この作品のレビュー
平均 3.5 (453件のレビュー)
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このレビューはネタバレを含みます
二月はじめの頃、雪を見て思わず再読していた本
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十代終わり頃に一度、たしかに読んで
良かった印象があるのですが、ほぼ忘れてまして…(笑)
また、すっかり忘れないようにと…
レビューしておきます(笑)
東京で暮らす島村という
妻子持ちの男性が
雪国に訪れ
そこで出会う芸者の駒子や、
健気な葉子にも惹かれる様子が
描かれる作品ですね
島村の目を通して
二人の女性の立ち居振る舞い、美しさの描写や
それぞれの会話の様子や…心理描写などや
雪国の情景描写なども繊細に美しく綴られています
登場人物達の関係性は複雑微妙で、
それぞれにやるせない人間模様を感じさせられます…
いろいろ詳しく語られていない…
読者の推察にまかせているような部分も多いので…
それで想像をかきたてられてしまって
気になってしまうような幻想的な世界観の作品です…
そしてこの作品は
文章がとても、美し過ぎなんですよね…!
こんな表現するんだぁ…と惹き込まれてしまいます
有名な書き出し部分の文章も印象深くて好きですが
気になるような文章が
たくさん散りばめられてます!
「夜の底が白くなった」
「石の多い川の音が、円い甘さで聞こえてくる」
「しーんと静かさが鳴っている」
「彼女の眼は、夕闇の波間に浮かぶ
妖しくて美しい、夜光虫であった」
「一心込めた愛の所業は、いつかどこかで
鞭打つものだろうか」
「なんとなく好きで、その時は好きだとも言わなかった人の方が、いつでも懐かしいのね。忘れないのね。
別れた後ってそうらしいわ」 等々…
ストーリー的には
夜空の中の火事のシーンが
衝撃的で印象深いですね…!
あまりにも唐突に始まり、いきなり終わるような感じも、とてもあとを引かせます…
天の河と冬の村の描写があまりにも美しく
映画を観ているかのようで…
「この子、気がちがうわ、気がちがうわ」
と、いう駒子の叫び声…
… さあと音を立てて、天の河がしまむらのなかへ 流れ落ちるようだった…
きっとしばらくの間…は
この場面、私の頭から離れない気がします…
投稿日:2024.03.03
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」に始まり、「国境の山を北から登って、長いトンネルを通り抜けてみると、冬の午後の薄光りはその地中の闇へ吸い取られてしまったかのように、また古ぼけた汽車は明るい…殻をトンネルに脱ぎ落としてきたかのように、もう峰と峰との間から暮色の立ちはじめる山峡を下っていくのだった。こちら側にはまだ雪がなかった。」で帰京。
主人公の島村も芸者の駒子もお互いに成就しない恋と分かっている関係が素直な行動や離別を選択させない。しかし、最後の葉子のシーンで現実に引き戻され、やはり一緒になれない事を強く思い出させる。
美しくて具体的な表現にあたかも自分が追体験しているような、そして淡い恋心がよみがえる。
川端康成は2・3歳で父と母、7歳で祖母、15歳までに姉と祖父を亡くしている。68年にノーベル文学賞を受賞、当時三島由紀夫と共に候補者だった。その後、彼を追うように72年に自殺。
作品の美しさや透明感と裏腹に悲しい人生だ。いや、悲しい人生ゆえに生み出された純粋な文学と言える。続きを読む投稿日:2024.02.02
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