【感想】さよならの手口

若竹七海 / 文春文庫
(121件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
29
56
16
0
1
  • アラフォー女探偵がリアルで面白い

    主人公の葉村晶は以前勤めていた探偵事務所が閉鎖したことで知り合いのミステリ専門店のバイトで生計を立てている元探偵。ある日、古本引き取りに行った先で白骨死体を発見するもその際に負傷し入院してしまう。その入院先で知り合った元女優から二十年前に家出した娘の安否についての調査を依頼された晶は、退院後、早速娘の行方を捜し始めるのだが以前その娘を探していた探偵が失踪していることがわかり、失踪の裏に様々な謎が隠されていることを知る・・。

    このミス4位で文庫という手軽さもあり手に取った作品。女探偵モノなので以前読んだ「笹野里子」シリーズを想像していたのですが、あそこまでハードでもクールでもない。ですが内容はぎっちりと詰まっていてこちらの方が読ませます。失踪人探しが話のメインですが、その調査中に他の頼まれ事や厄介事に巻き込まれるというパターンで同時並行的に複数の事件の謎を解いて行きます。しがらみや同情心からきっぱり断れない主人公の優しさ(優柔不断さ)や調査を進めるに従って見えてくる暗い過去や苦い真実に真摯に向き合う姿勢にいつのまにか主人公の晶にどんどん肩入れして行ってしまう。(舞台となる京王線の仙川あたりに昔住んでいたのも理由の1つではあるけど(笑))アラフォー探偵の心情や境遇がリアルに描かれていて満身創痍になりながら事件を追う彼女を応援したくなります。

    やるせない結末ですが、最後の最後に題名の意味がわかる出来事が用意されているので晶と一緒に大笑いしてください。
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    投稿日:2016.03.09

  • 構成複雑過ぎ!読みずらし。

    最近珍しい雰囲気の素人探偵、きっかけは失跡事件、に引かれて読み始めたが外れでした。古くさい昭和テイストの探偵小説です。狙いでしょうが。

    投稿日:2016.07.03

  • シリーズは、最初から

    葉村晶シリーズを最初から読んでます。

    なので、最初の数十ページが退屈(失礼!)でも、最後まで読めました。

    相変わらず、面白い!!

    いつものようにゴチャゴチャと複数の事件が発生し、解決していく。泥臭く。

    救われない話を、最後のちょっとしたエピソードで上手くオチがつき、読後感も良し。

    次は、このミス2位の『静かな炎天』。
    これから読み始めます。
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    投稿日:2017.02.23

  • 葉村晶が面白い

    いそうでいない葉村晶のキャラクターで、次から次と事件に関わってく逞しさ。素敵なアラフォー女探偵でした。軽快な会話で探っていく賢さと、妙に脇が甘く事故や怪我が、命が危うくなるなど可笑しくもハラハラもありです。そういえば恋愛沙汰は無かったと思います。どんな恋愛するのか興味深い。これは男性女性誰でも楽しめる一冊です。
    他にも葉村晶の探偵本が有るようなので、早速読んでみます。恋愛沙汰とか元彼とか出てこないかなぁ。楽しみ!
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    投稿日:2018.01.17

ブクログレビュー

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  • ハルめめ

    ハルめめ

    葉村シリーズ第4弾。元女優の失踪した娘探しや裏カジノなどいろいろな謎や事件が、程よくコミカルに展開していく。アルバイト中の晶が白骨死体を発見した際の負傷っぷりが「出オチか⁉」と思うほどのの大怪我っぷり。その後も何度もこれでもかっていうくらいの大怪我で葉村さんの受難ぷりが際立つ作品でした。続きを読む

    投稿日:2023.11.08

  • no_identify

    no_identify

    このレビューはネタバレを含みます

    読んだことあったのかなぁと思いながらいたけど、なかったやつ。登場人物が多く、混乱しそうと思いつつ、でも意外とそうでもなく。登場キャラがたってるからだろうかね。

    さよならの手口というタイトルの回収は十分ではない気もするけど、ミステリーらしく人のつながりが重要で、どこかで誰かが裏切るのでは?と思いながら、実際裏切りがいくつか出てきて、あぁなるほどなーと思いつつ、それ以上にこの人がそっち側に心変わりかよ!みたいなことの方が、小さいながらもインパクトがある。

    ボリュームの割に展開が早いのでどんどん読み進めてしまう。秋の夜長にちょうどいい。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.10.31

  • のいる

    のいる

    待望の葉村シリーズ!前作からはや13年…
    葉村晶も40代になりましたが、相変わらず巻き込まれて大変なことになってます。

    探偵の職を失い、ミステリ専門書店で働いていたら事件に巻き込まれ、運ばれた病院で新たな依頼を受けることになる。

    巻末にはミステリ専門書店の店長による本作品内で登場したミステリ解説つき。
    こちらも読み応えたっぷりなので、ミステリ好きは読んでて楽しい作品だと思います。
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    投稿日:2023.10.02

  • Bookrium

    Bookrium

    ここまで真面目に行動するのに、お愛想を言わないせいか色んな人の反感を買い、何度も何度も大怪我をして、それにも負けずに一生懸命に進み続けて真相に辿り着く葉山さんがすごい!

    投稿日:2023.08.11

  • jungoes0128

    jungoes0128

    こんなに頑張ってるのに。不幸の星って辛い、でも、これだけの事が起こっているのに相手へのフェアさを手放さないところがカッコいい

    投稿日:2023.05.28

  • ベスパー

    ベスパー

    葉村晶は怪我をし過ぎでこちらが心配になる。あと本の中なのであまり歳を取らせたくない。
    登場人物で一人だけそれはないだろという行動をした者がいたのがマイナス。

    投稿日:2023.03.19

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