ニュービジネス活眼塾 アタッカーズ・ビジネススクール講義録
大前研一(著)
/プレジデント社
作品情報
卒塾生5500人、起業数700社。日本最強・最大の事業家養成塾「アタッカーズ・ビジネススクール」講義録の中から、大前研一氏の講義を抽出。「私はマッキンゼーの東京事務所をほぼゼロベースからつくり上げてきた。自分では起業家、と思っている」「新しい商品やサービスも顧客のために数多く提案してきた。秋葉原に行ったら私の考えた商品が必ず数点は並んでいる、という時代も長く続いた。若い塾生にはそうした商品を生み出すときの発想法を、シャワーを浴びせるように何時間もレクチャーする。本書でも、そうした講義の一端を採録している」??ベンチャー・新事業を志す人の必読書。
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商品情報
- シリーズ
- ニュービジネス活眼塾
- 著者
- 大前研一
- 出版社
- プレジデント社
- 書籍発売日
- 2005.06.01
- Reader Store発売日
- 2011.07.15
- ファイルサイズ
- 1.6MB
- ページ数
- 349ページ
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この作品のレビュー
平均 3.7 (10件のレビュー)
-
P:349 推定文字数:249186(17行×42字×P) 抜き書き:3756字 感想:698字 付箋数:14
(対ページ付箋:4.01%、対文字抜き書き:1.50%、対抜き書き感想:18.5%)
…※付随して読みたい本
「できません」と云うな―オムロン創業者 立石一真 湯谷昇羊
エピキュリアン料理 川上源一(ヤマハ創業)
・このように(TVCMで自分ならシナリオをこう書く、このタレントを使うなど考える)、すべての機会を事業について考えるチャンスに織り込んでいかないと、日本の教育制度で育った人は、覚える、理解する、納得する、そして思考停止、というパターンができあがっているだけに、救いがない。ちょっと待て、自分だったらそんなことはしない、というように自分で考える癖をつける。漫然とテレビを見ているくらい毒なことはない。「知ってるつもり!?」とか「世界・ふしぎ発見!」を見て、アルゼンチンではこんなことがある、などと覚えようとしてしまう。覚えてはダメである。そのとたんに頭はレイジーになる。
>>/> 読書も同じだ。敷衍して考えるようにしなければ。
・衛星テレビが花盛りで、デジタル化する地上波にパーフェクTV、JスカイB、ディレクTVを加えると450チャンネルにもなる。そこで番組ソフトを押さえれば、衛星時代のチャンピオンになれるといった思い込みがあるようだが、私にいわせればこれは錯覚でしかない。なぜなら地上波だろうと衛星だろうとそれだけでは一方通行のメディアで、双方向ではないからだ。衛星時代の勝者になるには、双方向にしたものの勝ちである。
>>/> コンテンツだけでは駄目。特にコンテンツが多くなれば双方向(好きなものだけチョイスしてお金を払う)もそうだけれど、選びきれないから、優秀なガイドは必要になってきそう。
・日本の学校教育は大きく変えざるを得ないだろう。ダブルスクールの受け皿となる専門学校や実学中心の職業訓練校はすでに花盛りである。受験教育を行う河合塾のようなところがチェーン化していったように、これからは実学を行う教育機関が一大産業に成長していくに違いない。生涯教育もからめてこの分野は有望である。
>>/> 自動車の設計もPCの製造も皆学校では無く、卒業して企業で習う。著者は原子炉工学が専門だったが、MITでとりあえず3mくらいの原子炉を設計してみろと言われ、本当にカルチャーショックを受けたそう。
・宮本さんのように、海外で事業の種を発見して日本に移植するのは、新しい事業を起こす際に十分通用する手法である。ただし、彼は単に移植を考えただけではなく、日本のマーケットに沿って、顧客のセグメンテーションに基づくコンセプトづくりを、ラスベガスでシーザーズ・フォーラムを初めて見たときから、ずっと研究しつづけていたのだ。ラスベガスの場合は一般客が対象で、必ずしも若い女性中心ではない。このセグメント特化の考え方がなければ、そこに世界一大きな女性用トイレをつくったり、南フランスの雰囲気をつくろうという発想は出てこなかっただろう。
>>/> お台場ヴィーナスフォート。
・立石さんを本当に理解しようと思ったら、「太陽の家」という工場を見るといい。これは身障者のためにつくられた工場で、大分や京都など全国に三か所ある。実は、身障者にもできることがいくつもあって、例えばサリドマイドの人は手は不自由だが、残存機能として聴覚が非常にいい。そこで、その秀でた能力をうまく機械と組み合わせて、生産ラインの不良品の音によるチェックという仕事に役立ててもらおう、と考えるのである。
…実際に、立石さんはそうした機会を与えるため、まずは大分に、その計画段階から身障者に働いてもらうことを前提にした工場をつくる。彼ら一人ひとりの残存機能に合わせた、特注の工場をつくってしまったのだ。
…今は亡き立石さんが80代の中頃のことだった。日本がエコノミックアニマルとして恐れられ、半ば軽蔑されていたころ、私は立石さんとこの太陽の家のビデオを持ってニューヨークに行った。そこでフォーチュンやニューヨークタイムズなどの口うるさいジャーナリストを招待して、このビデオを見せた。彼らの眼は赤くなっており、明らかに動揺した顔色をしていた。働け働けで、血も涙もないのが日本の経営者だと思っていたのが、一気に吹き飛んだ瞬間だった。
>>/> 伝記を調べた。湯谷昇羊の著を読んでみよう。
・トップの事業となっているのはGEキャピタルだ。同社は世界最大級の金融機関で、GEグループ全体の40%を一社で占めている。その次は放送・通信企業のNBC、さらにジェットエンジンの製造会社、エンジニアリングプラスチックの会社と続く。これら上位四部門を見ると、100年前に創業された当時の事業内容とは、これが同じ会社かと思うほど様変わりしている。
この変容は、ジャック・ウェルチが会長になってから、レジナルド・ジョーンズが会長の時代と比べて、事業の軸足を大幅に、かつ圧倒的スピードで代えたことによる。ジャック・ウェルチはGEが経営危機に陥ったとき、生き残るためにはGEの伝統的な事業部門を切りして手でも、情報通信や金融といった分野に進出しなければダメだという決断を下したのである。つまり、テクノロジーを応用して付加価値が生まれるのであって、テクノロジーそのものは、もはや先進国では売り物にならない、との判断がジャック・ウェルチにあったのだ。
>>/> ジャック・ウェルチといえば、シェアの1位を取れる事業かどうかを判断基準に子会社の整理をした印象だったけれど、その先があったのだな。選択は余力を生むはずだから。
・アメリカ経済がインフレを脱却し、繁栄期を迎えているその原因としてもう一つ、ドルがグローバル・カレンシー、つまり世界共通の通貨となったことが挙げられる。アメリカに対外債務があるといわれるが、サイバーエコにも―において対外債務は、存在しないのと同じだ。つまりドル建てによる借金があるだけなので、いざ借金を払わなければならないときにはドルの増札輪転機を回せばいくらでも返せることになる。これは債務と呼べる性格のものではない。
>>/>こういう考え方なら、日本の借金も日本国債が原資なので、日本人の国への預け金と取っても良さそうだけれど、著者は日本の負債は批判的。赤字傾向が続いて成り立つのかどうか、と考えればいずれ日本の方が早く限界が来るのかもしれないけれど。
・例えば、ハイヒールで富士山に登れるようなルートをつくって、それに関係する何かで起業したいというのは、これは一つのアイデアであって、コンセプトではない。富士山の登山道に車椅子でも登れるようなルートを開発し、それに関係するビジネスを起こそうというアイデアは面白いが、そのアイデアを考え出した人にしかできないというものではない。似たような事業が出てきた場合、競争優位性はないし差別化要因もない。
>>/> このアイデアとコンセプトは違う、は着眼点として面白い。ただ、考えた人にしかできないものって実現してしまうとただの現実にならないのだろうか。先行者利益は得られると思うけれど。
・どんな複雑な会社でも、経営はこの三つの要素から成り立っている。コストが決まっている、値段も決まっている、シェアもこれ以上動かせないというのであれば、その事業はやめたほうがいい。自由度がないのだから、経営する意味がない。
…事業で成功しようと思ったら、この三つがいつも頭に入っていて、今は我慢して値段を上げないでコストを下げてやるときか、値段を下げてボリュームを増やして収益そのものを増やしたほうがいいのか、どの局面なのかを判断できる人が経営者といわれるに相応しい人なのだ。この三つが瞬時に判断できなければ、経営者にはなれない。
>>/> 価値の創造と経営の違いがよく分かる。
・今、ディズニーワールドには世界中から人が集まってくる。ウォルト・ディズニーは広大な沼地を見た瞬間に、世界中から多くの人々がやってきて楽しそうに遊んでいる姿が見えたのだ。それに対して、ほとんどの人は沼地は沼地にしか見えなかったということだ(「そんなワニしか棲んでいないところにつくってどうするんだ。ワニと一緒に遊ぶつもりか」などと反対したそう。)
それから、世界最大の金融グループであるシティグループの元CEO、ジョン・リードの構想力もこれまたすごいものがある。彼の場合、携帯電話を見た瞬間に「これが銀行だ!」とひらめいたといわれている。
>>/> 大きな企業こそ、自分の会社が壊れる要因にいつも鋭くなければならないと思う。
・今後、皆さんが構想力を身につける訓練をしていくうえで、もう一つ重要なことがある。それは、反対の考え方をしてみるということである。
なぜ、ユダヤ人が人口比にしていちばんノーベル賞の受賞者が多いかというと、彼らは生まれながらにして、この発想を親からたたき込まれているからだ。人と合意してはダメだ。みんなが合意したときは、意思決定をしてはいけない。
>>/> サンヘドリン(ユダヤ法廷)の全員一致で有罪は逆に無罪になる、論理ですね。
・1つやって、2つ目をやって、3つ目をやったら、次は一気に30に増やすのだ。4つ目のことを考えるのではなく、一気に30に増やす方法を考える。ここが家業と事業の違いである。
3つやった経験から共通項を抽出して、SOP(Standard Operating Procedure)をつくり、それをもとに人を雇って27人に同じことをやらせる。そしてこの30の段階で、半額でできないか、もっと効率よくできないか、もっと商圏を広げられないかといったことをいろいろ検討する。
次に31をやってみる。場合によっては、もう2つくらい、32、33をやって、それでこのレベルで確実にいけるというのが見えたら、次は一気に人を雇って300に増やす。これが事業というものの本質なのである。
>>/> 3から30をtweetをまとめた本で読んだけど、33から300も、良い。
・私はナイキのフィル・ナイト会長に会うと、「大前さんに会った以上は、ナイキの5年後、10年後の仕事のあり方について、刺激的なことを聞きたい」と、いつも言われる。それを提言するのが私の仕事なわけだが、私に求められているのは普通の人では思いつかないようなナイキの未来像、創業者でさえ考えつかないようなナイキの将来像である。したがって、フィル・ナイト会長に会ったときにそれを言うために、私は普段から自分を追いつめて、いろいろナイキの今後について考えるわけだ。
>>/> 振る方も、受ける方も。
・皆さんは学校ではカンニングはいけないと習ったと思うが、事業はカンニングをしようが何をしようが最後に成功した者が勝ちなのだ。金を盗むとか、お客を騙すとかいった不正はいけないが、カンニングはかまわない。誰のアイデアだろうが、事業としてまとめたのはおれだと言って成功させたら勝ちである。
もちろん知的所有権(IP)は尊重しなくてはならない。しかし、事業の大半はノウハウであり、システムであり、スピードであり、エモーションなのだ。そして、他人のやった間違いを繰り返さないというのが重要なことなのである。事業というのは失敗の可能性のほうがはるかに高いから、人が失敗したらとことんその事例を勉強する。
>>/> この言い切り。事業の大半はノウハウであり、システムであり、スピードであり、エモーションなのだ。続きを読む投稿日:2014.06.20
企業家が持つべき思考パターンや考え方についての指南書。大前氏の著書は比較的読みやすいが、その中でも読みやすくスラスラ読める。
内容は今までの氏の著書の焼き回しが多いが、考えることを徹底すること、きちん…と鍛錬することの重要性が理解できる。厳しくも勇気づけられる内容となっている。続きを読む投稿日:2014.03.31
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