小説 太平洋戦争(1)
山岡荘八(著)
/山岡荘八歴史文庫
この作品のレビュー
平均 4.3 (15件のレビュー)
-
全9巻。
坂の上の雲で、司馬遼がやたら陸軍バッシングしてたので。
ついにずっと読むの拒否してた昭和へ。
しばらく司馬遼が続いたので、
久しぶりの山岡先生ってワクワクして読んでみる。
が。
少しびっく…り。
自分の知ってる山岡作品ではなく、
司馬遼タイプの先生が語る感じ。
ご本人が報道班員として従軍されていて、
まだ戦後から25年。
硫黄島が返還されて、まだ沖縄が返還されていない。
いつもの時代小説として書くには、
あまりにも身近な出来事だったんだと思う。
正直、いつもの山岡作品のような楽しみ方はできなかった。
が。
すごく考えさせられる。
だって歴史と呼ぶには近すぎる、
身近に体験者がいる世代だもの。
まだ。
自分が祖父母や学校から聞かされて来た戦争は、
「戦争はダメな事」という教訓のための、
道徳教材な昔話でしかなかった。
「欲しがりません勝つまでは」
「神風特攻隊」
「強制労働」
「原爆」
自分の持ってたイメージなんてそんなもん。
なんで戦争始まって、なんで日本は負けたかなんて知らない。
昔の日本がヒステリックで非合理的だったからでしょ?みたいな。
すごく驚いたのが、サムライだったんだってこと。
日本人が。
昭和でも。
明治までのサムライな空気の残る日本と、
自分が生まれた昭和の日本は別の国だと思ってた。
だって自分が育った昭和にはサムライなんていなくて、
カメラで眼鏡で出っ歯のいじられキャらだもの。
サムライがいなくなったのは、
時代の流れで国が変わったんじゃなくて、
戦争に負けてサムライが淘汰されたからって印象を受けた。
インディアンみたいに直接的じゃなく、
少しずつ時間をかけて洗脳するみたいに。
大戦まで、日本は確かに認められ、恐れられる部分が
世界に対してあったように思えた。
自分が育って来た日本は
アメリカに教育し直された日本で、
だから過去の戦争で日本は悪く、愚かで、悲惨で、
一流になるには外国と同じようにしなければいけないって
教育して来たんじゃないかと思った。
アメリカはじめ、白人国があの戦争でどんなことをして、
何をしようとしたか。
そこで行われた事が、
本当に彼らが胸を張れる正義だったのか。
彼らの文化で日本の文化をキチンと計ることはできてたのか。
白人達は有色人種を認めないっていう時代の中で、
有色人種代表として、ただ1国で有色人種の解放を訴えた、
日本人の、日本人らしいロマンチックな誠意ってのがあったことを、
自分は全く知らなかったし、教わっていない。
もちろん小説だし、氏が戦争に近すぎるし、
かたよった感想かもしれないけど、
今まで持っていたイメージをガラリと変えられる事が多かった。
戦争はくり返してはいけないけど、
右な人間を無条件で認めようとは思わないけれど、
今の日本が過去の日本に胸張れるのか分からんくなった。
戦争を知らない、自分たちの世代は、
ちゃんと勉強してみた方が良い気がした。
ちなみに...............。
後書きが個人的にかなり好きだった。
山岡先生の年譜が、エッセイみたいになってる。
吉川英治、村上元三、海音寺潮五郎、富田常雄....
自分の大好きな作家達との交流がチラホラと。
小説しか読んでこなかったので、
経歴とか知らなかった。
凄くびっくり。
この時代すげえ。
吉川先生と、若い頃の氏とのエピソードが特に好き。
にやっとした後、鳥肌立った。続きを読む投稿日:2011.02.03
最初に『執筆を終えて』から始まりますが、これが印象的。この小説がどこまでノンフィクションかフィクションなのか分からず、でも一方で、戦争が行われたのは事実なので、なんとも言えない気持ちで読みました。太平…洋戦争の始まりっていつなのか、やはり昭和2年の満州事変からなのかな。20年近い戦争の最終盤が、この最悪の太平洋戦争。しかし、欧米に戦争をするよう仕向けられた。相手は原爆を落としたのに、日本はホノルル市街に被害は与えていないといった内容をはじめ、日本贔屓の論調が、かなり偏った見方かもと、気になりました。残り8巻!続きを読む
投稿日:2023.01.28
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。