ゲームにすればうまくいく―<ゲーミフィケーション>9つのフレームワーク
深田浩嗣(著)
/NHK出版
この作品のレビュー
平均 3.4 (37件のレビュー)
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2012.06.10開始〜2012.06.12読了
所感
自社の同僚から借りて読んだ本。ゲーミフィケーションは名前だけは知ってたけど、この本を読んで基本的なところは十分に理解できた。
筆者が考える…ゲーミフィケーションとは、これまでゲームの世界で適用されてきた、ユーザーを魅きつけるためのノウハウを別の事に応用させようというもので、これをゲーミフィケーション・フレームワークと呼び、9つあるこのフレームワークをまとめて端的に表したものを「g-デザインブロック」として定義しています。
【可視化】
成果を数値とビジュアル表現の両方で見える化する
【目標】
成果とともに可視化される達成すべきチェックポイントのようなもの
【オンボーディング】
とにかく敷居を下げてとっつきやすくし、やり始めの段階ではチュートリアルが必要でないくらいまで操作を簡単にする
【上級者向け】
いわゆるやり込み要素。オンボーディングとは対極をなし、これがないとユーザーが早く飽きてしまうという要素
【チューニング】
ユーザーを飽きさせないようにするためにゲームバランスを常に変更し続けること
【世界観】
いわゆる作り込み。ディズニーらんどのように、それを提供する側の教育に至るまで徹底していることが重要
【ソーシャル】
プレイヤー達が知り合い、お互いに高め合う環境が存在していること
【ゴール】
短期的な数値目標ではなく、このシステムなりサービスなりに関わることによってユーザーが到達できる最終地点が明確であること。このゴールの設定は他の全てのパラメータに影響を与える。
【おもてなし】
ユーザーに対して誠心誠意、より良いものを提供しようとする、提供者側の心意気みたいなもの。
これら全てのフレームワークが絶妙なバランスで充足されることで、ゲーミフィケーションは成立します。
これは、仕事にしろ趣味にしろ、楽しくなければ続かないという自分の考え方にピッタリ当てはまるものでした。どんな精神論を展開したところで、結局人は楽しみがなければ心から喜んでそれに参加し、継続することはできないのです。
しかし筆者の言うことはマーケティングの世界では旧来からずっとある理論であり、当たり前の話でしかないのですが、こうやって9つのフレームワークとしてパッケージ化することでそれらを知らない人間に理解しやすくしています。これも見せ方による優位性のひとつだと思いました。
文章表現/構成等について
筆者が前著の反省を活かして?口語調をベースに展開され、行間や全体の文字数などは恐らく何度もチューニングを繰り返して決めたのではないかと思われるほど絶妙なバランスです。
読みきれる時間は僕のスピードで2時間位ですので、読むのが早い方なら下手すると昼休みでいけます。ゲーミフィケーションて何だ?てことをざっくりと知りたい方にはオススメ。個人的にはもうちょっと突っ込んだところを知りたいなぁと思いました。
概要/ピックアップ
(P.44)
(ゲーミフィケーションとは)ゲームの要素が、「本来のサービスの面白味」あるいは「ユーザーの利用目的」と正しくつながっているかどうかが大切なのです。ユーザーがそのサービスから得たいと考えている価値をしっかりと理解すること、それが得られるようにすることや、あるいは得られているという実感が持てるようにすることを、ゲームの要素を使って加速する、これがゲーミフィケーションの考え方です。続きを読む投稿日:2020.02.17
ゲーミフィケーションをどのようにしたらビジネスに活かせるのか?をまとめた本。日本人著者なので読みやすく、また具体的な事例も豊富で参考になった。似たような本で「ゲーミフィケーション」があるが、個人的には…こちらの本が読みやすかった。続きを読む
投稿日:2023.01.02
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