【感想】池上彰の「日本の教育」がよくわかる本

池上彰 / PHP文庫
(29件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
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  • 「お父さんの若い時」と「今の教育」は、ホントに違うのが、よくわかりました!

    教育の事を考える時、自分の経験を基に考えがちです。
    この本は、今どうなっているかが解り易く書いてあるので、一度リセットして考えてみるのに最適だと思います。
    また、今の制度ができた背景を知ると、制度設計した方の思いも判り、単純に否定すれば改善する物では無い事が良く解ります。
    PTAや教育委員会の話は、私には目からウロコでした。

    良かれと思ってやったことが、いつの間にか押し付けになってしまうことも、よくある事だと思います。
    なるべく中立的な見方をする上で、本書は大変多くの示唆を与えてくれます。
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    投稿日:2014.08.04

  • 日本の「教育史」・・・みたいな?

    40代主婦です。
    子供が二人おります。
    公立の小学校、中学校にお世話になり、自分もPTA役員等を経験しております。

    子供が小学校に入学した当時、自分の記憶の中にあった学校のイメージと、現在の学校というものの違いに驚きました。
    学校も世の中の変化に対応して、どんどん変わっていくのだな~、と妙に納得したものです。

    さて、本書についてです。

    戦後から現在まで、日本国は、「教育」というものに対して、どのような考えを持ち、どのような取り組みをしてきたのか、ということが書き表されています。
    血の通った人間の営みです。
    池上さんは、取材で得た情報を、資料を提示し、時間軸で書き表しています。
    淡々と事実を伝えながらも、端々に「日本を良くしたい」という、静かなる情熱みたいなものを、私は感じました。

    私の中の、「教育というもの」という考察に、必要な一冊です。

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    投稿日:2015.09.05

  • 分かり易く日本の教育制度を分析した本

    一人一人の親が教育の事を考える時に必要な事は何か?
    それを考える時に、必要なデータのありかと池上さんの見解を教えてくれる。
    自分の子供にどんな教育を受けさせたいか?を考えた時に、今の日本の教育制度の歴史を振り返り、今までどんな考え方の元、教育制度が設計されてきたのかを知れたのはよかった。
    世界と日本の教育の対比、過去の教育と現在の教育の対比、それらを通して今の教育の問題点が良く分かる。
    こんなに面白く、教育に関するデータを分析している本は無いと思った。

    特に、世界の中で教育機関への公的支出が国内総生産に占める割合が比較可能な30カ国中最下位というのは衝撃的な内容で、対策が必要だと強く感じる。
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    投稿日:2016.06.07

ブクログレビュー

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  • kaido

    kaido

    教育について書かれた本はまさに教科書みたいな読む気が起きにくい雰囲気だったり、あんまり社会のことを知らなそうな教員や研究者の偏った視点で書かれたものが多い印象だが、この本はやはり池上さんだけあってわかりやすいし自分ごととして考えやすい内容だと感じた。

    戦後、教育を司る権力が政府に集中しないようにというような意図でGHQにより教育委員会とか日教組が作られてから、徐々にまた文部省とか文科省に権力が戻ってきたという経緯が勉強になった。あとは、PTAの主旨を知れたことも収穫だった。ちゃんと教育に関する政治や行政とか、地域の学校運営にも関心を持っていなければならないと思った。

    2014年時点の内容であり、そこから現在に至るまでまたいろいろ変わっているだろうから、最新状況も知りたいと思った。

    また、この本はどちらかというと小学校や中学校にフォーカスした内容が多かったが、高校や大学の教育も知っていきたいと思った。
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    投稿日:2023.04.15

  • kerukamo

    kerukamo

    この著者の最大の特徴、ごくごく一般的な、完璧に普通の、本当に常識的な、全く何の取り柄もない本。何の臭みも、味もない情報がきれいに並んでいる。しかし、だからそこ類書がなかったので教育関係者は全員が持っとくべき。続きを読む

    投稿日:2021.10.03

  • Jippo

    Jippo

    少々古いものの、ざっと「日本の教育」について知見を得るには良い本でした。
    6時間程で全て読み終え、「教育の歴史、教育委員会、日教組、PTA、文部科学省などの役割、教科書の作られ方、先生のなり方や学校での課題や今後の動き」などがざっくりと理解出来ました。
    何となく聞いたことのある言葉も、本を手に取ったことで、わかった気にはなれますね。
    気になるところは自分で調べれば良いので、一通りの「日本の教育」を知るには読みやすいと思います。
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    投稿日:2021.04.13

  • ノート

    ノート

    政治学の軸に「人権の保障」というものがあり、
    それを支えるのが「教育」と「労働」であるというのを以前政治学の書籍で学んだ。そこから派生して、日本の教育について学ぼうと思い本書を購入。

    主に日本の現場レベルでの教育の話であり、期待したものでなかった。ミスった笑
    でも最後の方の、日本と北欧の教育制度の違いに関するところは興味深く感じた。
    財政赤字→教育にお金を回せない→教育費を家計の支出に頼る→教育格差、その他諸問題…
    という構図を知り、頭が整理された。

    日本の教育の画一性、主体性の無さが
    小学校では必ずウサギを飼い、アサガオを育てている
    というのに表れている
    という記述には納得。

    海外、特に北欧との比較で日本の教育を見ていくのが面白そうなので、次はそれ関連の本読みます。
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    投稿日:2020.05.11

  • N氏

    N氏

    読みながら思ったこと。

    近頃の学校には、普通教室以外に多目的教室(スペース)がよくあるが、日本の先生はいわば「多目的人間」だ。フィンランドなど他国ではしなくてよい事務作業や部活指導までやらされている。何人分も働いて、給料はもちろん一人分。

    いまやブラック職場といわれる学校で、教員の働き方改革は喫緊の課題。職場に魅力がなければ、優秀な人は集まってこないし、先生の質が下がれば、子どもたちがかわいそうだ。

    神戸の教員間いじめ事件は、極端な例であってほしい。
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    投稿日:2020.04.14

  • Jungo Tanaka

    Jungo Tanaka

    教育知識のまとめとして、網羅されている。この一冊を繰り返し読めば、教育の基本知識はまんべんなく得られる、良書。

    投稿日:2019.11.25

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