人はひとりで死ぬ―「無縁社会」を生きるために
島田裕巳(著)
/NHK出版新書
この作品のレビュー
平均 3.7 (14件のレビュー)
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NHKスペシャルで扱われて一気に広まった「無縁社会」という言葉は、どちらかと言えば残念な事象をイメージして使われることが多い。しかし本書の著者はそれは必然的に訪れたことであると共に必ずしも悪いことで…はないという主張を持っている。
新書というのは何らかのテーマについて解説したものと著者の主張を全面に出して展開しているものがある。本書は後者であろう。無縁社会がどのように形成されてきたか歴史を紐解く部分はそれなりに説得力を感じるが、最終的な結論はとても主観的なものだ。
そもそも、社会がどのようになることが望ましいかという問いに正解はない。具体的な問題に対する解決策を検討することはできるが、「どうあるべきか」は結局主観的な話しかできない。だから著者が無縁社会を肯定的に捉えてそれを主張することはそれなりに意味がある。
ただ、無縁社会によって起こる主な問題である「孤独死」に関する考察は、葬儀や供養の話が中心となっており、少々違和感があった。自らの意思で孤独に生きていた人で、自分の死後にしっかり供養してほしいと願っている人がどれだけいるだろうか。少なくとも私は、先祖の墓をきちんと守れないことに対する申し訳なさはあっても、自分の死体がどうなろうと気にならない。せいぜい、腐乱して近所や大家に迷惑をかけたくないという程度だ。
今後、この問題に関する書物は増えていくだろう。単なる開き直りではなく、前向きに孤独な将来への備えになるようなガイドが出てくるとありがたいのだが。続きを読む投稿日:2017.06.18
孤独死が増えているという報道がなされている。確かに都会には単身者が多くなり孤独死の人がこれからも増えるだろう。しかし、報道でされているように孤独死は不幸なんだろうか?その疑問から著者は分析していく。そ…して、結論からいけば人はひとりで死んでいくのが自然だというのだ。村の有縁社会から無縁社会の都会に望んできた人が今の社会を形成している。つまり、人は無縁社会の方を選んだのだ。
そして、無縁社会を生み出しているのがサラリーマンの家庭だという分析には虚を衝かれた思いがした。確かに、サラリーマン家庭はそれどれの自立が尊重され家意識が希薄になっている。それが、孤立を生産しているのだという。僕たちは。結局ひとりで死ぬのだから、孤独死を恐れることなどない。続きを読む投稿日:2019.07.01
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