世界で勝負する仕事術 最先端ITに挑むエンジニアの激走記
竹内健(著)
/幻冬舎新書
作品情報
デジカメやiPod、携帯電話などに使われ、生活に不可欠な存在であるフラッシュメモリ。著者は東芝の開発チームの一員として、世界シェア40パーセントの主力事業にまで成長させる技術を確立。その後、MBAを取得し、半導体ビジネスの最前線で、各国の企業とわたりあう。世界中のライバルと鎬を削るのが当たり前、毎日が世界一決定戦の世界で働き続けるとはどういうことなのか?異色のエンジニアが初めて語る仕事論。理系・文系問わずグローバル人材が求められる時代へのヒントが満載。
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この作品のレビュー
平均 3.9 (108件のレビュー)
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頑張れ日本人
元東芝のフラッシュエンジニアが書いた本。仕事術というよりは筆者の経歴をなぞったような感じで、何とも微妙な内容ですが、こういった人が沢山日本から出てこないと駄目だよなぁ、と共感することもあり。
「挑戦し…ないことが最大のリスク」とはよく言われるが、なかなか実践できないのも世の常か。続きを読む投稿日:2013.10.04
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時には考えずに跳べ!
東大から東芝に進み、MBA留学そして東大の研究室へ。走りながら考え、時には考えずに跳んだ竹内氏の話は技術の話じゃなくてマネジメントの話だなと思ってたら一番最後の締めでMOT(技術経営)に力を入れている…と出て来て納得でした。
竹内氏が東芝に入社を決めるのに大きな影響があったのは会社見学で会った当時研究所長でフラッシュメモリを開発した舛岡氏、「次はいよいよフラッシュメモリ」「オレがそれをやる」。この勢いに惹かれて入社を決めた所当時フラッシュメモリの開発は社内のお荷物で事業撤退一歩手前。最初の半年は不良品や競合品の写真を撮り続けるのみでようやく半導体の設計の仕事についても先輩二人と3人だけのセクションだった。結局ほぼ独学で半導体を勉強し、ようやく設計の仕事をし始めたのもつかのま入社3年目にバブル崩壊の影響で研究所の閉鎖が決定そしてついていこうと決めた舛岡氏も東北大の教授に転身し、先輩二人もバラバラの部署に移動になってしまう。
ここで終わらなかったから今が有るのだろうが会社に隠れて3人で開発を続け特許を取り、毎年国際会議で発表を続け、この頃の技術は今でも東芝を含めほとんどのフラッシュメモリに使われている。結局お荷物だったフラッシュメモリ事業はiPodの爆発的な流行とともに東芝の主力事業となるのだが当時開発をやめると決めた上司が手のひらを返したように自分の手柄にする辺りは東芝も普通の会社なんだなあという感じですがこれは後の話。
2000年にフラッシュメモリの技術はある程度自信を持っていた竹内氏はMBA留学を決断する。当時技術者に対するMBAの社内制度はまだ無く、文系向けの試験を受け直した。竹内氏の指向は技術を突き詰めるのではなく、幅を広げる方向で頭の良さだけでは勝てないヤツがいっぱいいるから自分は人のやらない方向で勝負しようというところ。この辺りから既にマネジメント的な発想が見えて来ている。しかし、TOIECではほぼ満点レベルでもスタンフォードでは言葉の壁で全く議論が出来ない。他の日本人留学生共々必死で勉強するのだが面白いのはラテン系の学生で、まず先生と仲良くなろうと一緒にゴルフをはじめるとか。その後も留学期限の1年半で帰れと言う東芝を説得しMBAを無事取得した。ここでは制度を新しく作って技術者の留学を認めた東芝もなかなかです。
帰国後次世代フラッシュメモリのプロジェクトリーダーになりなんとかやっていった竹内氏が東大への転職を決めた理由はフラッシュメモリ事業が撤退を決めたDRAM事業を吸収した際、事業に失敗した人たちが横滑りで上司になった事がきっかけ。技術やトレンドを理解しない新しい上司たちは他社と横並びの安全策をとろうとし、最短距離を走りながら考えていた仲間たちが去っていく。MOTの話にもつながるのだろうが変化のスピードが速いIT業界で年功序列の人事制度が上手くいかないのは明らかだと切り捨てている。
東大の研究室に入ったはいいが、実際には予算も無くベンチャー企業と同じ状態。そこでとったのが人のふんどし共同研究作戦。こういうアイデアがあるから一緒にやろうと他の研究者や企業と組んで1年後の半導体の国際会議に論文を通した。そこでも自分の強みとしたのが実務を元にした産学間のマッチング。そして企業から研究費が入りだすと学生を育てる事に腐心するあたりはやはりベンター企業の様だ。
竹内氏が学生に最初に指導するのは「挨拶」や「メール」の書き方とごく普通のことから。そして若い技術者にはプレゼン技術よりも基礎的な技術を磨けと言う。そして自分も含めて失敗を怖れず見る前に跳べと。当然ながらたくさん墜落するがそれでも跳べと。MOTというと賢く、上手くやると言うイメージだがどうもそうではないらしい。跳べ!続きを読む投稿日:2014.01.01
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