【感想】翳りゆく夏

赤井三尋 / 講談社文庫
(119件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
18
50
40
3
1
  • まさかのラスト+人間ドラマ

    おもしろかった。20年前の誘拐事件を東西新聞の窓際社員梶が洗い直す。当時は重要でないと思っていた事柄が少しずつリンクして行く。そして、まさかのラスト。最後まで謎が解けなかった。また、梶を始め、誘拐犯の娘、東西新聞の社長、元警部等がこの誘拐事件に振り回されながらも、前向きに生きて行く様が描かれ、人間ドラマとしても秀逸。続きを読む

    投稿日:2016.09.10

  • ドラマも観てみたい

    「誘拐犯の娘が新聞社の記者に内定」。週刊誌のスクープ記事をきっかけに、大手新聞社が、20年前の新生児誘拐事件の再調査を開始する。社命を受けた窓際社員の梶は、犯人の周辺、被害者、当時の担当刑事や病院関係者への取材を重ね、ついに“封印されていた真実”をつきとめる(書籍説明より)。
    この説明だけで”面白そう”と思い購入しましたが、さすが江戸川乱歩賞を受賞した作品で面白かったです。物語の入りから途中までは降りる駅を過ぎてるのに気付かないくらい面白かった(私の読書時間は主に電車です)のですが、最後がちょっと残念かなぁ。いろんな伏線をはって、それがどんなふうにつながっていくのか楽しみにしてたら数ページで解決しちゃったって感じ。もうちょっとゆっくり楽しみたかったっていうだけでつまらないわけではないです。読んで損はないと思います。
    ドラマ化されているようなので、そちらも観たくなりました。
    続きを読む

    投稿日:2016.08.10

  • さくさく読めます

    閑職の元記者の視点を軸にしながらも、テンポよく色々な登場人物の視点で進みます。
    最初は何の面白味のない過去の事件を洗い出すところから、有能な元記者の執念と閃きで思わぬ方向に事件が進んでいきます。
    様々な場面にヒントが散りばめられているので、9割読めばなんとなくのストーリーが分かるものの、いやまさかという自分の考えを否定してしまう程、巧妙な登場人物の描き方は、筆者の綿密なストーリー設計に感服です。続きを読む

    投稿日:2015.01.22

  • 被害者と加害者と幸せ

    犯罪から幸せは生まれないというこでしょう。しかも犯罪のきっかけは・・・・
    20年の歳月を遡る訳ですが真実は思わぬ方向に進んでいく。複線もうまく作られています。終わり方があっさりしておりもう少し引きずっても良いように思いましたがこの先は読者の余韻としたのでしょう。続きを読む

    投稿日:2015.03.08

  • 「いま目にしていることが嘘であって欲しい。心の底からそう思います。」

    ドラマの方を先に見てしまっていたので、ラストの展開は分かっていたのですが、やはり感動的です。
    面白いです!お奨めします!
    この手のラストの謎へ向けて絡み合ったモノが全て動いていく、解けていく系は書評が書きにくいんですよね。あまり書くと、書評寄せ集めればなんとなく見えて来ちゃいますから。
    誘拐犯の娘が新聞社に内定を受ける、そこから始まる20年の時を越えたドラマとしか。

    面白いことは間違いありません。
    読む時間がないならTVドラマでも遜色ありません、良くできたTVドラマです。
    ただ、全5話なので、読書の方が早いと思いますよ。
    続きを読む

    投稿日:2017.01.28

  • 暴かれた真実はまさかの展開

    過去の誘拐犯人の子供が有名新聞社に採用が内定した事から窓際社員が真実を暴く、それも逆転劇で新事実が・・・・ その結果がまさか採用人事部部長の家族に係わる事とは。
    内定した女子大学生の特殊能力と新聞社の社長の特技が相まった描写など面白く、窓際社員、梶の捜査展開がさすが賞を受賞した作品だと納得できる。
    最後の真実はまさか、まさかの人物の犯行であり、人情的に攻められない気持ちにさせられたのは私だけでしょうか。
    続きを読む

    投稿日:2015.01.10

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ブクログレビュー

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  • とん

    とん

    このレビューはネタバレを含みます

    義理父からおすすめされて。
    意外な犯人でしたが、主人公の妻が赤ちゃんを誘拐し育てる話を読んだばかりだったので、またか…となりました。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.04.05

  • risakonbu

    risakonbu

    このレビューはネタバレを含みます

    20年前の誘拐事件を改めて調査するようにと社主から指示があり捜査してたら、
    誘拐犯はその事件を追っていた新聞社の社員のうちの奥さんで、彼はその事実に気付きながらも奥さん亡き後もその子を育てていたというオチ

    新聞社に入社しようとしてた女の子のお父さんは脅迫してお金を盗もうとはしてたものの誘拐犯ではなかったということで、まあ良かった…のか…?

    そういう展開か〜っていう驚きはあったけど臨場感はあまり感じず

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.12.28

  • Royas

    Royas

    私の中では、あらゆる日本のミステリを評価するための基準となってる。すべての要素が満遍なく高レベルな優等生的な作品。でも、世間的な評価はそんなに高くないのね。もっとこういう作品、読みたいのになぁ。

    投稿日:2022.12.16

  • とまと

    とまと

    このレビューはネタバレを含みます

    2022.11.05
    そこそこに楽しめるミステリーだった。
    ただやはり時効した事件を追いかける内容なので、臨場感には欠ける気がしたかな。
    子供を返さなかったことも辻褄が合わない気がするし、父親が誘拐犯ではないと分かった時のヒロコの心情ももっと描いてほしかった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.11.05

  • ひゃっほう

    ひゃっほう

    最後まで読んで「あぁ・・・!」となる作品。

    過去に起きた誘拐事件の関係者が大手新聞社に新卒内定。
    その事実が記事となって明るみになったことから過去にさかのぼって、事件の真相に近づいていく窓際社員。

    単なる誘拐事件ではなかった、切ない人の心理が巧みに表現されており推理小説というジャンルを超えた楽しみが得られる作品。
    続きを読む

    投稿日:2022.10.21

  • acori

    acori

    このレビューはネタバレを含みます

    淡々と、とにかく淡々と進む。
    章タイトルもなく、空白行を挟むだけで淡々と進んでいく。
    事件は20年前に起こっていて、徐々に全貌が明らかになる。
    派手さはないけど最後まで読みやすかった。

    【以下ネタバレ】


    事実を知り、奥さんが亡くなった後で、赤ちゃんを返すという選択肢がなかったと言い切ったのが違和感。
    あのタイミングで知ったのなら、せめて逡巡すると思うのだけど。
    今まで描かれてた人物像とリンクしない。
    その辺りが強引だったので以降は少し興醒めした。

    あと、都合よく色んな人が死にすぎ。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.01.30

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