グリムのような物語 トゥルーデおばさん
諸星大二郎(著)
/朝日新聞出版
作品情報
グリム童話を諸星流にアレンジしたブラックメルヘン作品集、待望の文庫化。表題作のほか「Gの日記」「夏の庭と冬の庭」「赤ずきん」「鉄のハインリヒ または蛙の王様」「いばら姫」「ブレーメンの楽隊」「ラプンツェル」の計8編を収録
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- グリムのような物語 トゥルーデおばさん
- 著者
- 諸星大二郎
- 出版社
- 朝日新聞出版
- 書籍発売日
- 2009.06.01
- Reader Store発売日
- 2014.01.31
- ファイルサイズ
- 81.5MB
※この商品はタブレットなど大きなディスプレイを備えた機器で読むことに適しています。
文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
この作品のレビュー
平均 4.1 (8件のレビュー)
-
グリム童話と諸星ホラーの融合。
「赤ずきん」や「蛙の王様」「いばら姫」「ブレーメンの楽隊」など、昔懐かしいグリム童話を、ホラー界の鬼手、諸星大二郎氏がおどろおどろしくも斬新にアレンジ。
西洋ファンタジーの不思議な世界観が、良い感じ…にダークな雰囲気を醸し出す「Gの日記」や表題作「トゥルーデおばさん」は先の読めない展開にドキドキする。少女が迷い込んだ世界は夢か現か、恐ろしくも幻想的な「ラプンツェル」は、グイグイその世界に引き込まれる。
オリジナルのある諸星作品とはなかなか珍しいが、「妖怪ハンター」シリーズや「西遊妖猿伝」といった、氏の既存作品とはまた違った面白さ・怖さがある。諸星大二郎氏の新しい魅力を発見できる一冊。続きを読む投稿日:2014.02.10
-
『瓜子姫の夜』に続き、諸星大二郎さんの童話、民話の翻案ものの作品集を読んでみました
やはり、女性の人物造形がとても好ましく、フェミニズムに配慮しているというよりは、諸星大二郎さんが行動的で賢く胆が据わ…ってて、恐ろしいことや理不尽にもへこたれない、怪異に立ち向かえる人物像を(性別問わず)好ましく感じるし、そういう人を物語の中に置きたい作家さんだからなのかなと、まだ2冊しか読んでないけど感じました
各話感想を書きますが、八編の短編集なので前作よりは感想文あっさり目です
『Gの日記』
元になった作品が何なのかとっさには分からず、終盤の展開でようやく分かる仕掛けの怪奇譚
Gがすごく強い、強すぎる
呪術が扱える上、巨大な足場を組んで作業もできる技術と肝っ玉が強い
陰鬱な風景が崩壊し、そこから逃走する途中に叫ばれるGの名前のオチの気持ちよさも含めて最高です
『トゥルーデおばさん』
本書の表題作になっているだけあって、怖い
しかしその怖さを押しのける“会いたい知りたい”という欲求と好奇心に駆られる気持ちに共感して読める
原作のオチのこれで終わり!? という風味を残しながらも、トゥルーデおばさんとの対話のシーンが論理的で小気味良くていいです
『夏の庭と冬の庭』
『美女と野獣』を元にする作品ですが、脚色の大胆さが思いがけないところからやって来るし、そのビジュアルの面白さがすごいです
“魔法がとける”のがふたつの意味があるのもいい
『赤ずきん』
タイトルのままに赤ずきんちゃんの話かと思ったら、この話集の中でも断トツの血生臭さと推理ものっぽさがたまりませんでした
『鉄のハインリヒ、または蛙の王様』
この話集の中での最推しはこちらです
『かえるの王子様』の翻案作品ですが、“鉄のハインリヒ”という大胆すぎる要素を取り入れているところや、そのハインリヒと心を通わせて従える姫様の傑物ぶりが素晴らしいです
原作の『かえるの王子様』でのお姫様は厚かましくてろくなことをしない人物像だったから、この物語でそんなモヤモヤを晴らしてくれたように思います
『いばら姫』
現代のアパートが昔話のようないばらに覆われるが、その原因は? という話でしたが、ちょっと物足りない話でした 囚われた青年が犯人だったという真相だと良かったと思うのですが…無関係ならただのとばっちりではないだろうか
しかし怪異が人を襲うのは、とばっちりの事故みたいなもんだぞってことなのかな
『ブレーメンの楽団』
わりと直球なブレーメンのスピンオフ
怪異とかはなく、きっとこうだったかもという風味です
ところで、諸星大二郎さんの動物の絵がすごくいいです
ぜんぜん可愛く描いてないし、まるで人間みたいな悪辣な表情になっててぐっときます
『ラプンツェル』
一番の解釈が難しい作品でした
ラプンツェル×胡蝶の夢 のようで、ラプンツェルにあたる少女は黒髪だし名前も和名なので、はっきり日本の怪奇譚になっている
でもその行動や結末は、これまで登場してきた女性のキャラたちに遜色ない逞しさがあった
自ら髪を切り落とせるラプンツェルって、実はここにしか無いと思います、すごい
続きを読む投稿日:2024.03.16
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。