【感想】宗像教授異考録(3)

星野之宣 / ビッグコミック
(6件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
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  • 時空も(思考すら)超越する歴史ロマン・マンガ

    内容は、
    ・人穴
    ・鬼の来た道
    ・神在月
    の三章になります。
    主人公の宗像先生が遭遇する事件(災難?)と歴史探究のお話です。
    マンガですから当たり前かもしれませんが…相変わらず都合の良いマンガです。
    考察するにしても時代の違いを全く無視しています。
    まだ第三巻までしか読んでいませんがこの先にはUFOとか出てきて宇宙人が古代からの歴史を読み解かせてくれるかもしれません。
    歴史の解明はロマンなのですが現実は偏った有力者の大先生たちによって捻じ曲げられています。
    考古学にしても出土しない限りは検証しませんので、土地を掘り返す都市部や開発地域しか存在していないに等しい扱いをしていたり、発掘は地元の教育委員会が取り仕切るので古代には存在しなかった都道府県の行政区分によって情報が制限されていたりするので、古代の文化伝達とか交易文化圏とかルートは全く無視されています。
    荒神谷で大量の銅剣と銅鐸が出土する前はいくら大陸と接する日本海側に文化圏が存在していたと言ったところで「近畿には出土がほとんどない」として無視され続けました。
    多過ぎる出土品がたまたま一か所にて発見されたからと言って他にだって埋まっている可能性だってあるのにそれも「有り得ない」と無視されましたが、今となってはその後に追加発見含めて、銅鐸でも荒神谷以外にも例えば淡路島でも多く発見されて今では歴史観が変わっています。

    少し以前には考古学の都合の良い大発見を何度も掘り出して「神の手」と呼ばれ賞賛されていた研究者が実はねつ造を続けていたことのがバレたこともありました。
    近年、耳が聴こえるのに難聴のフリをして、譜面も掛けないのに大作曲家として持て囃されていた人がいましたが、それと同じで身近な人は気付いたはずですが、露見するまでは事実に背を向けて黙殺するのが人の常であり、悲しいことですが歴史も同じなのです。
    宗像先生もここまで都合よく出土していたり発見していたら果たしてどうなのか…と想像してしまいました。
    それにしても、ちょっと歴史ロマンを感じさせ、男と女が登場し、発見があったり、事件に巻き込まれたり、とまんま2時間ドラマみたいな話ばかりです。
    ま、だから面白くてウケるのでしょうね。
    長野県から岐阜県にかけて地下洞窟がつながっていたとか良く言えば奇想天外の展開(悪く言えば地質学を完全無視!?せめて中央構造線に沿うとかねぇ…)
    ロマンに無粋なことを考えずに楽しんだ方が良いかもしれませんね。
    (とは言え、都合よく描かれているだけなのでこの本に記載の歴史の解説を本当だと思ってはいけません。念の為に…)
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    投稿日:2016.02.16

ブクログレビュー

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  • あきら

    あきら

    「人穴」諏訪と出雲の蛇神信仰と甲賀三郎などの人穴伝説 「鬼の来た道」鉄器・金属器を作る物部氏と鬼(もの) 「神在月」出雲の蛇神信仰 今回は「吉田裕子教授」に笑いました。

    投稿日:2014.03.24

  • ゴンチャロフ

    ゴンチャロフ

    『宗像教授』は相変わらず想像力爆走。

    「人穴」。荒尾南遺跡で発掘された弥生土器の古代船線刻画から、ここまで壮大な物語を紡ぎ出すとは驚き。今となっては、登場する堀江元社長風のIT長者が往時(連載時)を偲ばせる。

    「鬼の来た道」。鬼の起源を、物部氏の末裔たる異形の製鉄集団に求める。鉄器文化の伝来をライフワークとする宗像教授らしい解釈である。但し、鬼のルーツについては諸説あり俄かに判じ難いので、今後の課題としたい。

    「神在月」。縄文以来の蛇信仰や弥生以降の銅鐸・銅剣祭祀など、古き神々の中心地だった出雲。その出雲が大和朝廷に征服され古き神々が封印されていく過程を探るわけだが、キリスト教が異教の神を「悪魔」に仕立て上げた過程とも重なり興味深い。

    因みに、蛇信仰についての記述から考えて、忌部神奈の先生である「吉田裕子」は『蛇』などの著作で知られる「吉野裕子」のことだと推測される。ご登場されるお偉い先生方のモデルについても、考えてみれば楽しいかも。
    続きを読む

    投稿日:2012.09.15

  • musamusashi

    musamusashi

    人穴/『ビッグコミック』 2005年5月25日号、6月10日号、6月25日号

    鬼の来た道/『ビッグコミック』 2005年9月10日号、9月25日号、10月10日号

    神在月/『ビッグコミック』 2005年10月25日号、11月10日号、11月25日号続きを読む

    投稿日:2011.08.11

  • 辺土名小次郎

    辺土名小次郎

    裏表紙
    邪神信仰と地底に眠る古代船、鬼の起源を探る危険な調査、聖地・出雲大社にまつわる新解釈-
    世界各地で語り継がれてきた伝説や神話、古来から受け継がれてきた風習等には、何らかの歴史的事実が秘められている。
    東亜文化大学教授・宗像伝奇が閉ざされし歴史の真実の扉を開く。
    続きを読む

    投稿日:2010.02.23

  • rerere

    rerere

    一生懸命読まないとついていけない真面目なマンガです。神話などは、あまり私の興味あるテーマではなかったので眠くなってしまった。

    投稿日:2006.08.20

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