ラーメン屋vs.マクドナルド―エコノミストが読み解く日米の深層―
竹中正治(著)
/新潮新書
作品情報
アメリカ人はマックに頼り、日本人はラーメンを究める。大統領は希望を語り、総理大臣は危機を語る。アメリカ人は対面でディベートし、日本人は匿名でブログする。日本に「ビル・ゲイツ」はいないが、小金持ちならたくさんいる……。日米双方の事例を照らし合わせると、それぞれの強みと弱み、そして社会の特徴がくっきりと浮かび上がってくる。世間にはびこる通説をデータと実例で覆す、目からウロコの日米文化論。
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この作品のレビュー
平均 3.2 (26件のレビュー)
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2014年10月2日読了。ラーメン屋とマクドナルドの違い、に代表される日米の主に経済面での違いについて読み解く本。米国で活躍するエコノミストの著書だけあり、私が期待したような食物に関する話題はなかった…が、そこそこ面白く読めた。日米の違いは巷で言われる「文化的要因」に根ざすものではなく、単純に日米の法制度の違いや所得分布の違いにより人々が合理的に行動した結果に過ぎない・統計上日米の人々の思考に有意な「文化的差異」は見られない、という説はなかなか面白い。「日本人もアメリカで活躍できる。なぜなら、この私が活躍できているからだ」とでも言いたげな著者の自慢話は勘弁してもらいたいが・・・。続きを読む
投稿日:2014.10.03
地元のブックオフで購入する。正直、期待していませんでした。しかし、非常に興味深い本でした。また、読みやすい本です。まず、この本を読んで、難しいと思う人はいないでしょう。興味を持ったのは、リスクマネーの…供給源です。日米の差は、リスクマネーです。国民性に由来すると指摘されています。それに対して、この本は資産構成の差に由来すると指摘している。多くの中流階級は、リスクマネーの供給源ではない。これは、日米ともに同じである。リスクマネーの供給源は、金持ちである。この層の厚みが、日米の違いである。生命保険、銀行、投資信託等の機関投資家は、リスクマネーを供給するのではないのか。そんなことはないそうです。あくまでも、彼らは、顧客の代理人に過ぎない。リスクを嫌う顧客の銀行は、リスクを嫌う。リスクを厭わないヘッジファンドは、リスクを嫌わない。これは、面白い仮説です。今後、この人を注目したいと思います。続きを読む
投稿日:2014.07.29
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