第二次世界大戦 2
W・S・チャーチル(著)
,佐藤亮一(訳)
/河出文庫
作品情報
一九三九年九月、ついに英仏両国はドイツに宣戦布告し、史上例を見ない規模の世界大戦が勃発した。翌年五月、ドイツ軍はオランダとベルギーに侵攻してフランスに進撃、たった三週間でフランス軍は壊滅状態に陥った。イギリスは最初は無防備のまま孤立するが、敵対的中立を装ってヒトラーを支援するソ連をよそに、「単独で」ヒトラー・ドイツと耐久戦を始める。
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商品情報
- シリーズ
- 第二次世界大戦
- ジャンル
- 教養 - 戦記(ノンフィクション)
- 出版社
- 河出書房新社
- 掲載誌・レーベル
- 河出文庫
- 書籍発売日
- 2001.07.01
- Reader Store発売日
- 2012.07.06
- ファイルサイズ
- 3.1MB
- ページ数
- 374ページ
- シリーズ情報
- 既刊4巻
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この作品のレビュー
平均 4.2 (13件のレビュー)
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第二次世界大戦ってどの程度しっている?
2巻目ですが、ボリュームたっぷり。主に独仏戦とそれに対応する英の巻。 実は第二次世界大戦の詳細って授業で習った程度と昔の戦争映画(ナバロンの要塞とか嵐とか)レベルの認識しかなかったです。 さすがのチャ…ーチルさま、重厚な内容です。
多少文章はきついし、知らない名前がいっぱいなのでつらいかもしれませんが、読みだすと引き込まれます。続きを読む投稿日:2013.10.25
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ダンケルク撤退、バトル・オブ・ブリテンそして拡大する戦線
「最初の40日間以降は、勝ち誇ったドイツとイタリアが、われわれに必滅の攻撃を加え、ソ連は敵対的中立の立場で積極的にヒトラーを応援し、日本は計りがたい脅威であった。われわれは単独であった。」
第2巻は…ヒトラーの侵攻でズタズタにされるフランスとロンドン空襲に耐え忍びながら反撃の機会を狙うイギリス。アメリカは兵器の支援を約束したがそれを含めても兵器の足りないイギリスがそれでも各国を支援し進撃するナチスドイツをなんとか防ぐ。イタリアはドイツと協同で作戦をしてるというよりは英仏が弱った好きにどさくさ紛れに領土を広げようとしている。
フランスが早々に占領されたため1944年上半期まで連合軍はイギリスにかかっていた。アメリカが西部戦線の主力となったのは45年になってからだ。海運の被害総数の半数がイギリスならUーボートを中心に敵潜の半数を沈めたのもイギリスだった。
挙国一致の戦争内閣を率いたチャーチルは実質に重きを置いて組織を改変した。「憲法は短く、あいまいにしておくべきだ」現代日本でこう言うとかなり叩かれるだろうが、チャーチルは自分の義務と権利を規定しないように気を配り法的手続きで時間が浪費されるのを避けた。臨時招集した下院で信任投票を行い、あらゆる政党からの信任を受けた。遅ればせながらイギリスは勝利を目指して戦うことで団結した。フランスが陥ちればイギリスは戦争を諦めると読んだヒトラーの目論見はすでに外れていた。
1940年5月9日の空襲を皮切りにドイツはフランスに進撃を開始した。ドイツの126個師団に対し連合軍は135師団と拮抗していたがドイツの攻撃力が上回り、フランスの防衛戦には50マイルもの穴が空きドイツ軍が流れ込んだ。15日にはフランス首相のレイノーは我々は負けたといい、オランダは降伏した。フランスは後詰めの機動部隊を用意していなかったため前線が崩れると後は後退しかなかった。包囲されたイギリス軍はダンケルクからの撤退に成功し34万人が逃げ延びた。3万人の捕虜とほぼ全ての陸軍の装備を失ったがドーバー海峡の制空権と制海権はまだイギリスが握っており、イギリスは闘志を保っていた。
ムッソリーニが参戦、ソ連はドイツの勝利を祝福し、踏みにじられたフランスはイギリスとの同盟のために単独講和を結べない。フランスではイギリスに対する反感が沸き起こり、イギリスはフランスの植民地を奪い取ろうとしているというものがあれば、ナチの一州になった方がましだというものまで現れた。しかしイギリスは空軍が負けなければドイツの上陸は防げる、量的には優勢なドイツ空軍に対しても士気が落ちなければ対抗できると信じ、そしてそれは実行された。
ドイツがイギリスに上陸しようとすれば秋になり海が荒れる前に制海権を保持しなければできない。そして制空権を握れなければ一度上陸したとしても補給ができず後が続かない。陸海空軍がチャーチルのもとで団結したイギリスと違いドイツはバラバラで、上陸しさえすればなんとでもなるという陸軍、ノルウェー沖で敗れ上陸に悲観的な海軍、そして回廊を形成する責任は空軍に押し付けられた。空軍のゲーリング元帥は威信の高い陸軍に対抗するため空軍だけで勝利を得ようとした。
バトル・オブ・ブリテンでは両空軍の性能はほぼ同じだった。数で上回ったドイツが当初は優位に立ったが最終的に損害数は変わらずドイツは制海権を手に入れることはなくやがて上陸作戦は破棄された。おそらく攻撃目標をロンドンにして士気を折ろうとしたのが戦術的なミスで、空軍の消耗戦をしかけた方がイギリスは困っていたのだろう。瓦礫の下でロンドンは耐え忍びながらイギリス軍は空港と航空機の修理に回ることができた。「人類の歴史の中で、かくも少ない人が、かくも多数の人を守ったことはない」というのがチャーチルの有名な演説として残されている。
ヒトラーはバルカン、アフリカ、中東と戦線を拡大しついにソ連に戦線を布告する。ソ連を落とせばイギリスには後で戦力を集中できるからだ。しかしイギリスの戦いでも途中から制空権ではなくロンドン空爆でイギリスの心を折ろうとした様に、戦線拡大も上手くいかなかったところは置いといて転戦している様にも見える。一方のイギリスは本土防衛の戦力を割いてでも他国を支援した。敵対的中立から一転して援助を訴えた傲岸不遜なソ連に対してさえもだ。続きを読む投稿日:2015.06.02
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