経済成長って、本当に必要なの?
ジョン・デ・グラーフ(著)
,デイヴィッド・K・バトカー(著)
,高橋由紀子(訳)
/単行本
作品情報
これからの時代、経済成長を追い求めるだけで私たちは本当に幸せになれるのだろうか? 貧富の差の拡大、長時間労働、物質的には豊かでも精神的には満たされない暮らし、金融危機、環境破壊など経済成長だけでは解決できない難問が社会には山積している。いまこそGDPを上げるのみの成長至上主義には別れを告げ、「人間の顔をした資本主義」を目指すべきではないだろうか?経済の本来の目的は、「最大幸福を、最大多数に、できるだけ長期にわたってもたらすこと」。そこから導かれる真に豊かで持続可能な社会を創るための実践的処方箋は、ポスト3・11時代を考える上でも示唆に富む。ドキュメンタリー監督と経済学者が贈る21世紀型経済論。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 経済成長って、本当に必要なの?
- 著者
- ジョン・デ・グラーフ, デイヴィッド・K・バトカー, 高橋由紀子
- 出版社
- 早川書房
- 掲載誌・レーベル
- 単行本
- 書籍発売日
- 2013.05.15
- Reader Store発売日
- 2013.07.05
- ファイルサイズ
- 1.7MB
- ページ数
- 400ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.3 (5件のレビュー)
-
amazonでタイトル買い。まさに、いま、みんなが思っていることだと思う。『経済成長って、本当に必要なの?』
現代は新自由主義が跋扈し、どこの会社も、どこの国も、お金のモノサシを当てて利益を確保に動…く。ヘッジファンドなんて、その最たるものじゃないだろうか。そこに違和感を覚えながらも、では、世の中一般で議論されていることってどうなのかと考えてみると、「経済成長」が大前提だ。成長し続けるということは、どういうことなのだろうか。誰だって、昨日よりは今日、今日よりは明日は、少しでも良くなっていることを望む。だけど、経済が成長し続けることって、一体何なのだろう。世界にはお金が有り余っている。次の成長先を狙って、そこに金が集中する。だけど、ボクたちはほしいものって本当にそんなにあるのだろうか。もちろん、経済発展途上国は、物質的に豊かになろうとする。でも、先進諸国の生活は、これ以上、成長を続ける必要があるのだろうか。
いやいや、先進国だって、所得格差が広がり、生活の元手であるお金を稼ぐことさえできない人が増えているというかもしれない。でも、経済成長をし続ける中で、貧富の格差が広がり、日々の暮らしに困る人がいるなんて、おかしくないか? そんな考えは、たぶん、誰でも考えたことがあるのではないだろうか。
本書の結論は、結局、最後の章に集約される。その問いはこうだ。
「そもそも、経済とは何のためにあるのか?」
ボク自身は、生活のためだと思うし、生きるために経済があるのだと思う。だけど、いまの世界はそれを凌駕し、利益を最大化するために存在している。そこに乖離がある。
著者は続ける。「私たちだけでなく、子供や孫やひ孫たちの生活の質は、今の私たちがどんな経済を築くかに大きく関わっている。働き過ぎ、楽しみを切り捨て、地球を汚し、有害食品を口にし、がんに侵されながらGDPを増やす暮らしはもうたくさんだ。働きすぎをなくし、もっと人生を楽しみ、友人を増やし、そのためのゆとりを持ち、ものはあまり買わず、環境を汚さず破壊せず、ものは増やさず、健康で長生きを楽しみ、意義ある人生を送るほうがいいのではないだろうか」。
この意見に同意する人は多いだろう。著者は「21世紀の経済」が必要だという。そして、市民として政策に関心を持ち、積極的に行動することで、世の中を変えることが必要だという。
著者の意見は本当の最後のフレーズだろう。「経済とは何のためにあるのか? それは、人々の”生命”、”自由”、”幸福”のためでなくて何であろう。私たちは、最大多数のための最大幸福を長期に渡ってもたらす経済をともに作り上げることができる。それこそが21世紀の経済であり、新たなアメリカンドリームへの道である」と。
だけど、その具体的方法をもっと議論しなければならない。そして、グローバル化する経済と企業と、政策を行う国家との乖離が生じていることも理解しなくてはいけない。「最大対数のための最大幸福」はポピュリズムに陥る可能性だってある。
かつて、1970年にローマクラブが設立され、現在のままで人口増加や環境破壊が続けば、資源の枯渇や環境の悪化によって100年以内に人類の成長は限界に達すると警鐘を鳴らした。破局を回避するためには地球が無限であるということを前提とした従来の経済のあり方を見直し、世界的な均衡を目指す必要があると論じた。だが、結果はどうであったろうか。そんなものは無視されて、欲望のままに、利益最大化をするために経済は動いているのが実情だ。
総論賛成、各論要議論、というところでないだろうか。続きを読む投稿日:2013.06.09
経済成長が、幸せをもたらす。そんな神話が壊れてきている。貧富の差の拡大、長時間労働、物質的に豊かでも精神的には満たされない暮らし、金融危機、環境破壊など、経済成長だけでは、解決できない課題が、山積みと…なっている。
功利主義者ベンサムは「最大多数の最大幸福」を経済の本当の目的であると主張したが、現在は「最大幸福を、最大多数に、できるだけ長期間にわたってもたらす」ことよりいっそう重要となっている。
経済成長が暴走させないようにしっかりと見ていきたい。続きを読む投稿日:2014.11.03
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。