天皇家の宿題
岩井克己(著)
/朝日新聞出版
作品情報
菊のカーテンの奥で何が起きているのか。次世代の皇室像はどうあるべきか。雅子妃は何に病んだのか。昭和と平成の2代、20年にわたって皇室を取材し、数々のスクープを放った記者が天皇家の苦悩の知られざる核心に迫る。皇位継承はどうするか。お世継ぎ誕生は皇室を救うか。女系天皇のいったい何が問題なのか。宮中祭祀と伝統はどう守り伝えるべきか。平成の天皇家の背負う「宿題」は私たち自身の問題でもある。国民のための象徴天皇制の将来を考えるにあたって必読の書。
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商品情報
- シリーズ
- 天皇家の宿題
- 著者
- 岩井克己
- 出版社
- 朝日新聞出版
- 書籍発売日
- 2006.10.30
- Reader Store発売日
- 2010.12.01
- ファイルサイズ
- 1.8MB
- ページ数
- 240ページ
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この作品のレビュー
平均 3.3 (4件のレビュー)
-
「どこのプレス?名刺を出しなさい」「わたくしには関係ござい
ませんっ」。そして、遠巻きにする記者たちの方を見ながら、
隣を歩く妹とコソコソ話をしてはクスクスと笑う。
きつい言葉を吐く、品のないひとだ…なぁ。お妃候補だけれど、
この人はないだろうと思っていた。ところが、婚約発表の記者
会見で皇太子殿下の隣に座っていたのは、この人だった。
あらかじめお断りしておく。こんな印象を持っていたので、
私には偏見がある。皇太子妃と言えば将来の皇后である。
「国母」である。雅子妃殿下を、私は「国母」とは思えない。
皇室ウォッチャーとしては残念でならない。何故、雅子妃殿下
でなくてはいけなかったのだろう。
皇室へ嫁いで慣れぬこともたくさんあったろう。それでも、
静養に次ぐ静養のこの10年。当初の「適応障害」という診断
以外、医師団からの明確な病名の発表もなく過ぎて来た。
なかなかお子様が授からなかったのもプレッシャーだったの
かもしれない。だが、それは昭和天皇の后、香淳皇后も内親王
ばかりが続いた。
御上の世継ぎを生めないのではないか。悩んだ香淳皇后に昭和天皇は
「秩父さんも高松さんもいるから大丈夫だ」とおっしゃった。皇太子
殿下にはそんな器量がなかったのか。
皇太子殿下の「人格否定」発言は様々な波紋を広げた。昭和天皇の
晩年から皇室担当記者となった著者は、記者会見で直接質問を
ぶつけているのだが、明確なお答えはなかったそうだ。
そうだろうな。在りし日のヒゲの殿下が「人格否定とはなんぞや」
とお手紙で聞かれたそうだが、その返信にも回答はなかったそう
だから。
本書は2006年の発行なので悠仁親王殿下のお誕生で、皇統が
守られたところまで。勿論、東宮問題以外にも書かれている。
皇太子殿下のご結婚と前後して始まったマスコミの皇后陛下へ
のバッシング。小泉政権下で進められた皇室典範改正の問題点。
そして一番勉強になったのは宮中祭祀の模様だ。ご公務もそうだが、
天皇家の一番のお仕事は何よりも祭祀なのだろう。それがいかに
体力を使い、大変なものか。一般庶民には祭祀がどのようなもの
か、見ることが出来ないので概要だけでも掴むのにはいい。
女性天皇と女系天皇の違いも分かり易く解説されている。
それにしても今後の皇室には大きな不安が付きまとう。初等科の
頃は「愛子様はご優秀」という話が週刊誌に溢れていた。それが
今はどうだ。
繰り返される不規則登校。試験期間の欠席。そして、今年になって
やっと武蔵野陵と伊勢神宮への参拝。
不敬を承知でいう。お勉強は出来なくもいいのだ。皇族の方々は
その存在にふさわしい所作や気品を身に着けてくれていればいい。
愛子内親王は将来、紀宮様のような素敵な内親王になって下さる
のだろうか。否、なって頂きたいのだが…。続きを読む投稿日:2017.08.20
別に右翼じゃないけれど皇室には関心がある。
そういうこと言うのもちょっと恥ずかしいが、でもあの家族、すごいよ。
圧倒的なドラマと存在感
天皇家ってやっぱり125代続いたといわれるだけのことはあります。…
少なくともここに書かれている昭和、平成、そして現在の東宮、秋篠宮家は人間ドラマの宝庫です。
それをほどよい面白さと、根本的な知識の入門になっている本書は
いまこそ読むべき皇室本の入門書なのかもしれないです。
続きを読む投稿日:2012.05.31
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