鉄道会社はややこしい
所澤秀樹(著)
/光文社新書
作品情報
いつもは何気なく乗っていて気がつかなくても、よく観察すると様相は複雑怪奇であるとともに、鉄道会社どうしは見事な連携プレーを披露している! 例えば相互直通運転では、車両を貸し借りしていて、それらの使用料は清算しなければならなかったりする。本書では、そういった裏のカラクリを一挙公開! 写真もふんだんに掲載し、読んで楽しい、電車に乗ってみたくなる一冊。
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商品情報
- シリーズ
- 鉄道会社はややこしい
- 著者
- 所澤秀樹
- 出版社
- 光文社
- 掲載誌・レーベル
- 光文社新書
- 書籍発売日
- 2012.05.20
- Reader Store発売日
- 2012.07.06
- ファイルサイズ
- 27.1MB
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この作品のレビュー
平均 3.2 (24件のレビュー)
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相互直通の鉄道会社間のカラクリに迫った世にも希なる本
本書は、相互直通の鉄道会社間のカラクリに迫った本である。
相互直通とは、境界駅で乗客が乗り換えをしなくてもいいように利便性を考え、異なる鉄道事業社間で列車を直通運転させることである。
代表的な相互…直通運転は、例えば以下のようなものだ。
・地下鉄とJR・私鉄間(代表的なのが東京)
・複数私鉄間(代表的なのが関西方面)
・JR各社間
・JRと第3セクター間
この相互直通運転のおかげで、我々は乗り換えなしに目的地に行くことができる。
一方、我々が利便性を享受する裏では、
・車両や保安設備の統一
・車両使用料の清算
・連絡運輸の協定
・駅、線路施設の利用
・運転士、車掌の扱い
等々、様々な規則が各鉄道会社間で取り決められていて、それが複雑怪奇なのだ。
例えば、車両使用料の清算は、各社車両の相手線内での走行キロが均衡するような取り決めがされるそうなのだが、現実にはなかなか均衡せず、東武鉄道の電車が東急田園都市線の長津田~中央林間間の列車で運用されるという奇妙なことも発生するという。
本書には、このような相互直通運転にまつわる各鉄道会社間の複雑怪奇なカラクリの話が満載されていて、読む者を飽きさせない。
こんなカラクリに迫って
『そんなことの何がいったい愉しいのか、と、いわれてしまえば、それまでなのだが』
という著者のスタンスがいい。
本書は、まさに著者が書いているように、
『全国規模でこのような複雑な間柄を見ていき、そこに愉しみを見出そうとする、まさに世にも希なる一品である。』続きを読む投稿日:2013.12.02
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鉄道マニアによる、鉄道会社の話。相互直通運転や駅の共同使用など、複数の鉄道会社に関わる事項について、実例を交えて紹介している。相互乗り入れには、それぞれの鉄道会社の思惑や事情があり、問題も多く、なかな…か難しいことが理解できた。興味深い内容が多かった。
「地下鉄と郊外鉄道の相互直通は、日本ならではの特異な都市鉄道整備の手段・文化ということができよう。東京名物いろいろあれど、地下鉄の相互直通もその一派なりで、新幹線同様、世界にもっと誇っていいと思う」p29
「東武伊勢崎線内を東京メトロ車が走っているときは、東武は東京メトロから車両を借りていることになり、同様に、日比谷線内を東武車が走っているときは、東京メトロは東武から車両を借りていることになる。この概念が肝である。すなわち、相互直通運転では当該事業者間に車両使用料の債権・債務が発生するということ。当然、東武は東京メトロに車両使用料を支払い、東京メトロも東武にそれを支払わなければならない」p78
「今は見違えるような改善を見たものの、昔は地下鉄へ直通する私鉄電車の車内に地下鉄全体の路線図などは掲出されていなかったものである。まさに他人の関係で、国鉄の地下鉄東西線直通車両にいたっては、中央線東京~高尾間の路線図のみを掲げ、「特別快速」の停車駅などを地下鉄の乗客にご案内していた」p105
「有名なのが寝台特急「北斗星」の客車で、JR北海道車6両とJR東日本車6両を連結して12両編成を組んでいる」p148
「(整備新幹線)人の動きが大して多くないところに無理矢理、新幹線をこしらえるのだから、それができてしまえば、並行する在来線などひとたまりもない。きっと閑古鳥が泣いてお荷物となるだろう。へたをすれば、運営するJR旅客会社の経営をも圧迫しかねない。大赤字に転落し、JRが第二の国鉄と化す恐れすらある。そこで、政府・自民党はJR保護のために奇策を編み出した。なんと、整備新幹線の開業時に、並行在来線をJRの経営から切り離すというもの。当然、廃止も想定に入っていよう。しかるに、並行在来線は地域の通勤・通学輸送を担っており、それをすべて新幹線に代替させるのは困難だ。貨物輸送の問題もある。だから、簡単には廃止などできない。けれども、並行在来線のJRからの分離を地元が合意しなければ、整備新幹線は着工に至らない。結局、板挟み状態の地方公共団体は、自ら第三セクターを設立し、並行在来線を引き受けるしか道は残されていないのである」p195
「(八丁畷駅)京急の下り線ホームと上り線ホームを繋ぐ跨線橋が、JR線のホームを兼ねている」p209続きを読む投稿日:2018.11.04
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