【感想】羊をめぐる冒険

村上春樹 / 講談社文庫
(149件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
56
53
22
4
0
  • 村上春樹作品の入門書

    題名から受ける印象と異なり、スリルとアクション満載の本格ミステリー。おもしろかった。『羊』とは何かというところに、村上春樹ワールドが展開されるが、いつものぶっとんだ所が少ない。彼の作品の中では、比較的現実的。途中、『羊男』が現れ焦ったが、これもちゃんと、つじつまが合っていた。村上春樹作品の入門書としておすすめ。続きを読む

    投稿日:2016.07.04

  • 単品でも楽しめますが、前の作品を読んでおくともっとたのしめます。

    通称「初期三部作」の三作目。単品でも楽しめるけど、前の作品を読んでおくと「鼠」や「ジェイズバー」なんかに思い入れがいつの間にかできてしまって、より作品を楽しめるというか。なんだか不思議な感じです。

    ただ、この「羊をめぐる冒険」は、前の2作と並べて語ることはできない作品だと思います。ページ数が圧倒的に違うのはもちろんですが、小説としてきちんとまとめようという強い意志を感じるのです。前の2作は良くも悪くも、村上春樹さんの才能があふれだした一部という一面もあって、小説としては中途半端なところもありますから(そこが良さでもあるのですが)。

    この「羊をめぐる冒険」は、村上春樹さんいわく、専従小説家としてのデビュー作です。前の2作は、ジャズバーを経営しながら、そのかたわら小説を書いていたようですが、この作品からは、店を閉め、小説一本にしぼって書き上げていくことになったそうです。

    そのせいか、全体としてのまとまりが良く、謎の解決を見ずに残りページ数が減ってきてはらはらする村上春樹さんの小説にしては珍しく(?)、大きな問題が解決されて終わるのが特徴といえば特徴かな?この作品、僕はとても楽しめました。

    「いるかホテル」がいい味出してますね!あと、読後、無性に寂しくなるような終わり方なのも素敵です。
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    投稿日:2016.07.20

  • あなたも北海道旅行してみませんか。

    本作品は北海道を旅行しながら、女性を愛することが苦手な主人公が女心を理解できない男性像が描かれています。
    男性が思い描く愛の形と、女性が求めてる愛の形のズレというか本質的に違いすぎる面が
    様々な悲劇を産みだす要因なのではないかという印象を受けました。
    あなたがもし恋をしているのなら恋がうまくいかない一番の問題点は、
    あなたと女との間にある「何か」じゃなくて、あなた本人に問題があるということです。

    そういった事を村上さんが自覚して書いているのかそうでないのかは読者の方の判断におまかせしますが、
    確かジャズ喫茶を経営していた村上さんが、お店を売り専業作家として本腰を入れて書いた初めての作品だったと思うので
    読む方も是非、本腰を入れて読んでみてはいかがでしょうか?(笑)









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    投稿日:2016.07.12

  • なんとなく面白い

    文章の作りが自分に合っているのか読んでいて疲れない。比喩も面白い。でも、自分の妻は村上春樹の本は気持ちが悪くなると言っていた。人によって随分と好き嫌いが激しい作家みたい。相性がいい人はとても面白い作品だと思う。

    続きを読む

    投稿日:2016.08.30

  • 前2作よりも好きかな

    「初期三部作」と言われているものの3作目。前2作と比べ、物語として話の筋が通っているので分かりやすいし、面白かった。
    羊をめぐる不思議な話は嫌いじゃないというか、かなり好みではあるけれど、正直言って最後の顛末はあれって感じだったなぁ。
    ただ、ラストは悪くないというか、かなり好き。
    続きを読む

    投稿日:2017.02.26

ブクログレビュー

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  • 白降雪

    白降雪

    このレビューはネタバレを含みます

    村上春樹は読んだ最後が素晴らしいのフルコースを食べた後のデザートみたいな感じでね

    鼠が死んじゃったの声出して泣いたし、まだ片付いてなかったからまだ声を出して泣けないが切なかった私は鼠が死んでしまったなんて思わ無かったからそうだよね泣いちゃいたいよねって思ったけど悲しくてやるせなくて鼠のことを思って泣かなかったんだなって思ってでも最後は泣けて良かった

    耳がいいガールフレンドのことも

    最後は共同経営者になることもそのお金を自分で使わないでジェイに譲ったこともだからこそ何だろうなって

    でも何で、黒いスーツの男にすぐ羊はいかなかったのか謎だったいつ鼠と出会ったのか鼠は何でその場所にいたのか小さい頃から羊に出会っていてその羊に呼び寄せられたってこと??

    最後は赤のコードと赤のコード緑のコードと緑のコードを繋いだわけだけどさ

    もう一回読みたいなって終わり方

    彼女は向かいの席で腕を組んで眠っていた。窓から差し込む秋の朝の太陽が彼女の膝に薄い光の布をそっとかぶせていた。 p274

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.01.26

  • Aoi

    Aoi

    微妙だった、最近の作品と比べて疾走感がないというか…ただ終わり方や文章は美しかった。村上春樹作品の良さはこのラストの描写にあるよなーと思った。ただ中盤以降の展開が微妙で(好みでないだけかも?)何度も読むのやめようかなと思った。
    三部作の中では風の歌を聴けが1番好きー。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.19

  • layefferinre

    layefferinre

    40年前の作品とは思えない、古さを感じさせない面白さ。もちろん、その当時の描写なので、昔の話なんだが、人の心の部分は変わらないんだな、と。ちょっといろんな比喩表現が一生懸命入れてる感を感じて、若い時の作品だからかな、と思ったり。村上春樹作品を読んだあとに感じる、この後どうなったんだろう、というのは、本作でもちゃんと感じた。続きを読む

    投稿日:2023.10.15

  • 映未子

    映未子

    このレビューはネタバレを含みます

    解決してよかった。

    なんだかよくわからない感じでずっと読んでた。
    文全体は最近のものに比べると結構地味め?

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.09.23

  • kiachi919

    kiachi919

    面白かった。結構前に風の歌を聴け、最近ダンス・ダンス・ダンスを読んでたから、耳の女の子が気になってたけどこの子ね。村上春樹の書く女の子ってほんとに魅力的で好き。ラストの展開は驚いた。鼠の言うこともやることも正論だけど、人間だから「もし」を考えちゃうよ。北海道行きたいな。続きを読む

    投稿日:2023.09.17

  • かいたま

    かいたま

    面白かった。
    三部作になってることを知ったので、また読んでみようと思う。
    本当の弱さというものは本当の強さと同じくらい稀なものってのが印象に残ってる。

    投稿日:2023.08.14

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