【感想】新装版 銀行総務特命

池井戸潤 / 講談社文庫
(185件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
17
70
74
11
0
  • 2話目だけでも読んでほしい。

    同じ短編連作でも、次の短編で前の事件の結末を描く「不祥事」より、”想像にお任せします”なスタンスのこちらの方が余韻があって好き。「不祥事」的な勧善懲悪ではないものの、期待を裏切らない明快さです。

    に2話目の「煉瓦のよう」のラストは、短編ながらに重厚感と静けさと、語られないながらも想像できる先の鳴動に、胸が高鳴ります、物語の始まり的な意味で。(始まらないけど。いや始まらないからこそ心臓をぎゅっと掴まれるのやも。)

    あと何より、あんまり本心的な部分が語られず、指宿さんラブな鏑木くんから伝聞的に語られる主人公指宿さんが素敵です。物語の仕掛け的に二転三転する時も、指宿さんは冷静で読者がハラハラ、みたいな。きっと、ハードボイルドで多分熱い想いを胸に秘めてると想像。
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    投稿日:2014.06.04

  • 特命

    ドラマの原作と書かれていたので読んでみました。
    他のシリーズと合わせ技で原作になっているみたい。
    こちらも銀行内の不祥事を解決する特命部署の活躍のお話。
    スカッとするというよりは任務遂行をハラハラドキドキ読むという感じでしょうか。
    どのようにドラマ原作として使われるのかも興味津々ですね。
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    投稿日:2014.03.29

  • エピソードはおもしろい

    比較的短いエピソード集で,同時期にでている「不祥事」と同じ系統です.個々のエピソードはなかなか面白かったので,4つ星としました.しかし,最後まで読んでも主人公の指宿がどんな人物なのか,イメージがつかみきれません.半沢とは違い,周りとの個人的なつながりが出てこないからなんでしょうね.
    私は個人的には「不祥事」の方が好きです.
    続きを読む

    投稿日:2014.06.09

  • 極めてシリアス

    ドラマ「花咲舞が黙ってない」の原作本。同じ原作本の「不祥事」に比べて、極めてシリアス。8話の短編からなるが、どれもハラハラさせられるサスペンス。かつ非常にリアル。池井戸さんは7年間の銀行勤務の経験を存分に発揮されている。つくづく銀行家って大変だなあと感じた。続きを読む

    投稿日:2014.07.17

  • 池井戸潤による銀行総務部で不祥事などを特命で調査する指宿たちの活躍を描く連作短編集

    指宿という人物、まるで真保裕一の作品の主人公のようにある意味ストイックで自分の信念を曲げない。それが端的に表れているのが「特命対特命」ではないだろうか。指宿をつぶそうとする人事部特命に対し、その裏にある真実を追い求める指宿。結末は短編だけにややご都合主義的なところはあるが、はらはらさせる展開にも動じない(ように見える)指宿がかっこいい。
    本作は短編集らしく、「エッ?ここで終わっちゃうの?」という場面も多く、その後どうなったかは読者の想像に任せられている。この辺りの割り切りの良さはミステリーテイスト溢れる物語と相まって、非常によい効果を出している。
    仕事上のパートナーとして、徐々にうち解けあってきているように見える指宿と唐木女史が今後どうなっていくのか、続編を期待するのは自分だけではないのではなかろうか。
    続きを読む

    投稿日:2014.06.10

  • 考えさせられる

    総務部で不祥事調査を担当する指宿修平を主人公とする連作短編。銀行という組織の人事、出世、エリート意識というものいやというほど見せつけられる内容だ。読み終えて銀行のあり方を考えさせれさました・・・

    投稿日:2015.03.28

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ブクログレビュー

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  • 小寅

    小寅

    Amazonオーディブルで聴いた。

    短編集。
    尻切れで終わるのと余韻を残した終わりって、似てるようで違うよね。

    投稿日:2024.03.16

  • ユウキ

    ユウキ

    エンターテインメント小説として、面白かった。
    短編なので読みやすいし。
    最後にすべての物語を繋げる線が見えてくる…、みたいな展開はさすがに期待しすぎだった。普通に読み切り小説です。

    人間の心の闇というか、楽できるなら楽したいし、ミスは隠蔽したい。それが、大きなお金が動く銀行という場所では、大きな事件にも発展する。
    世の中が、指宿のような人間ばかりだったなら、どうだっただろうか。それはそれで、窮屈さを生むのだろうか。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.29

  • しょう

    しょう

    銀行内の不祥事処理班が活躍(というより暗躍)するオムニバス形式のストーリー。いつもの堅実で地味な行員ががんばる話ではなかったので、読み始めは退屈な気がしてしまったけれど、読み進めると、特命の指宿の仕事ぶりがついつい気になってページを捲ってしまった。続きを読む

    投稿日:2024.02.10

  • halcyon

    halcyon

    8編からなる短編集
    半沢直樹シリーズとも関連があり、池井戸潤ファンを楽しませてくれます。

    正直なところ、途中から物凄く惹きつけられ読む手を休めるところを知りませんでした。
    半沢直樹シリーズがあるなら指宿修平&唐木怜シリーズがあってもいいんじゃないかな...続きを読む

    投稿日:2024.01.13

  • あき

    あき

    話の顛末を読者に委ねるような終わり方が自分にはあまり合わないのかもしれない。自分の想像力の無さが影響しているのかもしれない。
    章ごとに別の独立した事件が描かれていて、それぞれの背後に一本通ったものが見えればもう少し自分の心の中に話が止まるかもしれない。続きを読む

    投稿日:2023.08.14

  • ゴルフ13

    ゴルフ13

    池井戸作品の特徴はハッピーエンドと自分なりに決めつけているが、当作品は結論を読者の創造にゆだねる形式をとっているため、ハッピーな気持ちになる前にすとんと終わってしまうようだ。

    投稿日:2023.06.16

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