝者にスポットライトを当てている。マイケル・バリーもその一人。
タイトルが「ボロ儲け」なので、彼らがいかに軽々と巨額の利益得たのか、という内容だと思って読み始めたけれど、実体は真逆だった。「住宅バブルの崩壊」にかけるという行為は、当時の投資環境にあった空気とは対する逆張り。故に、周囲からの反対や自信内部の葛藤を押し切ってポジションを構築・維持する必要があった。メンタル面がひたすら強靱でないと、「自分が間違っていた」とポジション解消だろう。市場が変化して利益が出始めたとしても、「やれやれ売り」ではなく十分に利益を伸ばす為には、投資方針を肯定し続ける必要がある。それを可能にしたのは、徹底的な市場調査のデータが示していた市場見通し、長期投資が可能な評価体系、それにしがみつくだけのそれぞれの個人的な理由。
既に15年以上前の金融事故だけれど、米国が世界の金融市場を牛耳る構図や、投資銀行・ヘッジファンド・保険会社などの投資主体の影響力が高いことは変わっていないし、むしろより強化されているとも言える。四半期ベースの評価を重視する点も同じだろう。であれば、マクロ環境に対して1年以上の時間をかけて結果を求める投資スタイルは、今後も有効のはず。
市場価値をもつ商品の評価額変更には、実際の価値変化から一定の時差が生じる。不動産と周辺商品はその傾向が強いようだ。足下では中国不動産大手のデフォルトをきっかけした中国不動産の低迷と、在宅ワーク進展による米国商業不動産価格下落が始まっている。特に米国商業不動産はそれを投資対象にしていた銀行が、評価替えにより巨額の貸倒引当金を計上して利益が圧迫されるケースが続いている。金融当局は2007ー2008年と同じように「市場全体に波及する見込みはない」と言ってはいるものの、実際のところどこまでが本当なんだ?
続きを読む投稿日:2024.02.18
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