一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―
石川啄木(著)
/新潮社
作品情報
啄木の処女歌集であり「我を愛する歌」で始まる『一握の砂』は、甘い抒情にのった自己哀惜の歌を多く含み、第二歌集の『悲しき玩具』は、切迫した生活感情を、虚無的な暗さを伴って吐露したものを多く含む。貧困と孤独にあえぎながらも、文学への情熱を失わず、歌壇に新風を吹きこんだ啄木の代表作を、彼の最もよき理解者であり、同郷の友でもある金田一氏の編集によって収める。
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この作品のレビュー
平均 4.2 (43件のレビュー)
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石川啄木 1886.2.20〜1912.4.13 啄木忌
一時は、小説家を目指した啄木。東京に出てきた当時、森鴎外の主催する観潮桜歌会に三回参加しているとのこと。鷗外は、若手の後見に積極的だったので…、石川の小説を2作雑誌社に掲載依頼をしていた。1作は、時間はかかったけれど掲載されて原稿料も手に入ったようだ。その作品がたぶん「病院の窓」かなと、読もうとしてというか少し読んだのだけど、わからなくて、一握の砂に戻る。
第一歌集で、東京での創作 三行分 5部構成
私が所有している本は、昭和の五十刷で、もしかしたら現在のものと違うところがあるかもしれない。
まず、序文が薮野椋中。石川を用いて朝日歌壇を創設。そして、編者が金田一京助。金田一は、本当に同郷で石川をずっと心配して助けた親友だったようだ。wikiの石川啄木の写真は、左側に金田一と撮ったものだと思う。家庭の不幸はあったとしても、本人もなかなか定職に就かず、夢追いがちで、死ぬまで困窮していたが、他にも友人には恵まれていた。友人達もかなりお金を融通していたようだ。やはり、才能に対してですかね。
「我を愛する歌」
本人の気持ちを歌っている。教科書にもでてきた、
“はたらけどはたらけど”や
“たはむれに母を背負ひてそのあまり軽きに泣きて三歩歩まず”はこちらにはいる。啄木の妹さんが、兄は暴君だったので、絶対背負ってないという後日談があるらしいけど。
“浅草の凌雲閣のいただきに腕組みし日の長き日記かな”は、もしかしたら、奥さんに読まれたくなかったローマ字日記のことかもしれない。イケナイ遊びの様子など記者時代の一時期、ローマ字で書いてあって、死ぬ時焼いてくれって奥さんに頼んだのだけど、奥さんローマ字読めて、更に出版されてしまったという日記ですかね。
「煙」
中学時代や故郷を詠んだ歌。
“教室の窓より遁げてただ一人かの城址に寝に行きしかな”は、本当らしく、神童と言われた啄木も、最後はカンニング事件で退学。
「秋風のこころよさに」
秋を詠んでいます。古典的な感じ。
「忘れがたき人」
貧しい生活の家族や生活。
「手袋を脱ぐ時」
春の歌もあるけど、その他いろいろ。
歌集なので、一度読んで、わかるわけもなし。
我を愛する歌の中には、ブラックな悲観的な作品があるけど、若くて尖った感じが良いかな。
もう少し、生活が、どうにかならなかったのかな。奥さんはよく耐えました。続きを読む投稿日:2023.04.13
歌の内容は何とも暗い。
しかし暗いだけでなく、その中に日々の小さなあたたかな出来事や、それらを愛する気持ちが感じられて、啄木の筆致のいみじくがつたわってきた。
生まれ故郷への哀愁も、貧困による喘ぎも、…病による苦しみも、たくさん歌に詰まっている。
哀しくもなるが、共感もしてしまう。
豊富なあとがきや啄木自身と彼の歌の解説により、石川啄木をよく知りたいという方にはかなりおすすめです。続きを読む投稿日:2024.01.19
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