【感想】いのちの悶え

富島健夫 / 双葉文庫
(1件のレビュー)

総合評価:

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  • 広義の家族小説と言えるかもしれません

    清楚な主婦が、高校時代の同級生(男)に堕ちていく話。平凡ゆえに恐ろしさがある。
    この同級生が、憎たらしいくらいの色事師なのだ。漁色家の本領を発揮して言葉巧みに、またにじり寄るように心の隙間に入り込んでいく。決して重量感で組み敷こうとはしない。精神を組み敷くことに専心し、他人の花を手折る過程に瑕疵を残さない。
    本作で戦慄を覚えたのは、登場人物のほとんどが自分の周囲に実在することだ。確かにあんな奴はいた、あれはX君、あの女性はYさんという具合にキャスティングが整ってしまう。
    極めて世間一般に近い日常を描いているところにリアリティがあり、作者の慧眼に敬服させられたのである。
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    投稿日:2014.02.11

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