【感想】増山超能力師事務所

誉田哲也 / 文春文庫
(68件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
4
30
26
3
0
  • TVドラマよりもシリアスな人間ドラマです

    超能力者が社会的に認知され、普通に探偵事務所の仕事をしているという設定。
    よくこんな設定を考えられますね。
    誉田哲也さんの多彩な創造力に驚かされます。
    テレビドラマではかなりコミカルに描かれていますが、原作はわりとシリアスなタッチです。
    登場人物のキャラもドラマとは少し印象が変わりますが、大筋はドラマと同じです。
    ちょっと風変わりな人間ドラマとして、楽しく読める一冊です。
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    投稿日:2017.01.19

  • 読みやすい!

    誉田さんの新シリーズ?短編なのとネタも色々あって読みやすい。☆3.5くらいかな。

    投稿日:2016.06.11

ブクログレビュー

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  • isutabi

    isutabi

    ★お前が全部、面倒を背負い込んでるんじゃないか(p.364)
    ▶超能力のあるSF的世界での少しミステリ風の短編集。というよりそういう世界での人間ドラマという感じでしょうか。▶ひとつひとつの話はあっさりしています。▶関係ないけど最近、ラブドールが出てくる話にちょいちょいであいます。流行ってるわけではないでしょうが精巧で美しくなってイヤな感じが減っているのかもしれません。

    【初仕事はゴムの味】六年かけて二級超能力師の資格を取った高原篤志の初仕事は浮気調査。
    【忘れがたきは少女の瞳】家出した中学三年生の娘の捜査を依頼してきた母。人の気持ちを感じられる中井は違和感を覚える。
    【愛すべきは男の見栄】朋江の目から見た増山や事務所のこと。新メンバーに明美。
    【侮れないのは女の勘】心臓発作で死んだ男から基準を超えるDM値が検出されたので警察の榎本から調査の依頼があったので悦子が対応。
    【心霊現象は飯のタネ】河原崎晃の事務所にポルターガイスト現象解決の依頼があった。
    【面倒くさいのは同性の嫉妬】明美は友人の頼みで職場のいじめを調べ、同時に自分の過去を思い出す。
    【相棒は謎の男】榎本が増山と出会った事件、何度か話は出てきていた井山文乃事件を回想する。

    ■増山超能力師事務所についての簡単なメモ

    【一行目】いつもより、少し早く目が覚めてしまった。

    【あけみ】宇川明美。増山超能力師事務所に面接に来た。一見フェミニンな女の子だが中身は男性。その後臨時採用となりとりあえず二級資格取得を目指す。悦子は反感を抱いている。真正半陰陽として生まれた。姉の千尋(ちひろ)は亡くなっている。
    【篤志/あつし】高原篤志。増山超能力師事務所所員。二級超能力師。資格取得に六年かかった。二十九歳。いかにも半人前といった風情だが中井よりルックスはいい。
    【アリス】増山の娘と思われる。
    【いしの・きみこ】依頼人。安田幸一事務所勤務。おおくら・かずとを捜している。無断欠勤しているが仕事上とても重要な位置にいるのでいないと困るので。
    【井山文乃/いやま・ふみの】→文乃
    【イントロスコピー】密閉箱の中身を透視する。
    【宇川明美/うかわ・あきよし】→あけみ
    【悦子/えつこ】住吉悦子。増山超能力師事務所の所員。二級超能力師だがすでに一級試験科目の半分はクリアできている。三十二歳。強い発火能力を保持しているが規則で使えないことになっている。増山の愛人であるのは公然の秘密。
    【榎本克己/えのもと・かつみ】本所署の刑事。警官には珍しく超能力に理解がある。年齢は五十歳くらい。たばこはピース・ライト。
    【遠隔伝心】テレパシー。一級試験科目。
    【遠隔読心】会社面接などで面接を受ける者の言葉に嘘がないか、やる気があるかなどをチェックする。
    【大島】河原崎の部下。二級。
    【大谷津朋江/おおやつ・ともえ】→朋江
    【川西彰浩/かわにし・あきひろ】今日子の夫。都立高校教師。四十五歳。
    【川西今日子/かわにし・きょうこ】依頼人。三十四歳。家出した娘の春奈(はるな)を捜して欲しい。
    【川西春奈/かわにし・はるな】今日子と彰浩の娘。十五歳の中学三年生で卒業式があったばかり。家出した。
    【河原崎晃/かわらざき・あきら】増山が道玄坂で独立したときの創立メンバーの弟分。美男子だがなぜかモテないので惚れやすい。「ミスター・パーフェクト」と呼ばれる凄腕になって三年前三十九歳のときに独立し「K's サイキックス・オフィス」を御茶ノ水に立ち上げたがすぐ手狭になり現在は神田神保町に事務所がある。一級超能力師三名、二級五名、研修生四名、事務員三名と超能力師事務所としては大所帯。二級の二人を除き全員女性。
    【小泉】水原由夏の事件で榎本に説明してくれた医師。
    【サイコメトリー】「金属媒介感受」「液体」「有機物」など細分化されている。一級では複合媒介もある。
    【西条照美/さいじょう・てるみ】依頼人。四十六歳。長期間セックスレスの夫に特定の相手がいるなら離婚してもいいと考えているそうだ。
    【西条敏郎/さいじょう・としろう】照美の夫。五十三歳。服飾デザイナー。「ローロ」という会社を経営している。
    【柴崎】河原崎の部下。二級。
    【住吉悦子★/すみよし・えつこ】→悦子
    【代理念写】思念を写真にする高等技術。
    【高鍋逸夫/たかなべ・いつお】日本超能力師協会のできる前、先駆者として活動した。増山や河原崎もメンバーだった。現在は日本超能力師協会専務理事。公安は高鍋を危険視している。
    【高原篤志/たかはら・あつし】→篤志
    【谷田雅代/たにだ・まさよ】水原由夏の事件で近くにいた生徒。
    【超能力師事務所の仕事】浮気調査。会社面接の補助。
    【超能力師】十三年前国内初の「日本超能力師協会」が発足し資格として認められた。資格試験に落ちた者は「無能力者」と呼ばれる。超能力はなんかダークマターが関係してるらしい。能力による得手不得手はあるようだが基本的にオールマイティになんでもできるようだ。《超能力師ってのはね、いつだってスマートじゃなきゃいけないんですよ。》p.147
    【超能力師の能力】遠隔読心。遠隔伝心。サイコメトリー。接触読心。
    【超能力師実技試験内容】二級は透視三種、物体媒介感受三種、遠隔読心、接触読心、念心遮断、物体念動四種、念写の十四科目。一級は複合透視、遠隔伝心など九科目がプラスされる。
    【DM値】超能力はダークマターによる作用ということで超能力が使われるとDM値が高くなるので犯罪捜査にもその測定器を使うことが義務づけられた。T波だとテレパシー、C波だとサイコキネシスが使われたことがわかる。
    【テレポーテーション】日本超能力師協会がそれはできないと正式見解を出している。
    【読心】→遠隔読心/《人の心ってのはな、読んだり覗いたりするもんじゃねえ・・・・・・察するもんだ》p.129
    【富山順一/とみやま・じゅんいち】榎本の六歳年下の友人だった。
    【朋江】大谷津朋江。増山超能力師事務所の事務員。経理担当で採用されて十一年。元蕎麦屋を夫婦で営んでいたが夫の事故で(命に別状はなかったが)店を続けられなくなって事務員として応募した。子どもは三人いる。
    【中井健★/なかい・けん】増山超能力師事務所の所員。三十五歳。二級超能力師。自他共に認めるブ男でモテない。入所してから二級の資格を取るまでに四年かかった。ずっと超能力をコントロールできなかった。他者の感情が色のついた煙として見える。
    【畑中葵/はたなか・あおい】宮田純一と同じ会社の女性社員。同僚のいじめにあってるらしい。
    【藤宮亜澄/ふじみや・あすみ】河原崎晃の依頼者。美女。自宅のポルターガイスト現象を解決して欲しい。大手商社の三藤商事。父は大手の東中ホーム(とうちゅうほーむ)社員で建築の不備にはしたくない。
    【物質媒介感受】→サイコメトリー
    【文乃/ふみの】井山文乃事件は日本超能力師協会がまだない頃、高鍋逸夫のグループが解決した。担当したのは増山で詳細はわかっていない。そして文乃は増山の現在の妻。
    【増山圭太郎★/ますやま・けいたろう】増山超能力師事務所所長。ふだんは眠そうでやる気を見せず飄々としており「面倒くさい」が口癖なのに知恵の輪やクロスワードが趣味。女には滅法モテる。アリスという娘がいるようだ。日本超能力師協会の執行部入りを望まれているようだが後進を育てたいので断っている。元々協会の前身組織の一員だったようだ。第五話時点で日本超能力師協会、東京支部、城北ブロックのブロック長に就任した。
    【増山超能力師事務所】日暮里にある。メンバーは増山、朋江、悦子、中井、篤志、明美。抜けたメンバーは河原崎。
    【水島絵理奈/みずしま・えりな】河原崎晃の秘書。
    【水原由夏/みずはら・ゆか】二十年前榎本の扱った事件の被害者。突然倒れ脳に硬膜外血腫が六ヶ所あった。当時都立芝東高等学校の生徒だった。
    【宮田純一/みやた・じゅんいち】明美の小学校からの幼馴染み。チェーンの大手玩具店勤務。
    【本宮聖美/もとみや・きよみ】水原由夏の事件で近くにいた生徒。
    【予知能力】多くの者が有するがはずれたことと未来が変わったことの区別がつきにくいので超能力師の試験科目にはなっていない。
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    投稿日:2023.06.30

  • satoko

    satoko

    超能力師が地位を認められている世界。
    面白かった。
    等級試験もあり、ビジネスにも活用されている。
    レベルの高い探偵という感じなのかな?
    超能力を操ることが出来たら楽しいかもなどと思ってみるが、そういう力が無いほうが楽なのかな?とも思わせてくれる。
    誉田作品だけあって、とてもテンポ良く読みたい気持ちをくすぐる楽しい作品だった。
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    投稿日:2023.04.16

  • syun0118

    syun0118

    超能力を使って事件を解決する探偵事務所が舞台、毎話主人公が変わるオムニバス形式。超能力でヒトの心やビジョンを読み取りながらトラブルに挑んでいくんだけど、とある人物の「ヒトの心は読み取るもんじゃねえ、察するもんだ」ってセリフがこの本のど真ん中のメッセージな気がする。続きを読む

    投稿日:2023.01.24

  • 1798500番目の読書家

    1798500番目の読書家

    このレビューはネタバレを含みます

    アニメのモブサイコ100を見ていて超能力ものを読みたくなって読んだ。超能力があってもモテるとかにはならない、ってのは同じで面白い。短いエピソードで超能力師事務所などの人物が紹介されていて楽しく読めた。
    文乃の秘密?と高鍋一派の陰謀が気になるところで終わり。

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    投稿日:2022.10.22

  • ひゃっほう

    ひゃっほう

    へぇぇ。
    誉田さんって、こういうのも描けるんだ。
    というのが、真っ直ぐな感想です。

    超能力が広く認められた世界でのお話。
    増山を所長とする超能力(探偵)事務所。
    所属する各メンバーの視点で各章(事件)が描かれており、ミステリーと、各メンバーの人となりを章を追うごとに知ることができます。

    テイストが軽いので、思いっきりミステリーが読みたい時にはオススメしませんが、性根の悪い人が登場せず、読みやすいので、活字を追いたい時には良いと思います。

    シリーズ化しそうですね。
    続編は読んでみたいです。
    続きを読む

    投稿日:2022.09.29

  • skyblueowl

    skyblueowl

    ドラマを先に視聴済みなので、キャストみんなの顔が思い浮かんでしまった。

    ココリコ田中さん、めちゃくちゃ格好良く所長を演じていたんだなぁと実感。

    ドラマでは気付かなかった細かい設定(なぜ超能力師なのか)がわかったのは良かった。続きを読む

    投稿日:2022.08.04

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