地下水は語る 見えない資源の危機
守田優(著)
/岩波新書
作品情報
井戸水や湧き水として身近な地下水。都市化の中でその大量利用が続いた結果、地盤沈下や湧水の涸渇、新たな汚染が発生している。世界の穀倉地帯には、農業用水の危機も迫る。日本の事例についてさまざまな障害がどのように発生するかを解説し、これからの地下水とのつき合い方を、資源・環境・文化の面から考える。
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商品情報
- シリーズ
- 地下水は語る
- 著者
- 守田優
- ジャンル
- サイエンス・テクノロジー - 環境・エネルギー
- 出版社
- 岩波書店
- 掲載誌・レーベル
- 岩波新書
- 書籍発売日
- 2012.06.20
- Reader Store発売日
- 2012.08.17
- ファイルサイズ
- 6.2MB
- ページ数
- 218ページ
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この作品のレビュー
平均 3.2 (6件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
2015年刊。著者は芝浦工業大学工学部教授。
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本書は、環境問題を軸にした地下水あれこれの書である。
さて、地下水に関する環境問題について、地盤沈下は国内では昭和30~50年頃に問題となったが、それが今では世界各地の水需要の増加に伴い、中国他、各地で発生している。
一方の現代日本。ここでは地盤沈下よりも、難分解性分子の地下水汚染(ここでは半導体メーカーの汚染水が例示)が問題視され、地下を含む水循環の実態把握の重要性と、清廉な地下水の飲料他生活用水のバッファとしての役割に光が当たる。
また、地下水利用に関する史的展開も若干触れられる。中でも、江戸時代、特に享保期以降の上水整備に多く筆を割いている。そこでは、武蔵野台地での井戸の開発とその技術面の進歩が興味深いところだ。
なお、フクシマによる地下水汚染の問題も避けて通れない課題だが、判明している情報はさほど多くはない。
さらに、水循環の維持確保の観点で、地下鉄などの地下構造物がその循環を阻害している可能性とその都市生活への具体的被害、さらには水循環との関係で、大深度地下開発の是非に際しても想起すべき事項か。投稿日:2017.06.10
地下水は語る-見えない資源の危機』
2013年10月04日 06時34分53秒 | Weblog
守田 優著『地下水は語る-見えない資源の危機』。「地番沈下」、「湧水」、「地下水の環境」と続…く。
東京大学の中の構内に戦前から設けられていた、深さ380メートルの実験用の井戸が、あった。そこが実は地下水位を計測するデータ取得源となる。結果、江東区など「東京ゼロメートル地帯」を生みだした、地盤沈下の要因がわかる。要因は工業用水の取得にあった点が明確になったといいう。
井の頭池。井の頭公園は良く聞くが行ってみたことはない。そこが玉川上水、神田上水の水源となっているということなのだ。その池の水位がひくくなって、上水の水源は途中から供給される生活排水というから、たいへん。池の水位が低下する要因は<湧水>の枯渇。
昭和55年から10年かけて清流をとりもどす取り組みが積みあげられたのだそうだ。
地盤沈下が安定したところで発生したのが、地下水に有機溶剤などが蓄積する、<地下水の環境>問題。水質悪化が、人体にも有害な化学物質を含有することが、問題に。絶縁液体の排出やクリーニング溶剤を未処理のまま、排出したためということ、か。
目下、読んでいる途中。なぜ、地下水はこれほどまでに傷めつけられるか。サブタイトルに「見えない資源の危機」とある。水に<公水>と<私水>があって、地下水は<私水>にあたり、規制の網がかかっていなかったうえ、水質としても透過、兆時間の伏流できわめて安定性と成分均一性が高いのだと、いう。
よく、非火山性の温泉を掘り当てて、地盤沈下がおこらないのかと、心配する人がいる。そうした声が、本書をてにとった要因のひとつではある。世間は、「眼にみえるものは感心をもつ」。しかし目に見えないものには、人間の都合を押し付けいるだけではない、か。あらためて本書は、そうした点を考えさせてくれる。(岩波新書 2012年6月)。続きを読む投稿日:2013.11.10
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