- 最終巻
カラクリ荘の異人たち4 ~春来るあやかし~
霜島ケイ(著)
,ミギー(イラストレーター)
/GA文庫
作品情報
「幽霊を見たことがある?」と、クラスの、それほど親しくもない男子に問われた太一は「ある」と答えた。なにしろカラクリ荘に来てからというもの、幽霊どころか妖したちの絡む色々な事件に巻き込まれてきたのである――が、そこがうまく説明できない。そもそも人との距離がうまく掴めない太一にとって、彼がなぜそんな話を自分にしてきたのか皆目見当もつかないのだった。だが、理由を訊けぬままに別れた後、自分でも不思議に思うほど、その事が気にかかってしまう。以前の自分であればそんな事はなかった。なのに――なぜ!? 賽河原町に春風が吹き、少年の心にも、小さな春が訪れる……。ハートフルご町内妖怪奇談第4巻!! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
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商品情報
- シリーズ
- カラクリ荘の異人たち
- 出版社
- SBクリエイティブ
- 掲載誌・レーベル
- GA文庫
- 書籍発売日
- 2010.04.13
- Reader Store発売日
- 2015.03.06
- ファイルサイズ
- 9.8MB
- ページ数
- 336ページ
- シリーズ情報
- 全4巻
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この作品のレビュー
平均 3.9 (11件のレビュー)
-
久々に「ライトノベル」を読んだ(笑)
「ライトノベル」とは…中学~高校生向けに書かれた娯楽小説だと言われているのだが
変に文学を気取った小説よりも、面白いものがあるので侮れない(ハハハハ)
父親が再…婚し居場所を失った太一は、父の知り合いがやっている下宿屋へ向かう。
目指すは賽河原町にある「空栗荘(カラクリ荘)」
ところがバスを降りたところは、人の住む世界の隣にある異世界であった
魚人があらわれ、ムジナがカッポし、カラスまでもがしゃべる(笑)
そして、そんな世界と繋がっていたのが「カラクリ荘」なのである。
主人公の太一は過去に傷持つ身なので、感情表現が下手だし、人付き合いも苦手。
じゃあ、最近見かける引きこもりか?っといえばそうでもない。
根は単純で心優しい。だから頼まれれば嫌とは言えないし、約束も律儀に守る。
きっと何ごともなくスクスクと育っていれば、元気で明るく活発な子であったろうと思う。
でもね。それがマイナスだとは誰にも言えない。
トラウマがあったからこそ、人に優しく出来るし、誰かが傷つくのが嫌いなのだ
そしてトラウマを自分で乗り越えた時、きっと太一はイイ男になる。
そんな太一君の心の成長に「カラクリ荘」の不思議な住人と
ちょいとお隣の世界の妖怪たちが適度な距離を保ちつつ見守る、ってなお話しである(笑)
平成のお話しなのに、そこかしこに昭和のニオイがする。ミョ~に懐かしい。
文章の流れも安定感があって読みやすく、最近の作家さんのニオイがしない。
不思議だの~っと思っておったら、なんと作者の霧島さんは私と4歳しか違わなかった
さもありなん(アハハハハハ)
ノホホ~ンとした筆の運びが私のリズムと合ったのか
10時間足らずで4冊読みきってしまった(ハハハハハ)
もともと読むのは早いが、この歳になってからのこのスピードは久々である。
この本の表紙絵を描いた「ミギーさん」素敵な絵を描くの~
「天羅万象」というサイトに彼女の絵が沢山載っておった。
なにか彼女の絵を見ていると、ホンワカして気持ちがエエ。
一巻目の表紙の太一はコチラに背を向けておるだろう
二巻目になると、少し戸惑いながらもコチラを見ておる
三巻目で女の子の肩を借りながらもぎこちなく笑い
四巻目では大いにひとり立ちしながら笑っておる
つまり、こういう流れのお話しなのだ(ハハハハハハハ)
実は私も何人もの継母との付き合いがあったから、太一と似たり寄ったりな性格であった
私の場合は、アチラの世界との繋がりがなかったもんで…(笑)
コチラの世界の友人に救われたんだと思う。
もちろん同世代の友人達が、私の精神のケアまでしてくれるハズもないので
何が因となり、私は立ち直れたんだろうか?っと考えてもコレといった話が浮かばない
幸いなことに私は太一と同じく、本来は脳天気な性格だったもので
キラキラとした青春時代を送っておる友人達に囲まれて
あれこれと思い悩みカラに閉じこもっている自分がアホらしく感じたのかもしれん(笑)
ただ…このころの写真を見ると、確かに笑いがぎこちない(アハハハハハ)
今振り返ってみれば、これも一つの青春なので笑いながら眺めておるがの~
今現在両親の離婚問題等で思い悩んでいる諸君も大勢いると思う
ぶっちゃけ子供にゃ何も出来ない。受身体制を取るしかないのだ。
ソコはあらがっても仕方ない(笑)
ただ一言だけ。「なんでも両親の離婚のせいにして…逃げるな」それだけじゃ。
結局、自分で乗り越えるしか手はないのだから(笑)
何かのせいにするのは楽だが、それではソコから抜け出せなくなる
なによりも現状から脱出したいっと願っているのは自分なのだから
それを誰かに引っ張りあげてもらおうたって、そうは問屋が卸さない
自分が怒っておれば周りも怒り出す
自分が笑っておれば周りも笑うもんぞ
つまり、結局は自分自身で乗り越えるしか手はないのだ
私が親に振り回されていた時間は17年であった
今私しゃ50歳(笑)33年間は親から離れて楽しく過ごしておる
たかだか17年で人生棒に振っちゃつまらん(笑)
本当に面白く、また爽やかな本であった
この本もブログ友の「さくらどん」からお借りした
四巻で終わりなのだが、続きが読みたいとか思ってしまっただ(アハハハハ)
機会があれば是非一読あれ。ホント、ええ本じゃたよん(笑)続きを読む投稿日:2010.09.10
あとがきでも書いていたが
妖怪ものか少年成長ものかとふらついたすえ
最後は適当なところに落とし込んだ感じ
他の方が褒められているような良いところは良いと思うけれども
キャラクタの魅力も物語の魅力もどっ…ちつかず中途半端と思う続きを読む投稿日:2018.12.09
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