競争戦略としてのグローバルルール
藤井敏彦(著)
/東洋経済新報社
作品情報
製品や知財の競争力で勝っても、ルール変更で市場から排除される日本企業。スポーツの世界でいえば、スキーや柔道やF1などで味わった苦い経験が今、グローバルビジネスの前線で再現されている。
国際的なルールづくりの主導権をとるためにはどうすればよいのだろうか? 電気自動車、携帯電話、ナノテク、国際会計基準、環境問題、キャラクタービジネス、著作権ルールの変更、などのルールをめぐる企業と国家の攻防を制するのは、異質なプレイヤーとの思考方法や世界観の競争である。
日本企業やビジネスマンが世界で戦うために必要なのは、英語や会計知識にも増して、競争相手の思考方法を理解することであり、みずからの世界観を持つことである。政府代表トレードネゴシエーターとして日本の対EUロビイストの草分けであり、かつWTOルール交渉の主席交渉官をつとめ、国際経済戦争の最前線で紛争解決にあたってきた現役の経産官僚が示した、国際経済交渉の力学と日本企業がとるべき新しい戦い方。
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この作品のレビュー
平均 4.3 (9件のレビュー)
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これは良書!!筆者の問題意識と私の問題意識が一致した。前職では東南アジア諸国の法整備支援関連を行っていたが、これはルールを輸出するひじょうによい試みだろう。
・大学の統計の先生が、あなたは・・をすべき…だと思いますか、などという規範を問うアンケートは意味なし。唯一意味あるのは、過去に・・したことがありますか、という事実を問う質問
★全く同意。
●グローバルルールの作成までには、
最初に理念、次いでアジェンダ設定、そしてモデル作り、最後にルールに至る流れ。被虐趣味はよろしくなく、海外のルールが日本にとってまずいときがあるのは、そもそも理念を共有できなかったことが多い。
・モデルとしては、省エネのトップランなー方式や、トヨタのカイゼンがそう。
●欧米は自社でルールを作る気概がある。日本はルール作りや法律の解釈まで当局に頼る。ゆえに、掃除ロボット技術は日本にあったが、仏壇にぶつかってろうそくが倒れ家事になったらどうするか、ということがあり、ルンバに先を越された。
・技術とルール作りは違う。たとえば、ハイブリッド技術が優れていても、省エネ対象として推進力に電気モーターだけを使ったもの、というルールが設定されてしまうと即アウトになってしまう。
・生物多様性条約によっても、バラスト排水を規制したがゆえの新需要が生じた。
・法は目標であって、守れそうにない数値を設定することもある、というのが欧米。だから、守れそうになり数値できせいした法は誰も守らないから気にされなくなる。
・ルールがあるだけで、その背後の理由を考えずにルールを守ってしまうところが日本人の悪いところ
★同感
●マーケティングの4Pにルールを加えて、4P1Rとする。
●ルールには、使えるルール、つくるべきルール、変えるべきルール、阻止すべきルール、予想されるルールがある。特に日本はルールがあったら金科玉条で守るべし、だが、欧米はその発想ではない。
・そして、将来作られるであろうと予想されるルールにのっとって今ビジネスを考えるのがイノベーションの一つ。またそれに合うようにルールを作っていくことができる。
・社内の価値観や原則の不足を、国連のグローバルコンパクトにコミットメントすることで補完する動きがある。
・会議の際には議長の近くに座ること。
・同じ結論を得るためでも相手に合わせて複数のロジックを持つこと。規制が本来の目的に逆行することを示せば、規制が回避されることが多い。
・世界各国では、グローバル企業の展開にも最終的には政府の力が関係してくる。
・ホロコーストの原因となった、企業の政府へのユダヤ人個人情報提供への反省から、ヨーロッパは個人情報保護に厳格になった。
・また、CSRも、元は若年層の失業問題からネオナチに走る若者たち、という社会情勢を憂慮し、企業には失業問題に取り組む社会的責任がある、という観点から発生。続きを読む投稿日:2012.04.29
日本の国際ルール戦略を牽引してきた方。
日本は技術を確立してから、ルールを作ろうとするが、欧米は技術ができそうになったら、ルールを作る。
日本はルールは守るべきもの、国の理想と考えるが欧米はルールは場…合により変えていくもの。
日本も国際ルール戦略+技術の両輪で考えないと勝負にならないと警鐘を鳴らしている。
土俵に立って相撲を取るのではなく、土俵、ルールからデザインして相撲を取るというイメージだろうか。
スポーツもそうだが、日本が強くなったものはルールがよく変わっている印象を持つ。
そして、敗戦国なんかにトップを取らせたくないという欧米の方の本音を耳にしたこともある。
そういう考え方も有るんだと理解して、ビジネスをしていかないと、いつのまにかがんじがらめで動きが取れなくなってしまうだろう。
あ、まさに今の日本に当てはまる。10年以上前に書かれた本とは思えない。
優秀すぎるがゆえに、へんな罪を着せられてしまったのだろう。続きを読む投稿日:2024.01.26
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