うつくしい子ども
作品情報
土曜の朝、わが家を訪問したのは「ぼく」の弟を連れにきた刑事だった。9歳の少女を殺した犯人として。以来、ぼくの家族は、嫌がらせと写真のフラッシュにおびえて暮らすことになる。マスコミいわく、13歳の弟を殺人者にした要因はニュータウンの閉鎖性や母親のゆがんだ教育、氾濫するホラー映画など。でも、そのどれもが的外れだ。「なぜ弟があんなことをやったのか、その理由を探そう」。14歳の少年の孤独な闘いと成長をみずみずしく描く、感動のミステリー。
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商品情報
- シリーズ
- うつくしい子ども
- 著者
- 石田衣良
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2001.12.10
- Reader Store発売日
- 2011.11.04
- ファイルサイズ
- 0.6MB
- ページ数
- 288ページ
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この作品のレビュー
平均 3.8 (434件のレビュー)
-
少年犯罪について考えさせられる…
星を3つにするか、4つにするか悩みましたが
4つにしておきました。
主人公であるジャガ(アダ名)くんのキャラが
とても印象的だったので高評価に。
犯罪を犯す少年には、元々もって生まれた
「人格的悪意」…であったり、人格形成ができて
いく段階の周りの環境だったり、何らかの
深い闇が存在するんだろうなぁ。
ラストまで暗い感じで、とてもスッキリする
内容ではないのですが。
僕的には、面白かったです。この作者さん、
レパートリー広いな、と思いました。続きを読む投稿日:2015.04.03
-
これで幕引きという結末に疑問は残りますが
確かに、cicimamaさんがレビューで書いておられるとおり、書籍説明にある「感動のミステリー」という話とは、少々異なると思いましたし、九州男児さんが書いておられるとおり、ラストがスッキリというわけ…ではありません。でも、少年犯罪という題材を、その家族という視点からも描いた意欲作です。
物語は二つの視点で語られます。一つは、犯人の兄であるジャガ。この部分は、一人称で語られます。そしてもう一つの視点は新聞記者。こちらは通常の小説のように三人称で語られます。もし、ジャガだけが語り部だと、客観的視点がなくなるでしょうし、事件の本質が見えにくくなってしまったと思います。この構成方法を採用した点が、まずもってお見事でした。
犯人が弟であったことがわかり、なぜ弟がそんな、大それた事をしでかしたのか、これを兄として追求することが話の筋となるわけですが、そんな中、「夜の王子」が徐々に特定されてくる過程は、あたかも推理小説かミステリー小説を読むようでした。新聞等の記事の分類の仕方とか、図書館で借りた本の一覧からその心情を類推するなど、まさにプロファイラーもどきの子供たちです。
しかし、ラストは結構衝撃的であると同時に、少々あっけない気もしました。あれでは、真相はまさに闇の中。どうして少年が「夜の王子」のようになってしまったのか。また、なぜ弟は、言いなりに犯罪を犯してしまったのか?身内ならずとも、そこがもっとも知りたいところです。とは言え、現実に起きている少年犯罪からインスピレーションを得て書いたとしても、作者にも、その犯人の心情は計り知れないでしょうから、無理もないかもしれません。いや犯人自身にも、よくわからないのかもしれませんね。
一方、少年院に送られた弟は、こう言います。「自分の頭で考えず、正しいことを決められたようにこなしていく院の生活は、楽だし、誰にも迷惑をかけないから良いのだ。」と、これに対し、自立を目指す少年院の生活は、これでいいのか?と兄が疑問を呈する場面がありますが、これは、作者自身の疑問に他なりません。
物語の舞台は、団地、しかも研究開発都市という、まさに人工的に作られた街。私自身の幼年期は、特に夏休みともなれば、虫取り網を抱え、昆虫採集やカエル取りに明け暮れ、ずいぶん残酷な遊びもしながら、擦り傷だらけで血を流しながら駆けずり回っていました。それに比べると、バーチャルゲームに傾倒し、スマホ片手に街を徘徊する現代では、我々とは異なった感覚になるんだろうなぁと、思わないでもありません。
もし、この小説と同じ題材で、フロイトに精通している人が、あるいはアドラーに精通している人が、奥ノ山山頂での対決場面からの展開を考えたとしたら、それぞれが全く異なる結末にしたかもしれません。
ま、それはともかく、いくみちこさんが書いておられるとおり、新聞社に事件が持ち込まれるまでが、少々長く、そこまではとても穏やかに進みますが、そこからが急展開。先が気になる怒濤のエンディングまで一気読みは必至です。ミステリーがお好きな方にも、社会派小説がお好きな方にもオススメできる作品だと思います。
ただひとつだけ気になるのは、表紙であります。なぜ外国人っぽいのかな?日本人だとリアルすぎるからでしょうか? 続きを読む投稿日:2016.10.08
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